この章では、ベンチャーキャピタル(VC)から資金調達について解説します。
投資をする側にも、投資を受ける側にも厳しい世界なので、
辛口のご説明になりますが、よろしくお願いします。
- 目次 -
『97%は相手にされない世界』
VCから出資を受けるまでの流れは以下のとおりです。
(1) コンタクト
– 企業からの申し込み
– VCからのアプローチ
– 事業計画書などの提出
– 顔合わせ面談
(2) 審査
– VC担当者の上司も含めて、本格的にVC社内で投資検討
– 財務3表・登記簿・定款・契約書などの証拠資料の提出
– 顧客・パートナー企業へのリファレンスヒアリング
– 投資契約書の文言の交渉
– 投資委員会での決定
(3) 投資
– 払い込み
– 株式事務
(4) 支援と監視
– 取締役の派遣
– 取引先の紹介
– 人材の紹介
– 管理体制構築支援
(5) Exit
– IPO
– Buyout
– 敗戦処理
VCからの資金調達は非常に難易度が高い資金調達方法です。
統計的には、コンタクトした企業を100%とすると、
投資を受けられるのは1%弱。
その一歩手前の審査フェーズまですすむ企業でも全体の3%。
本格的な検討さえしてもらえず、
「97%は相手にされない」という厳しい世界なのです。