IT・システム業界には、大きく分けて2つの事業形態が存在する。
1つは自社独自の商品(ソフト)を販売している「製造業タイプ」。
もう一つの形態は、特定企業から業務を請け負っている「人材派遣タイプ」だ。
前者は「製造業」と同じ課題を抱えるが、請負で業務を行っていることは、まったく別の課題が潜んでいる。
グループ会社などであれば、親会社からの請負がほとんどというケースもあろうし、まったくの独立系であっても、数社の大手企業に売上依存しているタイプがほとんどだ。
これでは、企業として“自立性”がなく、発注先に胸三寸で経営の方向性が変わってしまう。継続的な成長や売上拡大はなかなか望めないのが現実だ。
従って、パッケージ商品を開発し、自社の製品やサービスを直販する体制をつくり、自ら売上を作るのである。
その際、開発する商品は、「売れている分野」ではなく、自社が取り組んできた「市場」分野に貢献できる方向性を選択することが大事。
よく、「スマホのアプリが流行っているから・・・」と流行に乗ろうとする経営者が多いが、これは失敗する典型例。
いままで作ってきたシステムを別な産業分野で活用させたり、個人経営者層に転用を測ったりと、事業分野を継承できるようしないと、ナレッジは活かせない。
事業は、市場の気持ちがわかることが参入する絶対条件なのだ。
なお、具体的な営業戦術としては、パッケージシステムというのは、目に見えないものだから、中々新規開拓が難しい。
スタートアップしたばかりのシステムなら、信用度もないから、尚更だ。
そこで、格安でも構わないからモデルユーザーを作って「導入成功事例」を作り上げることが先決。
そこで、「●●な効果が出た」という具体的な話を「自社のホームページ」や「パンフレット」などに組み込み、新規開拓の販促物として活用することが有効は販売手法となるのである。
信頼を獲得に有効になっていたり、興味を持ってもらうための大きな武器になるのである。