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課題・悩み
物件を大家さんと契約し、業務委託としてシェアハウスの管理人をしています。住人からお金を集め、毎月家賃を大家さんに支払っています。
しかし昨年から住人が不足したため、負債が発生しています。 またシェアハウスにはエアコンがないため、新しく購入したいと考えています。
資金繰りがかなり厳しい状況にあるため、大家さんと交渉して家賃を安くしてもらうように交渉をする予定ですが、どのようにおこなえばよいのでしょうか?
大家さん側のメリットとなる要素も把握し、提案したいです。
回答:貸主の不安を解消し、長期的にビジネスを継続できることを説明しましょう。
井出 龍治(いで りゅうじ) / オリエ不動産グループ
飲食店2店舗を営む傍ら、不動産会社を設立。店舗オーナー向けに、大家さんとの家賃交渉アドバイスなど、不動産コンサルタントとしても活躍をされております。
まずは、交渉をする前に契約内容などが実態に適しているか確認してください。そうでないとトラブルになりかねません。 「建物所有者」と「ある会社」の賃貸借契約でシェアハウスとしての使用目的が明記されているか、もしくは特記事項や覚書で入居者への転貸を許可されているかどうかを確認しましょう。
業務委託とのことですが、質問者様が家賃を支払うリスクを負っている場合は、大家さんから質問者様への転貸とみなされる可能性が非常に高いです。業務委託の場合、質問者様は委託費用を受け取るだけで、家賃の支払い義務は生じません。
また物件が事業目的の場合、消費税が課税されます。お支払はされていますでしょうか。 契約内容、業務委託としての業務形態、消費税の支払いが正常になされていることを前提に、以下アドバイスをします。
「建物所有者」=「貸主」 「質問者様」=「借主」として説明します。
1.エアコンは貸主の設備として設置できないか交渉してください。メンテナンスは借主の費用でおこなうことにし、今の住人が退去したあとも残しておけます。
貸主のメリットは、次の住人の客付けがしやすいことです。
2.値下げの交渉についてですが、長期的にビジネスを継続できる見込みはありますでしょうか。貸主にとって、空室リスク・滞納・夜逃げ・貸室内トラブルなどが不安要素となります。 これらの不安を解消するために、返済計画や減額金の投資計画などを伝えます。
長期的にビジネスを続けるために「賃料減額」が必要であることを示し、貸主に協力をお願いする流れにしましょう。貸主のメリットは、長期的な安定収入です。