皆さまこんにちは。私はドリームゲートアドバイザーの白根敦子(しらねあつこ)と申します。定年前後に起業する「顧問塾」を運営しています。
40代・50代の間では、今までの勤務経験を活かして、顧問(コンサルタント)やフリーランスとしてライトな起業をする方が増えています。この記事は、ライトな起業準備として「顧問塾」で伝授している「ご自分の得意なことや、やりたい仕事を整理する方法」の一部です。「サラリーマン経験を活かして起業したい」「コンサルタントになりたい」と思っている方がすぐに取り掛かれるようにしています。
起業すべき理由→今までやってきたことの棚卸→専門分野に分類→やりたいこと、お金になることの順位付け→会社案内をつくる という流れで解説します。
- 目次 -
人生100年時代と老後破産のリスク
令和2年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性81.64歳 女性87.74歳です。
では、50歳時の平均余命は、ご存じですか?平均余命とは、ある年齢の人々がその後何年生きられるかという期待値です。50歳時の平均余命は、男性33.12年、女性38.78年です。それぞれ、83.12歳、88.78歳まで生きられるということです。これは年に0.2~0.3歳延びていていますから、本当に人生100歳時代が到来しているのです。
しかし増税、光熱費の値上げ、介護保険料の値上げなどを考えると、今の40代、50代の方は、「老後破産」というリスクに備えなくてはなりません。
引用元:
令和2年簡易生命表について (厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life20/dl/life18-02.pdf
では、老後破産しないために最低限、いくら必要なのでしょうか。生命保険文化センターによると、夫婦2人で老後生活を送るのに最低限必要な金額とされているのは約22万円/月。ゆとりある老後生活のためであれば、必要な金額は、平均36.6万円/月と言われています。もらえる年金は、21万円位です。「差額の15.6万円/月を65歳の受給年齢以降も稼ぎ続けられればいい」と考えれば、初期投資のないライトな起業に取り組むハードルが下がると思いませんか。
引用元:
公益財団法人生命保険文化センター
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1141.html
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ライトな起業の定義
70歳まで定年延長している会社は少ないので、60歳以降で正社員として働くケースはなくなっていきます。ですから、60歳以降の働き方は主に3つです。
- 派遣、アルバイトなど短期契約雇用
- 年間契約雇用(嘱託)など長期契約雇用
- 顧問(コンサルタント)、フリーランスなど業務委託
いつかは定年になり、会社という傘から出されます。人生100年時代です。50歳のあなたの場合、20歳で成人してからの年数は30年。100歳まで生きるとなると、50年もあります。成人してからよりもこれからの人生の方が長いのです。体力がある40代、50代のうちに会社を飛び出し、自分の好きなことを仕事にする、これからの人生でいくつも花を咲かせることができるのです。
「年金をもらってのんびりしたかったのに」と思っているあなた!「働く」、さらには「起業する」というのは、何も辛いことではありません。様々な研究で「良い人間関係が幸せや幸福を高める」と言われています。「働く」「起業する」ことは、良好な人間関係をつくるのにも役立ちます。会社というしがらみではなく、気が合う仲間、同じ理念を持つ仲間をつくる、と考えて気楽に取り組んでください。これまでの会社勤めの経験、知識を活かして、あなたらしい仕事をして周りに良い人間関係が出来るようにしましょう。
では、どんな仕事をすればいいか?マンション管理や、清掃、介護といった仕事はたくさんあります。「そういった仕事じゃなくて・・・」と思っている方も多いでしょう。今までの経験を活かし、これからの仕事のノウハウが蓄積され、拡がりがあり、さらに稼げるようになる仕事を選ぶことをお勧めします。ここで作る「会社案内」を元にしたプロフィールで、顧問サイトに登録してみるのもいいでしょう。
一方、本業としてウーバーイーツ、せどり、物販、アフィリエイト、MLMといった、巷で「すぐに副業できる!」と言われているものに飛びつくのはお勧めしません。ノウハウがあなたに貯まらないからです。そういった仕組みをツールとして使いこなすのは良いことです。例えば、何かのフィギュア(模型)に造詣が深く、目利きであれば、せどり、物販もいいかもしれません。タワーマンションの住人向けの商売の調査として、近隣のウーバーイーツをはじめた方もいます。
ここでは、今までの会社経験を活かせる仕事での起業を「ライトな起業」と定義して、この3つ目の顧問(コンサルタント)、フリーランスとして「何で」起業するのかを決めるやり方を解説していきます。
時系列業務経歴書~得意なことを棚卸する
せっかく務めてきた会社経験30年を活かすことを考えましょう。まずは、自分の得意なことをハッキリさせるためにやってきたことを棚卸しましょう。
「人より秀でた得意なことはないなぁ」と思う方でも、長くやってきたことには何か秀でるものがあるはずです。長く携わってきたことは、それだけで他人よりも「得意なこと」なのです。まずは思い出しやすくするために、時系列で経歴を書き出していきます。PCに打ち込むよりも紙に書くことで、脳が活性化していろんなアイデアが浮かんできます。ぜひやってみてください。
書き出す項目
- (在籍)年月
- 所属部門
- 勤務地
- 部下の数
- 担当業務内容
- 実績
専門分野別職務経歴書~業績を再構築する
次に、時系列別に書き出した業務内容を専門分野別に分けます。一職種に配属されていたとしても、常に多分野にわたって仕事をしているはずです。
例えば、営業をしていた人は、
- 営業管理
- 販売促進
- 広告宣伝
- 商品企画
- 人材育成
- クレーム処理
などの専門分野にまたがって、仕事をしているケースが多いです。専門分野の視点から、ご自分の経験を見直すこと機会がないので、このシートを書き出すと、新たに思い出すことが多くなります。前の時系列表にも書き足していってください。特に「人(部下、外注など)を扱う、まとめる」といったリーダー、マネージャー、管理、相談役といった年齢を重ねると求められる能力は、これからお金になる専門分野です。時系列表と併せて、重点的に棚卸し、書き出してみましょう。
書き出す項目
- 専門分野
- (在籍)年月
- 経歴内容
- 実績
この分野別の経歴を出せたら、5分野に絞って、並べてみましょう。『出来る仕事/やりたい仕事』で、かつ、『市場性がある(金になる)』順位で、ご自分の専門になります。
天職探索ワークシート~自分の興味関心を整理する
ここで、もしかするとやりたい仕事と市場性が乖離している場合があるかもしれません。
ご自分の興味関心を整理するには、こちらのワークシートが役立ちます。
『天職探索ワークシート』
- やってみたいこと
- できること
- 社会のためになる 人の役に立つ→生活できるか 金になるか
どんな仕事をしてみたいか、まずは書き出してみましょう。
この3つの輪が重なったところが、あなたの天職です。
注目していただきたいのは、3.社会のためになる 人の役に立つ→生活できるか 金になるか です。
「これ、社会の役に立つけどお金にならないんだよなぁ」と、一見、お金にならなさそうな仕事でも、困っている人の解決になれば困っている本人からではなく、行政やその周りの人からの売上になることもあります。
- 困っている人(本人)
- 困っている人の悩みを解決すると助かる人(お金を出す人)
を考えてみましょう。そうすると、やってみたい仕事がお金になることを思いつくかもしれません。
例:
- 困っている人= 就活でなかなか決まらない大学生
- お金を出す人= 大学生の親御さん =子供のパラサイトシングル化を回避できる(家計を守れる)
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会社案内をつくる
ここまで出来たら、あなたが「何の仕事をしたいか」「何らかのコンサルタントである」ことが表されてきたはずです。プロフィール紹介ができる会社案内をつくってみましょう。
お勧めの作り方は、A3を二つ折りにした、A4サイズ4ページです。記載するものを列挙します。
- 表紙 会社名(屋号)顔写真 会社概要 略歴
- 中面1.ごあいさつ文 会社の理念 目指したい在り方
- 中面2.事業内容(提供できるサービス、コンサルティングの内容)
- 裏表紙 メニューの一例、お客様の声
「会社名」は、思いつかなければ、『〇〇コンサルタント 氏名』で構いません。よほどの理由がない限り、顔写真は必須です。仕事を依頼する側からすれば、顔写真があるほうが信用できるからです。「お客様の声」は、今までの実績の中でいただいた感想などをアレンジしてください。
表紙例:
夢は大きく!
会社案内が出来れば、顧問(コンサルタント)の登録サイトや、フリーランスの仕事応募サイトに登録するか転載するだけなので、スムーズにできます。よく「顧問サイトに登録したけれど、仕事が来ない」と嘆く相談を受けますが、ご自分の経歴の棚卸や再構築をここまで、やったことがない方ばかりです。
きちんとご自分の強みと提供できるサービスがわかり、困っている人の見分けをすれば、仕事はあるものです。それに、会社案内があれば、友人や知人に、「こんな起業をしようと思っているんだ」と渡して、アドバイスをもらったり、人脈を紹介してもらいやすくなります。ここでのキーワードは、「相談」や「アドバイス」です。人は、「相談」や「アドバイスが欲しい」と頼られ、自尊心がくすぐられると会いたくなるものです。
これからは、豊かな人生を送るには、80歳まで「稼ぐ」べきだと、筆者は確信しています。長寿になり元気な60代、70代に、お金だけではなく、良好な人間関係、健康を保つためにも、「働くこと=人の役に立っている」実感が必要と考えるからです。読んでくださった皆様が、体力のある40代、50代のうちに、ライトな起業からはじめて、あなたらしい仕事で、大成していただくことを祈念します。次のステップとして、一人起業でも、弟子づくりで全国制覇する方法なども個別相談でお伝えしています。ライトな起業のご相談をお待ちしています。
執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 白根 敦子
シニア起業専門:定年前後の起業相談【Zoom対応】26年の実績の株式会社キャリア・ブレーン
ライトなシニア起業をご専門に活躍される白根アドバイザー。50代から始める「人生の棚卸」でシニア起業に備えることをお手伝いしています。数多くのシニア起業家を輩出してきた、頼りになる存在です。
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- 2021年9月10日 40代、50代ではじめたい、人生100年時代のライトな起業準備とは