「助成金」と、「補助金」に明確な区分けがある訳ではありません。ただ、ここでは便宜上、「助成金」:厚生労働省が管轄する。「補助金」:厚生労働省以外の官公庁、地方自治体、民間が扱うものと区分けして説明させていただきます。
「助成金」は、基準を満たせば、原則として受給できるものです。公募期間も限定されておらず、1年中、利用が可能です。財源を雇用保険料にしていることから、新たな人の採用、雇用を増やす、労働環境を整備する等、人に関連することを改善することが助成金の支給要件の一つです。また、会社都合解雇を行いますと、助成金の不支給や、一定期間助成金をもらえなくなることもありますので、充分な注意が必要です。
会社が社会保険や雇用保険に適切に加入していないと、そもそも申請をすることが、できないこともあります。 尚、助成金の使途は自由です。会社の運転資金、設備投資、借入金の返済、何に使用してもかまいません。
「補助金」は、前述の助成金と異なり、ほとんどのものが公募の形を取っています。
すなわち、受付期間が決まっていて、受付期間が過ぎた場合は応募ができません。原則として、補助金の場合は予算枠が決まっていますので、要件を満たしたものを対象に審査を行います。要件を満たしていても、審査に通らなければ補助金を獲得することはできません。 経済産業省、農林水産省、中小企業庁等の官公庁。身近なところで見れば、地方自治体のインキュベーションセンターへの入居補助、空き店舗の低家賃も補助金になります。
「助成金」も、「補助金」も金融機関からの融資と異なり、返済する必要はありません。
受給すれば使途は自由です。会社の運転資金、設備投資、借入金の返済、何に使用してもかまいません。ただし、融資と異なり、起業や新技術開発の時に、すぐにもらえるものではありません。助成金の場合、半年経過してからの支給申請。補助金でも、指定している対象期間を経過しないと、支給申請をすることはできません。(ビジネスコンテスト等は除く)
ですから、「助成金」や「補助金」を必ずもらえるものとして、ビジネスプランを作成して、金融機関に融資を申し込みますと、まず、断られますのでご注意ください。