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課題・悩み
小料理店を開業したいと考えております。開業に関していくつか案があり、アドバイスを頂けたらと思います。 副業として小料理店を開業する予定です。希望としては大阪府梅田市でこじんまりとした調理ができるスペースのみで、店頭販売、LINEポケオとウーバーイーツを利用したテイクアウト・デリバリー専門店をイメージしております。資金としては150万〜200万ほどで考えております。
①4〜5坪ほどの物件を探して調理ができるよう改装し、テイクアウト・デリバリー専門店としてやっていく。
②近くにある飲食店の休みの日を間借りする。
③間借りした所で料理を製造して移動販売車で売りに行く。
④軌道に乗ればネット販売もやっていきたいが、どのタイミングでやるべきなのか。
まずは①~③の案で考えているのですが、①では資金が足りないでしょうか?副業に近い形なので②から始めるべきなのか。それとも③がいいのか。どこからスタートさせるべきでしょうか?
回答:それぞれの案について検討していきます。
吹田 滋 (すいた しげる)/見晴らし坂行政書士事務所
民泊・旅館業の許認可年間50件以上。民泊、インバウンドビジネス、許認可のことでのお困りごとは吹田アドバイザーへ。細やかな対応が好評です。
①に関して、通常のように店舗を構えると家賃等の固定費がかかる、今後のコロナの情勢では休業を余儀なくされるケースもあり、リスクが結構多いかと思います。資金的には、損益分岐点と固定費を考え、極端な話、3か月は売り上げゼロでも持続できる資金力が必要かと思います。
②に関して、テストケースで行うには、ご自身の調理の腕を試すにはリスクが最も少ないかと思います。まずはエッジの立ったメニュー構成と再現性のあるレシピの製作。原価率を下げる工夫を確立することと、また、食品衛生法の改正で「HACCP」導入が今年2021年6月から義務化になるのでその点も留意する必要があります。
③に関して、キッチンカーと仕込み場所の確保の初期設備費用がかかります。キッチンカーでの提供食品の仕込み場所での営業許可のための設備や改造が必要になるケースがあります。資金的には車両などに200万円以上はかかるかと思います。ローンもあるキッチンカー専業メーカーもあるので問題なく始められるかと思います。
④に関して、生ものであるのなら、通販は温度管理が重要になるのと在庫の問題や送料など、小料理を作るだけではなく、物流担当を別に置くなり、アウトソーシングをするなどの気を遣う面が多くなります。規模的には年間売り上げ拡大が見えてきたあたりで法人化し、さらなる資金融資を受けていけると思った時ではないでしょうか?
②のケースに類似していますが、その他の方法としてシェアキッチンで加工。販売はUberEats等で行う方法です。いわゆるゴーストレストランのようなものです。出店コストはかなり抑えられるようで200万円からとなっているようです。
まずは②ではじめて、どんな商品構成で、どんな手順で模索しつつ事業計画を考え、自己資金、補助金、銀行融資も含めて検討する。食べ物の販売ですが、展開の方法論だけではなく、「何を売る事業なのか」を構築すべきかと思います。同業他社がいるとなれば、産地、商品名、見栄え等で差別化を図る必要があります。