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課題・悩み
弊社は資金が枯渇している状況であり、なんとか最速かつ低コストで、キャッシュに繋がるビジネスを始めたいと思っています。
そこで、目先の売上を伸ばすため、そして、利益率を最大化するため、新たにエンドユーザに向けたサービスをしたいと考えております。
ただ、市場調査や商品企画ができる人間が社内に一人もおりません。
基本は、イベントなどでアンケート調査を行い、共通課題を見つけて、商品・サービスの企画をする流れが一般的だという認識です。
このあたりについて、効率の良い方法など、アドバイスいただけますと幸いです。
回答:従業員や顧客の声から、『自社にしかない経営資源』を見つけましょう。
松江 隆明(まつえ たかあき) / 松江隆明経営コンサルティング事務所
人材・採用コンサルティングを事業として行う松江アドバイザー。感動をお客様と分かち合う仕組みを創造し、業績を上げるお手伝いしている経験とゼロから会社を立ち上げた起業経験をもとに御社を協力にアシストします。
(1)短期の売上向上
- 既存顧客の客単価アップ(リピーター誘導)
- 新規顧客(トライアル誘導)
- 既存顧客からの紹介での新規顧客(ビリーバー誘導)
この3点について施策を立案することをオススメします。
特に、トライアル誘導だけに注力するのではなく、新規顧客を紹介してもらうビリーバー誘導について検討するのはいかがでしょうか?
たとえば私がキーエンス在籍中にしていた、自社製品(サービス)に満足している顧客への質問です。
「ご購入いただいた決め手(パーチェストポイント)は何でしょうか?」
「その決め手は、他のどのような会社で使えそうですかね?」
「例えば、お近くの会社でご存知ないでしょうか?」
このトークを入れるだけで、紹介率は間違いなく上がります。ぜひ参考にしてください。
(2)エンドユーザー向けの新サービスについて
①マーケットからの情報も大切ですが、従業員の声から決めるという手法があります。
方法は、簡単です。
- 従業員とともに、自社の強みをできるだけ多く上げる(プロダクトアウト)
- これから2年以内にマーケットで流行ることを上げる(マーケットイン)
- 強みと流行が交わる点について、皆でブレーンストーミング(批判禁止、質より量)を行い、アイデアを最低100個上げる
たとえばエコロジーという流行について、自社の強みと掛け合わせて何ができるのか、アイデアを従業員と一緒に100個上げるのです。
「幸せ(自社にしかない経営資源)は手に入れるものではなく、手の中にあるものに気づくこと」
②アンケートに記載する項目について
アンケートを工夫することが課題となります。
たとえばキーエンスでは、顧客に
「お金はいくらかかってもいいので、どんなセンサーがあれば便利ですか?」
という質問をしていました。
もちろん開発は難しいですが、その中に隠れている新しいニーズを抽出するのです。
アンケートを回答してくれた方に、『おかげさまで抽出したニーズを参考に開発しています』という感謝のメッセージを送ることも重要でしょう。
もし開発できたら、必ず購入してくれますから。