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課題・悩み
合同会社(LLC)を設立する予定です。個人のお金をLLCに移す手段として、どちらの方が良いのでしょうか?
①会社設立後に出資する
②小人数私募債として会社に貸付する
回答:出資する場合と貸付する場合の違いを比較し、都合の良い方を選びましょう。
市川 琢也(いちかわ たくや) / 株式会社FrenzyCapital
大手税理士法人グループにて経理のコンサルティングを経験してきた市川アドバイザー。会計や財務面で豊富な知識と経験を持ち、M&Aに関しても多くの知見をお持ちの頼れるアドバイザーです。
個人から会社に資金を移動させる方法については、下記の違いがあります。
①会社設立後に出資する 原則として、出資したお金は個人(出資者)には戻せません。 LLCから見れば返さなくていいお金となります。 利益が出た場合にのみ利益分配をするだけで、出資元本の返済義務は原則ありません。
②小人数私募債として会社に貸付する 少人数私募債(社債)は、広義での貸付金です。個人からLLCに貸しているだけなので、返済期限が来たら返さないといけません。原則として、満期が来たら返済しないといけませんし、契約上の利息を個人に支払う必要があります。
一般的には市場利息と同程度の利息を返済します。 出資であれば、あくまでLLC側で投資利益が出た場合にのみ、個人に利益を分配することになります。少人数私募債の場合は、私募債の決め方にもよりますが、投資利益の有無に関わらず、利息を払う義務があります。