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Q.会社設立の手順を教えてください。
会社設立の手順を教えてください。
A.回答
会社を設立して、起業するのですね、以下、会社設立の流れを回答します。
①会社名の決定
どんな名前が良いのか、会社の名前を決めます。漢字、ひらがな、カタカナの他に英
語も可能です。なお、会社の形態によって「株式会社」または「合同会社」を会社名の前か後ろにつけることが必要になります。
例えば「株式会社ABC商会」、「ABC商会株式会社」になります。
②事業目的を決めます。
会社は事業を行う場合は、定款に事業目的を記載しなければなりません。そのため、どんな事業を行うのかを決めます。
③出資者、取締役の人数、任期等を決めます。
誰が出資して、誰が取締役になり、任期は何年にするかを決めます。尚、取締役の任期は最大10年になります。
④本店をどこにするのか?を決めます。
会社を設立する場合、会社の本店(本社)をどこにするのかを決めなければなりません。自宅、店舗、事務所、どこを本店にしてもかまいませんが、本店は1ヶ所のみとなります。
⑤類似商号調査を行います。
上記の①~④が終わりましたら、類似商号調査を行うことをお勧めします。新会社法では、同一住所、地番でなければ、隣にある会社と同じ名前をつけてもかまいませんが、同業者が自分と同じような社名では、お客様が迷惑を被りますし、「不正競争防止法」で訴えられる危険性もありますので、自分が住んでいる市町村を管轄する法務局で、類似商号調査を行うことをお勧めします。
⑥定款を作成して公証人に認証してもらいます。
上記の①~④を含む会社の決まりごと(他には決算期など)を書いた、「定款」を紙で作成して出資者全員が署名し実印で捺印します(電子定款の場合は定款作成の委任状に署名捺印します)。そして本店の場所を管轄する法務局所属の、公証人役場で、公証人に定款を認証してもらいます。同時に、出資者の反社チェックも公証人が行ないますので、その申請も行ないます。
このとき、費用として印紙代4万円(電子定款の場合は不要)と、公証人へ支払う手数料として約5万2,000円が必要になります。なお合同会社の場合は、定款を作成することのみ必要で、公証人の認証は不要になります。
⑦預金口座へ資本金を振り込みます。
発起人の預金口座へ、出資金を振り込みます。
⑧必要書類をそろえて法務局で登記を行います。
必要書類をそろえて、設立する会社の本店の所在地を管轄する法務局で登記申請を行います。
この時、登録免許税として株式会社なら15万円、合同会社なら6万円かかります。法務局へ行きますと、登記完了予定日が提示さ
れています。会社の設立日は登記書類を提出した日ですが、「登記簿謄本」は登記完了
日以降でないと、取得することはできません。
⑨登記簿謄本を取得して、銀行に口座を開きます。
①~⑧で会社の設立手続きは終了ですが、個人に振り込んだ資本金を会社の口座に移さなければなりません。「登記簿謄本」を法務局で取得しましたら、銀行へ行き、会社の口座を開設して、そこへ資本金を移してください。ここから、会社の経理がスタートします。
会社設立後の流れ
会社ができて、登記簿謄本を入手したら各種の届出が必要にあります。
法人の場合は、社会保険の加入が義務ですので、本店の所在地を管轄する日本年金機構にて社会保険の新規適用届および社会保険の資格取得届を提出します。
また、税務署および都道府県税事務所、市役所等には法人設立届を提出します。
1000人以上の起業支援実績があり、具体的な会社設立手続き・助成金診断などを創業時からお手伝いしている。
著書「起業して3年以上続く人とダメな人の習慣」「サラリーマン3.0」
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会社登記をメイン業務とし、「会社法に強い」司法書士事務所としてスタートアップから東証一部上場企業まで約800社の業務を手がけ、400社以上の起業を支援。
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