起業・経営FAQ:パート社員の休日出勤給料割り増しについて質問です。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

パート社員の休日出勤給料割り増しについて質問です。契約書には下記の記載があります。

  • 1週間の所定労働時間: 15~20時間
  • 定例日 :毎週土曜日、日曜日その他(会社カレンダーによる)
  • 休日労働  無し
  • 所定時間外労働 無し
  • 始業・終業時刻はシフト表により  9時00分~16時00分の間 4~6時間程度
  • 所定時間外労働等に対する割増率
  • 所定時間外労働    25 %
  • 休日労働       35 %
  • 深夜労働       25 %

土曜・日曜・祝日は休日とみなされ割り増し賃金を支払う必要がありますか。

回答:契約書の結び直しが必要かもしれません

この質問への回答者

渡邉 勝行(わたなべ かつゆき) /渡辺総合事務所
資格専門学校で社会保険労務士講座の講師も務められている渡邉アドバイザー。丁寧でわかりやすい説明は、相談者からも多くの支持を得ています。社員採用を検討中の方は、採用前に一度相談されることをお勧めします。

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従業員(パート社員、アルバイト、正社員等含めて)が10名以上いると就業規則が必要となり、その就業規則にどのように記載されているか、によることになります。今回は、就業規則はない、という形で、お話を進めていきますね。

細かいお話となりますが、あくまでも、法律で、25%アップ、35%アップとされているのは、「法定」労働時間、「法定」休日を超えた場合となっています。法定労働時間とは、1日8時間、1週間で40時間、法定休日は、原則として1週間で1日とされています。そのため、時間外労働としているのは、「法定労働時間外労働」、「法定休日労働」に対して割増賃金を支払う、となります。つまり、1日8時間を超えれば、25%アップ、1週40時間を超えれば、25%アップ、1週間で、1日も休みがなければ、35%アップとなっています。

そこで、質問者様の契約書をみると、時間外は、「所定時間外」とされており、休日、深夜については、法定とも、所定とも書いていないですね。あいまいな契約書になっています。従業員からしてみたら、所定休日も、35%アップと言いたいですし、支払う側からすると、いや、違うと言いたい状態だと思います。なので改めて契約書を結び直すことが必要です。

今回は休日の割増にする必要はないと思われます。ただ、逆に、「所定時間外労働」の割増が25%ですので、法律的には、8時間を超えた場合に支払わなければならない割増賃金を所定の、たとえば6時間を超えた場合にも、割増にすることが必要になる契約書になっていることになります。1週間で考えれば、20時間程度の契約をしいて、21時間働いたときに、1時間分は割増にすることが必要な契約書になっていますので、ご注意ください。

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