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【準備から融資実行までの流れ】
融資は申込から実行される期間が約1ヶ月かかります。
ですので資金需要がある日(お金が必要になる日や足りなくなる日)の2ヶ月前から準備を始めるようにしましょう。
手続きの流れは次のようになります。
では具体的な部分をご説明してまいりましょう!
【借入申込書の記入】
借入申込書の記入サンプルをご覧になるには、会員登録が必要です。
公庫への融資の申込は、公庫が用意した書類へ記入することから始まります。
これらの書類は、最寄りの公庫へ取りに行くか、インターネットで公庫のサイトからダウンロードすれば入手できます。
ダウンロードする書類は、借入申込書と創業計画書の2種類です。
創業融資の場合には企業概要書は不要です。
借入申込書の記入については、公庫のサイトにある「借入申込書記入例」を参考にしてください。
公庫の記入例は個人事業で始められる方で、第三者保証人が連帯保証するケースとなっています。
ここでは法人で申込をされる方で、担保無し・第三者保証人無しというケースの記入例を乗せました。
借入申込書の書き方で注意していただきたいポイントは、設備資金のところです。
まず設備資金として融資を申し込む場合には、必ず見積書が必要になります。
机などの什器類や車両などの設備購入資金は、購入予定の業者さんに見積書作成を依頼しましょう。
そして見積書を手に入れたら、以下の2点を確認しましょう。
1. 見積書に日付が記入されているか?
2. 見積書作成業者の角印が押されているか?
見積書の日付が無いものや角印が押されていないものは無効になります。
念のため確認するようにしましょう。
また店舗や事務所を借りるときは、不動産屋さんから計算明細をもらいますよね。
その内容は一般的に、
日割家賃+前払家賃+敷金(または保証金)+礼金+支払手数料となっています。
融資の際、設備資金として扱われるのは敷金(または保証金)だけです。
それ以外はすべて運転資金として扱われますので、お間違えのないようにしましょう。
【創業計画書の記入 左側】
創業計画書についても借入申込書同様に、公庫サイト内の記入例を参考にしましょう。
記入例は業種ごとに7つ紹介されていますので、ご自分の業種に近いものを参考にすると良いです。
公庫サイト内の記入例はとても充実しているのですが、説得力UPする方法をご紹介します。
まず前提として覚えていただきたいことがあります。
公庫を含め金融機関は、たったひとつのことしか考えていません。
それは「一度も遅れることなく、全額返してもらえるか?」です。
当たり前のようですが、ここは非常に大事なところです。
ですので、この欄は「ちゃんと返し続けられる人間です」ということを意識して記入する必要があります。
それぞれに対応する記入例は以下のとおりです。
A 創業動機の欄
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ここは思いつきでの創業ではなく、勝算あっての創業であることをアピールします。
ここはスカスカにしないでくださいね。たくさん記入しましょう。
× 以前から独立したいと思っていた。
〇 店長になった4年前から独立するために、開業準備していた。
× 現勤務先の仕入業者から安く仕入できることになった。
〇 現勤務先の仕入業者から5%安く仕入できることになった。
× 駅前の良い物件を見つけた。
〇 駅前の物件を見つけ、同業者がこの物件の周囲300m内に無いことを確認した。
B 事業の経験の欄
ここは今から始める事業について、あなたがプロフェッショナルであることをアピールします。
× 株式会社□□に9年間勤務。
〇 株式会社□□に9年間勤務。平成19年までフロア責任者、平成22まで総括責任者。
〇 株式会社□□に9年間勤務、平成22年には営業成績TOPで社長賞受賞。
C セールスポイントの欄
創業動機で書いた内容と重複しても構いませんので、同業他社に比べて優位性があることを
なるべく具体的にアピールします。
やはりここもスカスカはダメです。皆様の「売り」をたくさん記入しましょう。
〇 得意先5社(具体的な社名)を有しており、月商500万円は確保できる。
〇 友人の会社から優先的に見込み客の紹介を受けることができる。(1ヶ月20人程度)
〇 得意先が学校法人であることから、貸倒れなどの資金回収リスクがない。
〇 廃業する知人から設備をもらい受けることにより、設備投資が少なく始められる。
〇 前職での営業成績№1の実力を、創業する会社でも活かすことができる。
【必要な資金と調達方法の欄】
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ここの書き方は意外と難しいです。
ご紹介する方法に従って記入していきましょう。
A 自己資金
前の章でご説明したとおりで、ここには起業直前期のあなたの普通預金の残高を記入します。
B 日本政策金融公庫からの借入
ここには公庫から借りたい金額を記入します。借入申込書のお申込金額と一致させてください。
新創業融資制度の場合は1,000万円とAの自己資金の金額の2倍と比べて、
小さい方の金額が限度額になります。
※親等からの借入等がある場合には、当てはまらないことがあります。
C 親等からの借入・他の金融機関からの借入
これらがある場合には記入します。
D 合計
A+B+Cの合計金額を記入します。
合計の金額は2ヶ所に同じ金額を記入します。
E 設備資金
見積書の金額を転記します。
見積書が複数ある場合には、それらの合計金額を記入します。
(内訳)には、E’のように見積書ごとに分けて記入します。
万円単位での記載になりますので、1万円未満は切り捨てて記入します。
F 運転資金
D-Eの金額を記入します。
(内訳)には、想定される運転資金の主要項目を記入します。
【事業の見通し の欄】
公庫の記載例を何度も読みましょう。ここの記入も難しいですよ。
G 売上高
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この欄の中でもっとも難しいところは売上高の金額の記入です。
売上高を無理矢理大きく書いて、たくさん利益が出るように書く方がいらっしゃいます。
これは好ましくありません。
あなたが実際に予定している売上高、実現可能な売上高を記入します。
記載例のように売上の計算式は必ず書きましょう。
さらに計算式の根拠となる会社の資料や注文請書などがあると望ましいです。
H 人件費
個人事業で始められる方は、従業員へのお給料だけを記入します。
法人で始められる方は、自分のお給料と従業員のお給料の合計を記入します。
I その他
まず予想される月々の経費を書き出してみましょう。
交通費・消耗品費・水道光熱費・通信費…
色々な経費がかかることが予想されますよね。
ここにはそれらの合計金額を記入します。
【記入にあたって】
書き方が分からない、あるいは面倒くさいという理由で、専門業者に代書を依頼する方がいます。
公庫の面談員は、他人に依頼して作られた書類かどうか、すぐに分かります。
どうしても書き方がわからなくて埋まらないところがある場合は、そこは書かなくても大丈夫です。
まずは皆さんが一生懸命ご自分で考えることが大事です。
そして一生懸命考えたことは公庫にも伝わります。
これらの書類は必ず自分で書くようにしましょう。