資金がショートしそうなときにできる対策はありますか?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

料理教室を運営しています。
集客や資金繰りが上手くいっておらず、今月末で資金がショートしそうです。
創業時に自治体の制度融資を受けました。
今回は日本政策金融公庫で融資を受けたいと考えていますが、他にどのような対策をすればいいのか教えてください。

回答:新たに事業計画書を作成し、すぐにでも公庫の融資を申し込みましょう。

この質問への回答者

上野 光夫(うえの みつお) / (株)エムエムコンサルティング
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方にはうってつけのアドバイザーです。

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まず、日本政策金融公庫の融資は日数を要しますので、今月末に資金が必要ということでしたら、すぐにでも準備することをおすすめします。すでに制度融資を利用したという実績は、信用力になります。
ただ、創業時に予定していた売上には、まだ到達していないと思います。今後の収益増加の見通しを示すために、事業計画書を作成して提出しましょう。日本政策金融公庫の「創業計画書」の書式が利用できます。
https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html 

「7.必要な資金と調達方法」の欄について、創業時から支出したものを書きだしてみてください。内装工事費なども含みます。それらに加えて、今回必要となる資金について「運転資金」の欄に記入してみてください。
「調達方法」については、自己資金、過去の制度融資での調達額と、今回希望する日本政策金融公庫からの融資金額を書いてください。
今後の収支の見通しを、「事業の見通し」の欄に書いてください。

 

次に、日本政策金融公庫の創業融資の審査をパスするための、一般的なコツについてご説明します。融資担当者がチェックするポイントは、「財政状態」、「経営者の資質」、「事業の見通し」という3点です。

①財政状態
本人の財産や借入金などの負債がどれくらいあるか、という点です。当然、財産は多いほうが、負債は少ないほうがいいということになります。
とくに財産は、同居する家族の名義も含めて、積極的に情報開示すると高評価につながります。

②経営者の資質
これは、「この事業をする経営者としてのスキルやノウハウをもっているか」という観点です。大切なことは、「経歴欄」に、「今回の事業と関係する経験を積んでいる」ということを明確にわかるように記載することです。

③事業の見通し
これは、「事業計画書」で示すべきポイントです。ご自身の料理教室の事業内容について、相手が中学生でも理解できるように、分かりやすく記載しましょう。
金融機関の担当者は金融のプロですが、ビジネスのプロではないので、目新しいビジネスなどには詳しくないからです。
また、他の料理教室との違いや、自身の教室の特徴をアピールすることも重要です。
収支の見通しについては、「絵に描いた餅」と思われないように、できるだけ客観的に見て「なるほど」と納得してもらえる根拠を説明する必要があります。

 

融資のこと以外について、少しだけアドバイスさせていただきます。
やはり、生徒さんを増やすための活動に注力されることが大切ですね。料理についてユニークなブログを書くなど、情報発信をすると良いでしょう。
とくに最近は、YouTubeで情報を発信することもおすすめです。
料理に興味をもつ人はたくさんいるので、何か特徴のあることを面白くお話すると、視聴者が増えて、その結果生徒が増える可能性は高いです。

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