公庫には公庫独特の「地雷」(※)が存在します。金融公庫の相談や面談の中で、ついつい口にしてしまった事で、融資を受けられない!なんてことも!?そのようなタブ-について考えていきます。
※ ここで言う「地雷」とは、注意すべき行為・話題等のことです。
A 税金の未納または滞納
公庫は元々政府の全額出資による国の機関です。国の機関が、税金が未納の人または税金を滞納している人に対してお金を貸して、その商売を助けることはしません。税金の未納や滞納がある場合は、一発レッドカードです。融資申込の前に、税金の未納や滞納がある方はきちんと支払いましょう。
B 家賃支払や住宅ローン引き落としの遅れ
金融機関は一度も遅れることなく、全額返してくれるか?を考えています。きちんと返済してくれる人なのかどうかは、大事なことです。
最初の面談時、公庫はあなたのことを何も知らない状態なので、(この人は毎月毎月ちゃんと返してくれるかな?)を推測しようとします。
その推測の方法のひとつが、毎月の家賃の支払いや住宅ローンの引き落とし実績です。それ以外には、電話などの公共料金の支払い状況も見られます。約1年程度遡って調べられますので、創業前はちゃんとしておきましょう。
C キャッシング
消費者ローンの利用残高がある方は難しいです。手元資金が少ないときにキャッシングなどの一番安易な方法を取る人、これは経営者になっても同様の方法を取るだろう、と推測されてしまいます。消費者ローンは簡単に利用できますが、注意が必要です。
D 転職回数
転職回数が3回以上の方は、マイナス評価になります。ただし、コックさんや美容師さんなどの職人さんが、自らのスキルUPのために転職回数が多くなってしまうのは、問題視されません。
E 不透明な自己資金
「1-1-2新創業融資制度」の項で、公庫の「見せ金」についてご説明しました。
「見せ金」と認識された場合には自己資金にカウントされません。
公庫で一番望ましいとされる自己資金の形は、サラリーマン時代に何年もかけてコツコツと預金残高を増やすケースです。
逆に創業直前期に多額の現金の預入は、「見せ金」と思われる可能性が高いです。もしタンス貯金などで現金を手元にお持ちの方は、なるべく早めに自分の通帳に預入れしましょう。
また、以下のようなところも気をつけましょう。
■横柄な態度や、言葉遣い
これは融資以前の問題です。横柄な態度や、言葉遣いでは、創業後の商談でもうまくいかないと判断され、融資の審査にもたどりつけません。紳士な態度を心掛けましょう。
■担当者に対してけんか腰の態度をとる
面談時には、家族構成や保証人になれる人がいるかどうか、さらには貯蓄状況や必要な生活費等、一見融資とは関係のないプライベ-トのことまで聞いてくることもありますが、創業融資は人物像を重視しますので、プライベートな質問にも正直に話してください。
創業融資の面談というのは、「社長とはどのような人物なのかを見られる場」と割り切りましょう。
融資担当者も人間です。けんか腰な態度では良い気持ちはしません。また、後ろ向きの話からは生産性を感じられませんのでなるべく前向きな話を心がけましょう。