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課題・悩み
現在主婦をしていますが、退職代行サービスをしたいと考えています。
お客様のご用命を受け、勤務先に退職の意思を告げるメッセンジャーです。企業で雇用されている人は日本国内に6500万人以上いるので、市場はあると思います。
チャットでの24時間受付体制をどうやって実現するか、広告はどうするか、集客や人員、価格設定をどうするかなどをまだ決められずにいます。
アドバイスをいただけると幸いです。
回答:価格設定がしっかりしていれば、広告費もかけられるし、スタッフも雇用できます。
森口 智志(もりぐち さとし) / 有限会社アダプト
FCサイトやネットショップ起業を成功させるために、IT技術と経営力を高めることが大切です。起業時だけでなく、事業を持続させるノウハウをもつアドバイザーです。
退職代行サービスは元手が少なくても開業でき、特別な資格や専門性も必要ありません。運営の上手い、下手などでも差がつきそうです。
「チャットでの24時間受付体制をどうやって実現するか、広告はどうするか」
ということですが、チャットはLINEでよいと思います。LINEはビジネスで使える公式アカウントが大幅に使いやすくなっています。LINE上でチャットボットは、比較的簡単に運用できます。チャットボットを使えば、人間が対応できない時間帯でも24時間対応できます。
「集客や人員、価格設定をどうするか」
とのことですが、これが難しいところだと思います。
“退職代行”でgoogle検索をすると、15位に9990円という格安の業者が出ています。
また20位までのうち半分をネットニュースなどの記事が占め、比較サイトやアフィリエイト記事もいくつか見られます。利用者はこのあたりを参考にするでしょう。
今後の競争激化で15位の9990円程度の価格設定のサービスもたくさん出てくるでしょう。しかし、ここで価格競争をはじめてしまうと、体力のない後発の事業者はたいがい失敗してしまいます。低価格で集客という考え方は捨ててください。それよりは価格は大手と同じ3万~5万にしておいて、他の事業者と差別化をすることをおすすめします。
たとえば、質問者様は女性です。自身が表にでることが可能であれば、『女性のための退職代行』として、6500万人を相手にするのではなく、ターゲットを絞ってしまいます。質問者様が顔を出し、女性ならではの問題に女性担当者が対応する、ということを強くアピールします。「退職代行」だけであれば数十社との競争ですが「女性+退職代行」なら競争相手はぐっと減ります。他に得意なジャンルがあれば、たとえば『飲食業界専門の退職代行』などの絞り込みもいいかもしれません。
集客はSEOとSNSの活用をきちんとやることです。
そして、価格設定や経費の計画を立てるさいは、売上の1~2割程度の広告費を見込んでおくと良いでしょう。
サービス価格を3万円の設定にするのなら1件当たり5千円程度を広告費にするのです。
リスティング広告を基本に、アフィリエイトにも広告費をある程度かけるようにすると、比較サイトで推薦してもらいやすくなります。
スタッフの募集などは、売上が安定して見込めるようになってからでもいいでしょう。退職代行を利用してくれた利用者の中からよさそうだと思う方に声をかけることもできます。