法人は、表からは見えないだけで実に複雑に動いている。そのため営業を行う上では、裏にある「組織のアヤ」を読み取ることが大切だ。
どんな商談・提案を行っても、最終的に結果は顧客が会議の場で決めている。これは、営業マンが自分ではコントロールできない部分だ。そのため、営業マンは担当者が会議で決裁を受けられるようサポートする意識を持つことが大切だ。
相手先の会議で必要な資料をこちらから用意してあげる。商品・サービスの良さやポイントを言語化する手伝いを行う。最終的な成功率は、いかに良い形で「言語化」できるかに尽きるのだ。担当者がいくら商品・サービスを気に入っていても、それを会議の場で適切に伝えられなければ成果は得られないのである。
これは決済者に直接アプローチする場合でも大きくは変わらない。決済者といえども組織で購入する以上、責任が生じるためだ。
商品が高額だったり、部署をまたがって影響をあたえるような情報システムである場合は、とくにその傾向が強い。
稟議書にたくさんのハンコを押して責任の分散化を行っていた時代とは異なり、今やひとりひとりの意思決定が重要視されている。だからこそ、自社商品の導入を推し進める担当や決済者をサポートする姿勢が重要になってくるのだ。