自己資金200万円から年商1億円!創業融資を活用したスモールM&A

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 田中 琢郎

ドリームゲート認定アドバイザーの田中琢郎です。8,000社以上の経営者の融資や、事業資金調達の相談対応実績を持つ株式会社ファイナンスアイの創業者でもあります。2014年から株式会社ファイナンスアイを創業し、日本全国の起業家・中小企業の経営者・個人事業主の皆様にファイナンスという強力な武器を提供しています。

8,000社以上の起業家や経営者を支援してきた中には、事業承継やM&Aというスキームを活用したものもあります。経営者の高齢化に伴い、中小企業の間でも事業承継やM&Aが活発になってきています。すでに経済が成熟した日本市場において、ゼロイチの起業で成功し生存し続けるのは厳しい部分もあります。それならばと、すでに経営基盤があるものを事業承継やM&Aで起業した方が、成功する確率が上がります。

今回は、M&Aによる起業を検討される際に参考になる情報や成功事例をお伝えしていきます。

- 目次 -

スモールM&A・事業承継とは

スモールM&Aとは、小規模会社・個人事業の会社を対象としたM&Aのことですが、スモールM&Aの明確な定義はありません。一般的には譲渡・買収価格が1億円以下の取引をさしますが、今回の記事では、数百万円から数千万円で取引されるM&A取引をスモールM&Aと定義して話をしていきます。

この取引金額の場合、年商では数千万円から3億円が一般的な規模感になります。

スモールM&A・事業承継が注目されている理由

もともと、M&Aは上場会社のように有価証券報告書を提出する規模感のある企業が行っていました。しかし昨今、零細企業や中小企業の後継者問題が大きな社会問題として取り上げられるようになったこと、またインターネットの普及を反映し、M&Aの相手先企業とオンラインでマッチングできるプラットフォームサービスも確立し、認知度が飛躍的に向上してきたことから、スモールM&Aが注目されています。

スモールM&A・事業承継の現状

 

出典:経済産業省中小企業庁【中小企業白書2022年版】

出典:経済産業省中小企業庁【中小企業白書2022年版】

小規模事業者によるM&A件数は増加傾向にあり、今後も継続していくと考えられていますが、主な理由は次の3つになります。

①M&Aが上場企業や大手、中堅企業のものだけでは無くなっていること

②オンラインを利用したM&Aマッチングサイトなどの仲介プラットフォームの発展

③日本において企業数の維持、拡大(後継者不足対策を含む)が急務であること

スモールM&A・事業承継の課題

スモールM&Aは、譲渡価格の規模感が小さいことから、取引に参加するプレイヤーの規模感も制限されます。

通常のM&A案件の取引であれば各種専門家を活用していくのですが、スモールM&Aでは専門家を利用できる予算などが潤沢に無いこともあり、買い手自身に一定以上の知識や買収した事業をどのように経営していくのかという具体的なプランが必要になります。

スモールM&A・事業承継の起業はリスクヘッジが効く

創業の最大のリスクは、手元の資金が尽きるまでに、いかに素早く事業の収支をプラスにすることができるかという事だと思います。「収支をプラスにする」と言葉で書くと簡単に見え、当然のことのように感じるかも知れません。しかし、売上や利益を0から創り、それを継続的に再現して育てていくということは本当に大変な事です。収支がプラスになる前に倒産してしまう会社もたくさん存在します。収支をプラスにするまでが、経営者の時間も資金も最も投下する部分になります。

一方で、ゼロイチで起業するのではなく、スモールM&Aを活用して創業する場合はどうでしょう。

買取先を選別し、既に利益が出ている事業や、現時点では赤字だが自分がテコ入れをすれば早期に収益化できる事業をM&Aすることで、ゼロイチの起業時に背負う苦労やリスクを負う必要はなくなり、時間や資金を事業成長などのバリューアップに投下できます。

専門家からのヒトコト

既存事業を自分のスキル・知識・人脈を活かせば、テコ入れできるなというポイントがあれば、ゼロイチの起業よりもスムーズに収益化できる可能性が高いです。

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スモールM&A・事業承継で起業する時は創業融資を使う

M&Aを活用して創業する場合、どのような融資制度を利用できるのかを紹介していきます。

スモールM&Aの資金調達方法

まず、M&Aの創業を目指す場合、手元に一定以上の自己資金を持っておく必要があります。

M&Aは欲しい事業を自分の意志で自由に買収できるものではなく、良い事業であればあるほど、買い手のライバルが沢山存在します。大手のM&Aマッチングサイトでは、1案件で10倍以上の競争率になるのが普通です。10倍以上の競争率でライバルを押しのけて、売主に選んでもらおうとした場合、自己資金が少ない場合は経営を託す相手として相応しくないと判断されることも少なくありません。

専門家からのヒトコト

M&Aを活用した起業は、ゼロイチの起業のようなリスクはありません。しかし、まずは対象となるM&A案件で他の買い手との競争で競り勝つ必要があります。売手も誰にでも売ってくれるわけではありません。資金を用意できない方では交渉が始められません。自己資金が無い方や不相応に少額の方は、まずは自己資金を貯める所から進めてください。

スモールM&Aの起業は創業融資を活用する

M&Aを活用して創業する場合の中でも特に、事業譲渡によるM&Aにて創業を行う場合は、創業融資制度の利用が可能な場合が多いです。具体的な融資制度を見ていきましょう。

スモールM&Aで起業するなら日本政策金融公庫の創業融資

事業譲渡のM&Aで創業する場合は、創業融資制度が活用できます。

新創業融資制度

融資制度の概要 新創業融資は創業前、もしくは創業して間もない創業者が利用できる制度になります。
貸付上限 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
利息 案件毎に異なります。詳細はコチラを参考にしてください。
返済期間 設備投資20年、運転資金7年
保証人・担保等 原則不要

新創業融資制度を利用できる方は以下の通りです。

①新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方

②創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金をお持ちの方

③新たに営もうとする事業について、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると認められる方

日本政策金融公庫|新創業融資制度

専門家からのヒトコト

コチラの記事では、新創業融資制度の準備から融資実行・返済まで一連の流れを詳しく説明していますので参考にしてください。

事業承継・集約・活性化支援資金

融資制度の概要 地域経済の産業活動の維持・発展のために、事業の譲渡、株式の譲渡、合併などにより経済的または社会的に有用な事業や企業を承継・集約化する中小企業者の資金調達の円滑化を支援します。
貸付上限 7億2千万円
利息 案件毎に異なりますが概ね2.5%以内。詳細はコチラを参考にしてください。
返済期間 設備投資20年、運転資金7年
保証人・担保等 詳細な条件は協議のうえ決定します。代表者保証が必要です。

日本政策金融公庫|事業承継・集約・活性化支援金

スモールM&Aで起業するなら信用保証協会の創業融資

信用保証協会付融資も、事業譲渡によるM&Aにて創業を行う場合、創業融資制度の利用が可能です。

創業関連保証

創業関連保証とは、個人による創業や新たに法人を設立しておこなう事業に必要な資金を調達する際に利用可能な保証制度です。

保証限度額:3千5百万円

全国信用保証協会連合会|創業関連保証

専門家からのヒトコト

コチラの記事では、信用保証協会付融資について、審査の申込から審査の対策まで詳しく説明していますので参考にしてください。

スモールM&Aで起業する時の自己資金はいくらから?

M&Aに必要な自己資金の金額を考える時は、まずは以下のポイントをふまえて算出していきます。

①M&Aで買収する時の譲渡価格はいくらになるか。

②M&Aの買収時に他の買い手と競り勝つことができるか。

③買収後の事業拡大などに必要な資金はいくらになるか。

金融機関から融資を受けることを前提にすると、少なくとも総投資額の1/3程度は自己資金として確保しておく必要があります。

スモールM&Aで金融機関から資金調達を行う場合の注意点

一般的に事業経営をしていれば、金融機関から融資を受けています。そのため、スモールM&Aで金融機関から資金調達を行う場合の注意点として、売主と金融機関との関係があります。たとえば、売主の返済状況に遅延や滞納がある場合は、買い手側の資金調達の交渉に支障が出る場合もあります。

このあたりは、十分に注意して案件を進めて行く必要があります。

専門家からのヒトコト

スモールM&Aの検討を具体的に進める場合、金融機関との交渉が必要な局面がでてくると思います。M&Aの専門家と話を進める時は、この辺りも十分にサポートしてもらえるかは重要です。

年商1億円を目指すスモールM&A

業種や業態にもよりますが、ゼロイチで創業する場合、年商1億円を達成するには相当の投資(時間、資金)や経営者の労力が必要になります。それでも1億円に達しない企業も多くあります。

M&Aを活用して創業すると、スモールM&Aという小規模であっても年商1億円が狙っていけます。具体的にどのようにすれば1億円を狙えるのか、次のケースにてお伝えしていきます。

■モデルケース

譲渡形態 事業譲渡
業種 飲食店
年商 3,000万円
営業利益 100万円
営業利益率 3%
純資産 0円

自己資金はいくらから目指せる?

必要な自己資金は、譲渡価格とその後の運転資金など譲渡条件により大きく変動します。

仮に譲渡価格を200万円、譲渡後数カ月の運転資金を400万円とした場合、総投資額は600万円になります。

このような場合、自己資金は総投資額の約1/3である200万円以上保有しておくのが望ましいでしょう。

専門家からのヒトコト

譲渡価格は、買収資金や自己資金を試算するうえで重要になります。年商が高い事業をM&Aするには、譲渡価格も高額になるのではと思われるかもしれませんが、一般的にM&Aの価値(譲渡価格)において売上自体は大きな価値はありません。

M&Aした事業を伸ばすには

飲食店である場合、客単価、席数、回転率等を様々な集客施策やメニュー改定、SNSによる情報発信等を活用し売上を引き上げることや、原価や経費を削減することにより買収した店舗の収益を改善することができます。

年商1億円を目指していく場合、今回のモデルケースであれば売上を3倍にすることを目標にしていますので、先ほどの既存店舗の収益改善に加えて、同様の新規店舗の開店を目指していくことが、堅実な手法になります。

2店舗の開業資金の資金調達が重要になるので、上述の収益改善により、金融機関から「ぜひ出店を応援したい!」と評価を受けられるような決算を実現していきます。

そして、2店舗目の開業資金を資金調達して、改善により得た収益構造のモデルを再現し、3店舗、4店舗目で年商1億円超えが視野に入ってきます。

M&Aした事業のレバレッジをかけるための資金調達

M&Aにおける資金調達は、譲渡資金の調達だけでなく、事業価値の向上を狙う投資にも活用できます。

特に黒字企業を買収する場合は、赤字補填資金が不要になるので、融資を受けた資金を事業価値の向上へ投資を振り向けやすくなります。

専門家からのヒトコト

融資を受ける場合は、自分だけで対応すると想定通りの結果になりづらい事もあります。特にM&Aを絡めるとなると、専門家のサポートを受けた方がスムーズに進むと考えられます。専門家に依頼するメリットについてはコチラの記事も参考にしてください。

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イグジット~バリューアップさせた事業を売却する

M&Aにおける創業の出口として、バリューアップさせた事業を売却するという出口戦略があります。

このような出口戦略を想定する場合、どのような準備をしていく必要があるのでしょうか。

イグジットを考えてスモールM&Aで起業する時から設計する

①会計、管理関係の資料が整備できる環境を作る

②可能な限り、DX化することで人的リスクを回避し人件費などの圧縮を行う

③経営者ではなく社員主体の組織を作る

④投資は積極的に行い、事業の拡大を目指す。補助金、助成金も徹底的に活用する

⑤売却目標から逆算した、経営目標を設計し、実行する

スモールM&Aで資産を築いてシリアルアントレプレナーへ

今までM&Aは、上場企業を中心に行われておりました。また上場会社以外のケースですと、事業を知人に承継する等きわめて狭い範囲で行われる取引が中心になっていました。

今、M&Aの市場は大きく変わり、中小規模の会社や事業がM&A仲介サイトに掲載され、事業のみならず、サイト・SNS・YouTubeのチャンネルなども売買の対象になっています。M&Aは、一部の高度な専門家だけが関わるビジネスから大きく変わろうとしています。このような市場の変化は、企業の後継者不足により、黒字企業でも廃業しなければならない社会問題の解決にも繋がっていくことが期待されています。

このような中、事業買収から成長させ、価値の評価を受け売却を行うプロセスを繰り返し行う、シリアルアントレプレナーが活躍しやすい環境が生まれつつあるように考えています。

業界慣習や世代を超えた革新的なビジネスアイデアを次々に買収した事業で実行し、実現させていく実行力を持つシリアルアントレプレナーへの期待は今後ますます高まっていくのではないでしょうか。

専門家からのヒトコト

スモールM&Aは小規模だからこそ、少しの改善でプラスに転じさせられる事もあります。ただ、一方で買収後に成功させられるかについては、事前に入念な事業計画や仮説のシミュレーションをたてておく必要があります。

スモールM&Aの進め方~概要

具体的にM&Aを検討していくためにはどのような進め方をしていけば良いのでしょうか。

基本的な流れは以下のようになります。

M&Aの案件を探す

M&A案件の探し方は、様々な手法があり、詳細は後述しています。まず、自身で興味があるM&A案件を見つけることが第一ステップになります。

秘密保持契約の締結

秘密保持契約(Non-Disclosure Agreement、NDA)」とは、自社情報を他社に開示する際に締結する契約書の一種で、情報の不正利用や機密情報の流出を未然に防ぐ役割があります。義務の不履行があれば、相手に対して損害賠償請求が可能です。この秘密保持契約を締結することで、事業売却案件の詳細な情報を入手することができます。

トップ面談、基本合意書の締結

秘密保持契約書の締結後に入手した各種資料を確認し、買取意思が高まった場合は、経営者同士のトップ面談に進みます。トップ面談は具体的な条件交渉は行わないケースがほとんどで、相手の人柄をチェックしたり、また売却理由や経営理念やビジョンを確認し、事業との相性を確認します。

トップ面談後、条件交渉である程度の合意が見えた場合「基本合意書」を締結します。譲渡価格・取引の条件・デュー・デリジェンスの協力義務・独占交渉権(他社との交渉を禁止する権利)などが記載されたもので、双方の合意を形成し、その後のM&Aを円滑に進める役割があります。

独占交渉権などの一部の条項を除いては、法的拘束力を付与しないのが一般的です。なお、スモールM&Aでは、基本合意書が省略されることも珍しくありませんが、しっかり締結することをおすすめいたします。

デュー・デリジェンス

基本合意の締結後に行われる買収調査は『デュー・デリジェンス(Due Diligence、DD)』と呼ばれます。具体的には、会計士や弁護士、税理士などの専門家と一緒に売り手企業を訪問し、開示された資料を一つ一つ精査します。

最終の交渉に向け、買い手は売り手の企業価値やリスクをできるだけ正確に把握する必要があります。

デュー・デリジェンスは義務ではありませんが、仮に省略をした場合、M&A後に粉飾決算や簿外債務が発覚するリスクや、その後損害賠償請求ができなくなるリスクが高まることから、規模にかかわらず、デュー・デリジェンスは実施する方向で検討しましょう。ただし、一部事業譲渡のスキームの場合、原則、新たに契約を締結することから、デュー・デリジェンスの一部を割愛することも可能なケースもあります。

条件交渉

売り手と買い手は最終的な条件交渉を行います。デュー・デリジェンスの結果に基づき、譲渡価格の金額や支払い条件等を中心とした交渉になります。また、従業員の雇用や処遇等も協議の対象になります。

なお、スモールM&Aは、事業そのものを取り扱うこと、また上場企業のように全てにおいて証憑等の整備ができていないケースも多く、リスクを完全に無くすことはほぼ不可能です。リスク回避の対策は必要ですが、このポイントにこだわると、別の買い手に案件が流れ、M&Aは不成立に終わることも多くあります。あらかじめ、買収する目的やポイントを明確にしておくことが重要になります。

最終契約、クロージング

譲渡価格や条件の詳細を決定した後は、双方で「最終契約書」を締結します。なお、最終契約書には法的拘束力があり、当事者のいずれかが契約に関する債務を履行しなかった場合、もう片方は損害賠償の請求が可能です。

M&Aでは、目的物(経営権・所有権など)の移転を完了させる最終手続きを「クロージング」と呼び、「クロージングの前提条件」を全て満たさない限り、クロージングは行われません。

スモールM&Aの案件を探す方法

スモールM&Aのマッチングプラットフォームを利用する

M&Aのマッチングプラットフォームには、数多くの売り案件、ノンネームシートと言われる案件概要が掲載されています。自分が手に入れたいと考える事業がないか、プラットフォームで探していき、最終的には売り手との交渉を行い、譲渡契約を締結し、事業を手に入れる流れになります。

M&Aの仲介やアドバイザーに相談する

事業は売買はされておりますが、消費者向けの商品ではありませんので、当然留意しければばらない点が数多くあります。譲渡価格は適正なのか、本当に隠れたリスクはないか、自身が買取するのに相応しい事業なのか、譲渡資金を融資で調達できるのか等々、挙げていくと数多くの解消しておきたい課題が出てくると思います。

事業買収した後、想定とは違うとならないためには、専門のM&Aの仲介やアドバイザーに相談して進めていくのが安全であると思います。仲介やアドバイザーを任命した場合、専門家が売り手との交渉や各種書類入手の段取り、事業の評価等を行いますので、その評価を参考として事業買収を進めていく形になります。

知人に紹介してもらう

知人から事業を買わないかと言われるケースもあると思います。こちらもM&Aマッチングプラットフォームを利用することと同じ流れになります。知人を介している分、売主との交渉がスムーズにいく可能性があります。

セミナーに参加する

スモールM&Aの案件を自分で見つける場合は、M&Aのマッチングサイトやコンサルティング会社などが開催するセミナーに参加してみるのがよいでしょう。

セミナーの良いところはM&Aの事例や買収のポイントに加えて、M&Aの基礎的な内容を教えてくれるところです。

事業自体は売買はされますが、それ自体、消費者を保護してくれるような商品ではありません。知識や経験がない場合、大きな失敗をする場合もあると思います。

セミナーを受講することでスモールM&Aの流れ・情報・具体例などを知ることができます

専門家からのヒトコト

ゼロイチの起業でも事業計画の作成など事業開始前の準備が重要ですが、M&Aにおいてもリサーチや事業買収から買収後のプランまで事前準備をする事が重要になります。

よくある質問

M&Aを活用した創業についてよくある質問をまとめました。

自己資金がなくても創業融資を借りてスモールM&Aはできますか?

自己資金0では、そもそも売り手に交渉先の候補として選んでもらえない可能性が高くなります。また金融機関の融資から考えても融資を受ける可能性は低くなりますので、自己資金がない場合、M&Aでの創業は困難であると思われます。

スモールM&Aの仲介・コンサル報酬が買収価格よりも高額な会社があるのはなぜですか?

コンサルティング報酬については、単純に譲渡価格だけではなく、引継ぎする借入や売り手の役員報酬に対しても事業譲渡価格と見なすケースが多くあります。そのため、譲渡価格は0円だとしても売り手の経営者に役員報酬を支払いする場合や役員借入金を返済するために、買取する法人に貸付を行う場合も譲渡価格に含まれる計算となります。その結果として、譲渡価格よりも高い報酬が発生する場合があります。このようにM&A案件は内容により報酬は変動しますが、一つの報酬の基準として、最低報酬価格で比べる方法が良いと思います。

スモールM&Aで起業する時は誰に相談するのが良いですか?

もし、初めてM&Aを行う場合、M&Aを失敗させないために、M&A仲介の専門家に相談するのが良いと思います。専門家も大規模M&AからスモールM&Aまで得意分野が異なっており、数億円規模の譲渡価格を一般的に取り扱いする仲介会社の最低報酬は数千万になることもありますので、ご自身が行いたいM&Aの規模からまず専門家をえらび、一度連絡をして相談するのが良いと考えます。

まとめ|自己資金200万円から年商1億円!創業融資を活用したスモールM&A

今やM&Aマッチングプラットフォームの拡充により、事業譲渡先を選んで創業することが可能となりました。創業を事業譲渡で行うことは、0から創業することに比べ、創業者に様々な恩恵があるケースがあります。とくに、0から創業することの最大の難関である収支均衡までの時間や金額に表すことのできない創業者の無償の活動を、収支均衡している事業を買収することでおおむね無くすことができ、その稼働を事業の成長に投下することができます。また、0からの創業は事業を開始するために多額の投資がかかりますが、事業譲渡金額を抑えることができれば、事業の成長投資に向けたタイミングで大きく調達、投資を行い急速に事業を成長させることも可能となります。

このように、スモールM&Aによる創業は様々な可能性を秘めております。もちろん、創業者の状況により最適な事業譲渡案件や資金調達方法がありますので、専門家にM&Aから資金調達、その後の投資等を含めた全体的なテーマで相談の上、進めていくのが良いと思います。

専門家からのヒトコト

スモールM&Aや事業承継を活用した創業は、国も補助金などを出して後押しをしており、これから増えてくると思われます。ただ、M&A市場の流通の担い手となる専門家達の数も知識も経験も少なく、誰に相談したら良いのか分からないという事もあるかと思います。ドリームゲートの認定アドバイザーなど、専門家に相談して進められる事をおすすめします。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 田中 琢郎(たなか たくろう) /株式会社ファイナンスアイ

「まずは私に相談してください」を合言葉に、無料メール相談はもちろん、電話・LINEで無料相談を受け付け、困った経営者に寄り添う資金調達の専門家です。落ち着いたお人柄で親身に話を聞いてくださいます。資金繰り・創業融資で困ったらまずは田中アドバイザーへ。

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ドリームゲートアドバイザー 田中 琢郎

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