会社登記には必要な書類がさまざまですし、費用もかかります。またそれらは株式会社か合同会社かによっても異なります。
ここでは会社登記に必要な手続き、書類、費用についてまとめて説明いたします。
- 目次 -
会社登記とは?
会社登記とは、商号(社名)や本店の所在地、代表者の氏名・住所、事業の目的など、会社に関する重要な事項を法務局に登録し、手数料を支払うことで誰でも見ることができるようにすることである。会社の概要を一般に公表することで、会社が実在することを証明し信用維持を図るとともに、取引先が安心して取引できるようにすることをその目的としている。
会社登記はどこで行うのか?
登記申請は、その会社の本店の所在地を管轄する法務局にて行うこととなる。自社を管轄する法務局がどこなのかは、事前に調べておこう。すべての法務局が設立の登記を受け付けているわけではないので、最寄りだからといっても注意する必要がある。
なお、会社の設立日は登記を申請した日になるので、土日祝日・年末年始(12月29日~1月3日)を設立日とすることはできない。
株式会社設立登記に必要な書類について
- 登記申請書
法務省のホームページからダウンロードできるテンプレートなどを参考に作成します。
株式会社設立登記申請書 - 登録免許税分の収入印紙を貼り付けたA4用紙
- 定款
- 発起人の決定書
定款で本店所在地を市区町村までしか記載していないなどの場合に必要になります - 取締役の就任承諾書
- 代表取締役の就任承諾書
- 監査役の就任承諾書
- 役員の印鑑証明書
取締役会を設置している場合の代表取締役以外の取締役、監査役は住民票でもかまいません。 - 資本金の払込を証明する書類
資本金を振込んだ後に、通帳のコピーに表紙をつけて製本をします。契印も必要です。 - 印鑑届出書
- 登記すべき事項を記録したテキストファイルを保存したCD-R
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会社の登記上の住所について決める時の注意点
会社を設立する場合、会社の本店(本社)をどこにするのかを決めなければならない。自宅、店舗、事務所、どこを本店にしてもかまわないが、本店は1ヶ所のみとなる。
マンションの場合、事業用に使用することは認められない可能性がある。とりあえずはマンションの管理規約を見て、そこに「事業用不可」と書いてあったら、本店にはできない。賃貸の場合は管理規約ではなく、賃貸借契約書で目的が「住居」となっていれば同じく本店にはできない。
許認可が必要な事業の場合、自宅兼事務所はほぼ不可能。きちんとオフィスを用意する必要がある。
会社登記に必要な費用
申請時には登録免許税が必要となる。登録免許税は、資本金の1000分の7に相当する額だ。ただしこの金額が15万円(合同会社については6万円)に満たない場合、登録免許税は一律で15万円になる。資本金が約2000万以下なら、概ね15万円になるだろう。登録免許税は法務局内で現金にて税額15万円分(合同会社については6万円)の収入印紙を購入し、登記申請書の次に1枚白紙を綴じ込み、そこに貼付して提出する。
また登記申請の際には、添付書類等が必要だ。現物出資のある・なし等によっても、添付書類の内容が変わるのであらかじめ確認しておきたい。さらに登記申請時には法人の印鑑届も併せて行うので、登記申請時までに法人の印鑑を作成しておく必要がある。
登記にまつわる諸費用は複雑で理解しづらいため、下記の表を参考にして欲しい。
ちなみに下記の表で、法務局の窓口での登記簿謄本は1通600円、印鑑証明書は1通450円です。
手続き | 項目 | 株式会社 | 合同会社 | 合資会社 |
---|---|---|---|---|
定款認証 (公証役場) |
収入印紙代 | 4万円 | ||
認証手数料 | 5万円* | 0円(不要) | 0円(不要) | |
謄本手数料 | 1枚250円×枚数 (例)定款が5枚の場合 250円×5枚=1250円 |
|||
登記申請 (法務局) |
登録免許税 | 15万円 (資本金2,142万円までの場合) |
6万円 | 6万円(一律) |
登記完了確認など (法務局) |
登記簿謄本 | 1通600円×必要数 | ||
印鑑証明書 | 1通450円×必要数 | |||
合計 | 241,300円〜 | 101,050円〜 | 101,050円〜 |
*2022年追記:定款の認証の手数料は、設立する会社の資本金等の額に応じ、100万円未満の場合は3万円、100万円以上300万円未満の場合は4万円、その他の場合は5万円に変わりました(公証人手数料令35 条)。
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会社登記の変更手続きについて
登記簿に記録されている事項(たとえば、商号・本店所在地・事業目的・役員・代表取締役の住所など)に変更があった場合は、変更登記の申請が必要になる。また、株式会社で役員の任期が満了した場合は、たとえメンバーに変更がなくても重任の登記が必要になる。
なお、変更があってから2週間以内に登記を申請することが会社法で義務付けられている。
法律上はこれに違反した場合、代表取締役・代表社員に100万円以下の罰金を科すことができるとされている。長期に渡って登記をせずに放置した場合、12年間登記がされていない会社は解散の登記を入れられてしまう。
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1000人以上の起業支援実績があり、具体的な会社設立手続き・助成金診断などを創業時からお手伝いしている。
著書「起業して3年以上続く人とダメな人の習慣」「サラリーマン3.0」
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会社登記をメイン業務とし、「会社法に強い」司法書士事務所としてスタートアップから東証一部上場企業まで約800社の業務を手がけ、400社以上の起業を支援。
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