起業・経営FAQ:月額が8.8万円以上のアルバイトはすべて社会保険に加入する必要があるのでしょうか?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

アルバイトの社会保険の加入の条件に、月額が8.8万円以上との項目があるかと存じますが、こちらは月額が8.8万円以上のアルバイトはすべて社会保険に加入との認識でしょうか。それとも所定労働時間が正社員の3分の2を満たした者の中で月額が8.8万円以上の賃金のものが加入との認識でしょうか。

それと自分の認識では

  • アルバイト→雇用保険、労災、介護保険の加入が必須
  • アルバイトで所定労働時間が正社員の3分の2以上 →健康保険、厚生年金保険の加入が必須

ですが、こちらはあっておりますでしょうか。

回答:501人以上の会社で働き、諸条件を満たす場合は必要になります。

この質問への回答者

矢萩 大輔(やはぎ だいすけ) / 有限会社人事・労務
自身も起業家として、毎年事務所を拡大し続ける矢萩さん。あつい情熱を持ち、本気で起業を考える方の事業の発展に対して、全力でサポートしてくれます!

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  • 厚生年金・健康保険

厚生年金・健康保険の強制加入従業員とご質問のアルバイト従業員についての要件を確認します。

まず、強制加入従業員として、会社の厚生年金健康保険に加入させなければならないのは、正社員及び1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が「正社員の4分の3以上」の従業員(アルバイト)です。通常は、正社員が週40時間労働となりますので、4分の3以上ということは週30時間以上労働しているアルバイトは加入させなくてはなりません。

一方、ご質問の8.8万円以上のアルバイトの保険加入については、2016年より設けられた制度で、短時間アルバイトでも501人以上の会社で働きかつ下記の要件を満たす従業員は、会社の厚生年金健康保険に加入させなければなりません。逆に言えば500人以下の会社であれば、下記の要件を満たしていたとしても1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が正社員の4分の3以上でなければ加入させる必要はありません。

短時間アルバイトの厚生年金・健康保険の加入要件

  1. 週の所定労働時間が20時間以上あること
  2. 雇用期間が2か月超見込まれること
  3. 賃金月額が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
  4. 学生でないこと

※今後、短時間のアルバイトの加入要件の変更予定があり、2016年は、会社規模501人以上でしたが、2022年10月からは101人以上、さらに2024年10月からは51人以上の規模まで縮小されていく予定ですが、現時点では501人以上の会社のみです。

なお「介護保険」は、40歳以上65歳未満で厚生年金・健康保険に加入している場合は、厚生年金・健康保険と同様に給与天引きする必要があり、厚生年金・健康保険に加入していない場合、また65歳以上の場合は、市区町村からご本人の住所に納付の案内が届きます。

  • その他、アルバイトの社会保険加入要件

会社と雇用契約を結んだ従業員の主たる保険の加入要件です。

  • 雇用保険

雇用契約書の内容によります。1週間の所定労働時間が20時間以上であり、雇用契約が1ヶ月以上続く予定の方です。月換算ですと、月80時間以上が目安です。学生は除きます。

  • 労災保険

雇用契約を結んだ従業員はすべて加入します。労働時間などの要件はなく、全員加入です。

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