起業・経営FAQ:仮想通貨投資の節税対策として法人と個人どちらの方がよいのでしょうか?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

仮想通貨投資を行っています。節税対策のためにプライベートカンパニーを立ち上げようと考えています。

実際のところ、個人と法人とでは、どれぐらいの節税効果があるのでしょうか?

回答:法人設立維持に伴うコストなどを考慮して決めるのがいいでしょう。

この質問への回答者

長谷川 徳男(はせがわ のりお)/ 小谷野税理士法人
特に税務面でのサポートに力を入れている長谷川さん。会社が損をしないための経営方法について、経営者向けの参謀役として活躍をされている税理士の方です。

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仮想通貨投資にかかる課税関係については、個人と法人を比較すると、現在次のように整理できると思います。

個人

  • 利益が出た場合は雑所得として総合課税。税率は所得に応じて約15%~55%の累進税率。
  • 損失が出た場合は当年度内の雑所得とのみ相殺可能。繰越は不可。
  • 期末に時価評価課税はなし。

法人

  • 利益が出た場合は法人税。税率は所得800万円までは約23%、800万円超の場合約34%(中小法人を前提)。
  • 損失が出た場合は法人の他の所得と相殺可能。繰越は最長10年可能。
  • 期末に時価評価課税あり。

以上をみると、税率や損失が出た場合の取扱いについては、法人が総じて有利なのですが、期末時に含み益がある場合に課税されてしまうというデメリットもあります。

期末時に含み益がある場合、換金して納税資金を確保するという方針であれば、法人設立をしても良いかもしれません。

法人設立維持に伴うコスト(年間50~100万円程度)も考慮した上で、法人化するか決めてもよいでしょう。

今後、仮想通貨投資の規模を拡大する見通しがある、仮想通貨投資以外にも副業等で法人活用の意義が別途ある、という場合ならば法人を設立しても良いかと思います。

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