Q.貿易相談:関税とはなんですか?
貿易ビジネスをはじめたいと思っています。「関税」という言葉をよく耳にするのですが何のことでしょうか?
A.回答
関税は、国税のひとつで「貨物を輸入する者」が納税の義務を負う、輸入品に課される税金です。その昔、関税は国境を行き来する人や貨物に課税され、各国の財源とされてきましたが、現在は、自国の産業保護が目的になっています。
輸入品に関税が課せられると、その分だけ輸入コストが増加し、国産品に対して競争力が低下します。輸入を調整する手段として、関税以外に「輸入禁止措置」や「輸入数量制限」があります。
輸入禁止は、麻薬など公共の福祉に重大な影響を及ぼすものについて行われます。輸入数量制限は、ある品目について一定期間の輸入量を決めそれ以上の輸入を認めないことです。国内企業の大きな保護政策となる一方で、貿易の発展を阻害することもあります。
関税は、輸入品の価格を調整することで輸入量に影響を及ぼしますが、関税を支払えばいくらでも輸入が可能(数量制限がない)であるため、国内企業は合理化の努力が必要となり正常な市場原理が働きます。