決算報告

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

決算報告(事業報告ともいう)とは、株主や出資者などに会計期間中の内実を報告することである。今期にどれだけ営業に励み、そして利益に繋げられたのか。さらには、出資者や株主への配当や株価に貢献できたのかが分かるようになっている。

株主などにとっては、会社の株式の価格がどのような動きをすべきか、その判断材料となる。持っている株を手放すのか、あるいは持ち続けるのか。経営者にもの申すというのも、決算報告の内容を受けて判断するケースが多いのだ。そのため判断を粉飾等で誤らせないように法律などで一定のルールが定められている。
財務諸表を中心に報告が行われるが、中小企業の場合は株主総会等の承認を得てはじめて確定するものであるため、株主総会の招集通知に内容が記載される。計算書類や事業報告書などは株主や債権者なら誰でも閲覧することができるため、会社・事業所の顔、あるいは通信簿という位置づけになるだろう。または株主に対する「態度の在り様」が見える書類ともいえるのだ。

中小企業の決算報告では、会社の状況に関する重要な事項として以下のような内容が報告されることが多い。

・主要な事業の内容
・主要な営業所・工場、使用人の状況
・主要な借入先、借入金額
・事業の経過とその成果
・直前三事業年度の財産・損益の状況
・対処すべき課題 など

前期の経営成績や財務状態、1株当りの利益などを比較し、相手に対し分かりやすく報告することも大切だ。利益や損失の原因は事業展開の仕方や経費の増減などさまざまであるが、報告ではそうした内容をわかりやすく表示するため、数値化・グラフ化するなど工夫することもできるのだ。

会社によっては、複数事業を展開しているところがある。これら事業別の営業成績を明らかにすると、撤退すべき事業やさらに予算を充てて伸ばすべき事業などが浮き彫りになってくる。大規模投資が要因で利益を押し下げ、一時的に業績が低迷している事業がある場合には、今後大きな利益を生み出す可能性を秘めている場合がある。そのため、リスクや課題を見極めて可能性をしっかりと伝える努力も大切だ。

尚、報告にあたっては損失などが出ても隠すことなく、正確に作成するよう注意したい。株主などが求める「欲しい資料」とは、利益が出ているに越したことはないが、第一に包み隠さない実体なのである。株主からの信頼を失ってしまい、株主を敵に回すことは避けるべきだ。

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