「総勘定元帳」と「仕訳帳」は「主要簿」と呼ばれ、最低限作らなければ決算ができないという重要な帳簿である。これらの書類を作らないと、青色申告も認められないというわけだ。青色申告は各種節税の基礎になる制度である。そのためきちんと帳簿を付けなければ取引を把握できず、税額が増えてしまうというデメリットが発生することとなるだろう。
総勘定元帳は、各勘定科目ごとに取引を記録した帳簿だ。仕訳帳に記録した仕訳から、転記して作成する。手間が掛かって面倒な印象を受けるかもしれないが、通常は会計ソフトが自動で作成してくれる。そのため、特に意識しなくても自動的にできあがっているという場合がほとんどだ。決算時にまとめて印刷することが多いが、きちんと印刷・保存して税務調査に備えるようにしておきたい。
ちなみに総勘定元帳は、税務調査でかなり細かくチェックされる対象となる。日付や勘定科目、金額、摘要を記入するが、大きなミスがあればすぐに見つかってしまうだろう。そのため、作成段階からミスが起きないよう入念にチェックする必要がある。特に期末近くの取引や期首の取引、金額の大きな取引、預金の支出を伴わない取引などは、税務調査でもくわしく見られると共にミスが起きやすいので注意が必要だ。