私は、商品価格を3倍上げても成約率を上げる、商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出す“ビジネスデザイン”の専門家として、商品価値の言語化・単価アップ・WEBサイト制作等のマーケティング支援を行っています。
起業家の皆さんはどうやって自分の商品・サービスを世の中に広げていくのかを考えておられると思いますので、今日はそういった売れるホームページの作り方について基本的な考え方についてお伝えします。
ビジネスを始める際「ホームページくらいは作らないと」と考えるのではないかと思います。しかし、そのホームページの作り方を間違えると逆効果になってしまいます。
なぜ、こんなお話をするかというと、私の起業時の失敗があるからです。
事実、私が起業をした際、マーケティングの塾とWeb制作に100万円以上の費用をつぎ込みました。「プロにお金さえ払えば」ちゃんとWebサイトを制作してくれて、問い合わせが自然に毎月入ってくる…。そんなことを考えていましたが、現実は甘くありませんでした。
3年間、制作したホームページから問い合わせが1件もなく、そのまま閉鎖することになりました。今となってはいい勉強でしたが、起業したばかりで売上もなく、お金もなかった私にとっては相当な痛手でした。
そこから私は、どうしたらホームページが売り上げを生み出すツールになるのか、なぜ多くのホームページは成果が出ていないのかを分析・研究を行ってきました。そして、現在は、見た目がいいだけのホームページではない、結果に繋がるホームページの作り方などをお伝えしています。
では、どんな点に気を付けて制作をしていけばよいのか?
最低限おさえておくべきポイントを今日は3つご紹介します。
- ポイント1 デザインや雰囲気でサイトを作らないこと
- ポイント2 見込み客の視点で全体を構成すること
- ポイント3 入口戦略と出口戦略を考えておくこと
それでは、一つずつ解説していきます。
- 目次 -
ポイント1 デザインや雰囲気でサイトを作らないこと
ホームページの制作の打ち合わせをする際、よく起業家の方から、見た目がおしゃれなホームページや、デザインがカッコいいホームページを作りたいと要望をもらいます。
確かに、デザイン性というのは大事ですが、そもそもこの「かっこいい」は発注者である起業家さんの視点になっていることが一番怖いことです。なぜならば、「発注者がいいと思うデザイン」は、「見込み客がいいと思うデザイン」と一致しないからです。
見た目にこだわって、デザイン性を高くすれば、確かに発注者の起業家さんは喜びます。でもそれは「きれいさに自己満足してしまう、自分のためのホームページ」になっています事実、過去に行ってテストだと、同じホームページでもデザインを発注者の希望に合わせたものと、見込み客の趣向に合わせたものだと、その先を読んでくれる確率が80%以上変わりました。
これは非常に重要なことで、「ホームページは発注者のものではなく、お客様(見込み客)のためのものだ」という視点を忘れてしまうと、残念ながら結果に繋がりません。
だからこそ、自分のターゲット顧客のことをしっかりと考えて、どういう作り方をしたら買ってくれるかの研究をしなければなりません。
制作会社はお客様である、あなたの希望通りにホームページを作るプロですから、そういった見込み客研究や、制作会社への指示はあなた自身が行わなければいけないことも、念頭に置いておくとよいでしょう。
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ポイント2 見込み客の視点で全体を構成すること
「ホームページはお客様(見込み客)のもの」という視点は、サイト全体の構成を考える上でも非常に重要です。つまり、「あなたが伝えたい順番ではない」ということです。
お客様のためにホームページを作っているつもりでも、チェックを依頼されて中身を確認すると、大多数、95%以上のホームページは、自分目線で作成されています。これでは、見込み客から反応がないのも当たり前です。
例えば、ホームページの企画を考えるときは、以下のようなものを細かく考えていきます。
- 見込み客が今、どんな知識を持っているのか?
- 見込み客はどんな情報をより最初に知りたいと思っているのか?
- 見込み客の頭の中で、何を比較基準にして比べているのか?
- 見込み客が抱いているであろう、商品に対する疑念や懸念はなにか?
- 見込み客の中にある、買わない理由は何か?
上記はごく一例ではありますが、これをしっかりと言語化して、どんな構造にしたら、より多くのお客様が、問い合わせや購買に流れてくれるかを考えていきます。この構成だけで、実は問い合わせ率が3倍~5倍に変化します。
重要なのは、お客様にどんな順番で見せたら買いたくなるか?です。
これは、初対面の相手に、どんな順番で説明すれば、興味を持ってくれて買ってくれるか?という提案営業の考え方と同じです。Webだとなんでもかんでも、伝えてしまいがちですが、リアルと同じなんだと考えるだけでもアイデアが浮かぶと思います。
簡単に言うと
- 興味付け(他との違い、意外性を訴求して興味を抱かせる)
- 全体概要(そもそも、何をする、どうなれるものなのかを伝える)
- 差別化 (競合商品との違い、買わない理由の排除)
- 出口誘導(次に取ってほしいアクションへ誘導するための顧客教育を行う)
- 行動要請(いま、次にいく理由を伝えつつ、誘導する)
という流れを考えていくことが望ましいです。
ポイント3 入口戦略と出口戦略を考えておくこと
入口戦略とは、ホームページにどうやってアクセスを集めるか、出口戦略とは、ホームページを見てくれたお客様がどうやったらスムーズに受注するか、をそれぞれ考えることです。昔の私も誤解していましたが「ホームページを作ったらお客様が来る」わけではありません。
そもそも、どうやってこのホームページに人が来るか?を考えていないと、知る人ぞ知る路地裏の名店で終わってしまいます。また、ホームページを見たあと、満足してしまったり、ライバル企業のところにお客様が流れてしまっては、売上になりません。
だからこそ、入口戦略・出口戦略はしっかりと作っておくことが大切です。特に入口戦略は重要です。ホームページにアクセスを集めようと思ったら、
- Web広告を使う
- SEOを行う
- SNSから流入させる
- Googleマイビジネス等のMEOを行う
などなど、色んな方法があります。
しかしどれも一長一短です。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
Web広告 | 成果が短期間で出る | 毎月費用が掛かる |
SEO | 安定すればコストがかからない | 成果が出るのに6ヶ月~1年かかる |
SNS活用 | コストゼロですぐに実践できる | 投稿をし続けなければならない |
MEO | コストゼロですぐに実践できる | 投稿を続けなければならない |
重要なのは「続けられるか」をしっかりと考えておくことです。
SNSやMEOも成果を出すのには時間がかかりますし、なによりいつもセールスだけの投稿をしていたら、どこからもお客様が来なくなります。ここも「売りたい気持ち」よりも、「見込み客の気持ち」を重視して、いつも売り込まないなどの対応が必要になります。
また、制作時に多少コストがかけられるのであれば、スタート時点ではWeb広告を活用しつつ、SEOに時間をかけて準備をしましょう。Web広告を使わなくてもサイトにお客様が入ってくる仕組みを作っていくなど、いくつかの入口を組み合わせていくなどの工夫も重要です。
以前、「ホームページを作ったが来店がない」という店舗様のホームページを確認したところ、この入口戦略を完全に間違っていました。社長は「SEOをやろう」と仰っていたのですが、そもそも、狙っているキーワードで、Google検索1位になったところで、月1件程度しか受注が取れない計算だったからです。これでは、SEOを頑張っても、安定した経営には繋がりません。
このように、「やっているつもり」ではなく、「この方法で本当に理想の売上がたつか」をしっかりと数字計画を立ててからホームページを作らなければいけません。どうやったら、ホームページの存在に気づいてもらうか?を考えないで制作してしまうと、作るだけ無駄になってしまうことも多くありますので、この点もしっかりと考えて、その入口戦略に合わせた、ホームページの構造を考えていってください。
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まとめ
これらがうまく組み合わさると、同じ商品を売るホームページでも、結果が大きく違います。ぜひ、一つ一つじっくり検討をして制作をしていってほしいと思います。
ただ、企画を進める中でもし分からないこと、不明点がありましたら遠慮なくご相談ください。喜んで相談をお受けいたします!
執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 西尾 英樹(にしお ひでき) /価格を上げても売れる!単価UP・Webマーケティング・提案営業の専門家【株式会社プレジャーデサイン】
商品価格を3倍上げても成約率を上げる!商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出す“ビジネスデザイン”の専門家。著書『マンガ 見せるだけで売れる!最強営業術』はAmazon1位を獲得。
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