起業・経営FAQ:個人事業主が申請できる補助金について教えて下さい。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

デザイナーとして、開業届を申請する準備をしています。
申請できる返済不要の補助金はありますでしょうか?

また、女性のスタートアップを支援する補助金などがあれば、そちらに関しても教えていただきたいです。

回答:国、自治体などで利用できる補助金制度はいくつかあります。募集条件、目的はそれぞれなので要項を確認すると良いでしょう。

この質問への回答者

加賀城 剛史(かがじょう たけし) / 合同会社フェニックス経営研究所
特に建設業や製造業の創業アドバイザーとして手腕を振るう加賀城アドバイザー。元職人様でおられた創業者の方とも対等かつ気さくにコミュニケーションが取れると評判のアドバイザーです。時折見せる優しい笑顔が大きな魅力です。

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使える補助金について概要をお答えできればと存じます。
その前に、補助金を使うにあたってのルールをご確認させていただきます。

【補助金のルール】
① 補助金は、目的があります。

  • 創業者のスタートダッシュを総合的に支援する「創業系」
  • デザイン業として新規顧客開拓のための「販促系」
  • デザイン技術ソフトや機器導入のための「設備投資系」
  • 商標登録のための「知財系」

などが考えられます。
更に、女性創業者を支援するための補助金もあります。補助金で定められた目的を理解して申請する必要があります。

② 補助金は申請時期や使ってもいい時期が設定されています。申請時期が合わない補助金は申し込めないので、申請時期まで待つ、他の補助金を使うなどを考える必要があります。

③ 補助金は後払いです。必要な機材などを購入したあとに事務局に報告書を出し、承認されて初めて補助金が口座に振り込まれます。したがって、資金繰りがかかせません。

④ 一部の補助金は採択数が決まっております。先着順、予算を使い切るまでという補助金もありますが、一般的には補助金申請は採点がなされ、点数の高い順に採択される補助金が多いです。したがって、高得点を取るために、補助金が求める形式で意図にあった計画書を作成する必要があります。

⑤ 国・都・区それぞれ補助金があります。中小企業庁、東京都、23区が補助金を提供しています。以下のリンクでは最新の補助金を見ることができます。定期的にアクセスいただくことをお勧めします。
https://j-net21.smrj.go.jp/

【申請を考えるべき補助金】
東京都内で独立されることを前提に、質問者様が申請可能と思われる補助金を紹介します。

  1. 「創業助成事業」(東京都)
  2. 「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」(事務所が商店会内にあれば)(東京都)
  3. 「小規模事業者持続化補助金」(中小企業庁)
  4. 「新規開業賃料補助金」(港区、他の区では別の補助金があります)

1.「創業助成事業(東京都、東京都中小企業振興公社)」
https://startup-station.jp/m2/services/sogyokassei/
創業予定の個人、事業を始めてから5年未満の個人や法人に

  • 事務所、店舗、駐車場、サーバー等の賃借料
  • 広告掲載、パンフレット等の作成、展示会出展、ホームページ作成、試供品・見本品作成等経費、制作物デザイン料
  • 創業初期に必要な机、PC、コピー機、エアコン等
  • 特許権、実用新案権、意匠権、商標権の出願
  • 直接雇用契約を締結した従業員に対する給与(基本給)や、パート・アルバイト従業員に対する賃金

などの手厚い支援が得られます。使っていい時期が交付決定日から1~2年ですので、もし使う場合には、

  • 事務所、店舗、駐車場、サーバー等の賃借料
  • 広告掲載、パンフレット等の作成、展示会出展、ホームページ作成、試供品・見本品作成等経費、制作物デザイン料、
  • 直接雇用契約を締結した従業員に対する給与(基本給)や、パート・アルバイト従業員に対する賃金

が対象となるでしょう。

他の条件は、東京都系の創業プログラムをクリアされた方(都の創業施設で計画を立てた、都の創業施設を使っている、または都関係の融資を受ける事業など)が条件ですので、補助金申請する場合は創業プログラムを検討する必要があります。
なお、採択率(合格率)は一般的に2割以下と推測されるので、募集要項をよく読んで、点数が取れる申請書を書く必要があります。

2.「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」(事務所が商店会内にある場合)(東京都)
http://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/wakatejosei.html
創業塾を受けてもらったうえで、申請を行い、採択されれば、事務所整備(設備備品広告宣伝含む)などの3/4と店舗賃貸費用3/4が出ます。

3.小規模事業者持続化補助金(中小企業庁)
来年の春ごろの申請し、来年の夏から冬に使う、次のような費用の2/3が出ます。75万円に対して、50万出る、というイメージです。

  • 事務所で取引先を迎えるスペースのための備品(拡大解釈で打合せスペースの備品)
  • 特定業務に使えるソフトウェア(商業使用レベルの画像編集ソフトも可能でしょうか)
  • パンフレット・ポスター・チラシ等、ホームページ費用、ネット広告、インフルエンサーへの手数料など
  • 展示会・商談会出展費、交通費など
  • バイトさん費用(販促イベント)
  • 委託費・外注費

など、販売促進経費が出ます。

4.「新規開業賃料補助金」(港区)
すべての区ではなく、一部の区は補助金を別途出します。「ホームページの制作」「販売促進」が主ですが港区では、賃料に補助が出ます。

https://www.minato-ala.net/guide/kaigyo/hojyokin.html

賃借料支援最大60か月(5年)、四半期ごとの請求なので、資金調達的にも楽で非常に大きいといえます。もし質問者様の事業が港区でされるのであれば、非常に手厚い補助金制度なのでお勧めします。

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