マニュアル - 経営トラブル
第1章 お金のトラブル対応策
経営トラブルマニュアル第一章では、お金に関するトラブルについて解説する。会計マニュアルや資金調達マニュアルなどでも重複して言及している項目が多いが、この章では要点だけを抜粋・まとめてみた。復習的に押さえておきたい。
1. 資金繰り
お金のトラブルでもっとも多いのが資金繰りでしょう。ビジネスにとってお金は血液のようなものです。一時たりとも欠かすことはできません。お金がなくなってしまった時点で、仮に帳簿上は黒字でも会社は倒産することになります(黒字倒産)。
よって、資金繰りはとにかく大事に考えましょう。
2. 税金
第2章 法律のトラブル対応策
経営トラブルマニュアル第二章では、法律に関するトラブルについて解説する。顧問弁護士や法務部をもっているベンチャー企業は少ないだろう。しかし、知らなかったで済まないのが法律のトラブルである。いざとなったら弁護士なとぜの専門家にお願いするとしても、最低減の法律知識は、ベンチャー経営者としては押さえておきたい。
1. 契約書トラブル。基礎知識
実際に契約書を検討するにあたって、具体的にどのようなことに気をつければよいのでしょうか。
契約書の最低限必要な項目は以下の3点です。
1. 契約当事者
2. 期間・期日
3. 権利義務内容=対価関係の内容
それぞれについて詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考になります。
トラブルを予防する契約書のポイント
ただし、契約書というのは相手があっての事です。契約書の有利不利や取り決めるべき範囲などは、相手との力関係などにも左右され、そうなると最後は人間同士の交渉で決まってきます。そうした交渉に際して有効な助言をしてくれるのが顧問の弁護士だったします。
しかし、顧問弁護士を抱えるのはコスト的にも負担です。自前の法務部門を持てるのはよほどの大企業だけでしょう。
2. 知的財産トラブル
第3章 人事労務のトラブル対応策
経営トラブルマニュアル第三章では、人事労務に関するトラブルについて解説する。ベンチャー企業でコスト面から人事部門を抱えるのが難しいことも多いだろう。しかし、優秀な人材はベンチャーにとって宝物である。労務トラブルなどで貴重な人材を失わないためにも、ベンチャー経営者として人事労務の知識は是非とも押さえておきたい。
1. 労務管理の基礎知識
「労務管理」というといまいちイメージが湧かない方も多いかもしれませんが、社長となり、アルバイトを一人でも雇うことになると様々な法律の義務が発生します。
そんなことをいうと、「昔いた会社も労働基準法違反だらけだったけど、何も問題なかったよ!」とおっしゃる方もいます。確かにそうだったかもしれません。ただ、数十から数百人以上の会社だと仕事仲間で愚痴をいって我慢できたことも、創業したての会社で、将来が不安で仲間もいない会社だとどうでしょうか?私の経験だと小規模の会社ほど紛争が起きています。
また、そうでなくても、売上や利益をあげるためには、従業員の力が必要です。いくら素晴らしい商品を作っても、電話応対が横柄であったり、営業力がなければ、その魅力ある商品も色あせてしまいますし、社会保険も整備されていないような会社だと求人をしても中々よい人材は集まらないでしょう。
また、最近では、不払い残業代や不当解雇などのトラブルが急増しています。これらはインターネットの普及で違法性の理解が広がってきたこと、また、弁護士の増加で弁護士費用が低くなっていること、最後に、行政が安価に和解や労働審判を行うことのできる制度を整備したためです。