テレマーケティングは、見込み客となりうる買い手の地域密集性が低く、比較的高額商品に向いている営業手法だ。
具体的には、電話で相手と直接話し、会話の中から相手の心理を読み取る営業アプローチである。
テレマーケティングを行うには、電話をする相手の「リスト」が必要だ。ターゲットを定めず闇雲に電話をかけても、大きな成果は得られない。
営業マンは、当然ながら自社の商品・サービスについて良く把握している。特徴やメリットを伝えることはもちろんだが、相手からの質問に対しても応えられるだろう。しかし自社の営業マンがテレマーケティングだけに集中すると、以降の作業(訪問や契約手続きなど)に時間が割けなくなる。そのため、企業によっては外部のテレマーケティング企業へ委託をしたり、あるいは自社内でもテレマーケティングの専門部隊を持つというケースもある。
外部へ委託すると、多くの場合は「電話1本当たり」でコストが発生する。しかし自社内ではその後のフローのみに集中できるので、業務効率は上がるだろう。ただし問題は、テレマーケティングのノウハウや会話内の情報蓄積が行えない点にある。自社の営業力を上げたいのであれば、テレマーケティングから内制化する方が良いだろう。特に限られたターゲットに対しアプローチするのであれば、継続的なフォローなどを踏まえるとなおさらだ。
またテレマーケティングでは、事前にスクリプト(台本)を作成しておくべきだ。決められたスクリプトに沿って行い、相手の反応や結果に応じて改善・レベルアップを目指す。これは結果が得られない際に、その理由を自分自身ではなくスクリプトに求められるので、心理的負担も軽減できる。
テレマーケティングでのトークは、意外性がある、あるいは最新の情報(ニュースなど)を第一に伝えることも効果的だ。いきなり相手に商品やサービスの売り込みをするのでなく、相手の興味を引く話題からはじめる作戦は有効だ。そうした作戦も交えたトークを行うには事前にスクリプトを作り込んでおくべきだろう。
なにはともあれ、まずは社内体制を踏まえて、効果的なテレマーケティングを行いたい。ターゲットを定め、コストパフォーマンスを踏まえた上での手法選定を行おう。