長期休職する社員の処遇について

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

当社の正社員が病気で入院し、長期休職をとらなければならないようです。 半年前後はかかると思います。その間の給与をどうしたらよいのか教えてください。

回答

休職の処遇は会社によってさまざまです。

1.休職の期間(例:在職年月により、比例的に与える場合もあります。)
休職期間中に休職事由がなくなれば、復職できますが、休職が続けば休職の延長、退職、解雇などとなります。復帰は特段の事情がなければ現職への復帰となります。明確に定めておくことが必要です。

2.休職の手続(例:基本的に、本人からの申出により与えます。)
そもそも、休職とは、労務に服させることが不適当な事由が生じた場合、従業員の立場を維持したまま一定の期間労務に服することを停止させることをいい、勤務はしていないが、労働関係が解消されていない状態を言います。
休職中は労働関係の解消がなされていないので、従業員としての地位に変動はありません。
就業規則は原則として適用されます。就業規則等で休業の定めをするときは、休職事由、復職の要件などを明記することが大切です。

3.休職期間中の賃金(例:基本的に働かないので無給が多いです。)
休職中は労務の提供をしていませんので、病気休職にしろ事故休職にしろ、不就労は使用者の責任による事由とはいえないので賃金は支給される必要はありません。
しかし、多くの場合、ご本人の勤続年数などによって会社が決めた期間、給与を貰いながら療養に専念し、それでも復職できない時は、さらに無給ではあるものの療養をし、それでも復職できない時は、就業規則の定めに従って退職、という扱いになることが多いです。

なお、社会保険に加入していれば、休職中に無給であれば、健康保険の傷病手当金が本人に支給されます。
これは、標準報酬日額の6割を保証しますが、給与があると相殺されます。給与の半分を給付するという場合、本人には1割給付されます。

このようなことを勘案し、今後のことをある程度定めた上で、休職手続きをするのがよいでしょう。

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