強い印象を受けると、その印象に引きずられて、歪曲した評価を下してしまうことを「ハロー効果」という。
「東大卒業生は、優れた仕事が出来る」という評価してしまうのは、その典型例だ。
ハロー効果は「光背効果」や「後光効果」ともいわれ、心理学において認知バイアスと呼ばれるものの1つである。
事業の例でいえば、「国内最大手の通信会社でご利用頂いているシステムです」と第一声でいえば「高品質、信頼できる会社」などのバイアスがかかり、「三ッ星レストランに納品しているA5ランクの牛肉です」と表現すれば「国内最高級とか、特別で入手困難な素材」というバイアスがかかる。
導入実績など真実を表現する場合には、事業戦略上とても効果的。
しかし、やらせの大会で「受賞した!」などと表現すると、真実を知っている人には軽薄な企業と認知され、逆効果になることもある。
「ポジティブなハロー効果」にせよ、「ネガティブ・ハロー効果」にせよ、SNSなどで個人がメディア化した現代では、情報は一気に世間に広まりやすい。
事業家としては、どんな情報が人に影響力を与えるのか、よく研究しておくことが大切だ。