こんにちは。ドリームゲートアドバイザーで、認定経営革新等支援機関V-Spirits総合研究所株式会社の坂井です。
「省力化投資補助金」は、人手不足に悩む中小企業等が人手不足解消に効果があるIoT・ロボット等を導入するための経費を補助する事により、省力化投資を促進して付加価値と生産性を高め、賃金アップに繋げることを目的としています。
そのため、人手不足に悩む中小企業様は補助金を活用することで経費を抑えながら人手不足問題を解決することができます。ただこの補助金は単独での申請ができない制度になっていたり、補助対象外の規定があるなど補助金を活用するうえで抑えるべきポイントがいくつかあります。本記事では制度の概要を説明していきます。
- 目次 -
制度概要
事業目的:中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等に対して、IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、簡易で即効性がある省力化投資を促進し、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図るとともに、賃上げにつなげることを目的とする。
事業名称:中小企業省力化投資補助事業
補助率等:以下の図
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申請の対象事業者
申請対象事業者
人手不足の状態にある中小企業等
申請対象外の事業者
本補助金で対象外となる事業者の一部をご紹介します。
- 財団法人(公益・一般)及び社団法人(公益・一般)、医療法人及び法 人格の無い任意団体
- みなし同一法人 (親会社と議決権50%超の子会社は同一法人。複数あれば1社のみ申請可。代表・住所同じ法人も同一と見なす。補助金目的の株主変更は不可。)
- みなし大企業 (大企業所有の中小企業や役員多数が大企業職員、課税所得15億円超の中小企業は補助対象外の「みなし大企業」となる。)
- 本事業の製造業者、販売事業者に該当する場合など
これ以外にも補助金の重複により対象外となることもあります。
過去に「ものづくり補助金」の交付決定を受けて10ヶ月以内だと対象外だったり、事業再構築補助金を採択された事業者が、再構築補助金の事業に使う経費を対象にした場合も対象外だったりします。必ず公募要領等で対象外の事業者や補助金等の重複について確認してから申請するようにしてください。
参考:公募要領| 中小企業省力化投資補助金
対象となる費用
概要
あらかじめカタログ(システム)に登録された省力化製品の設備投資における①製品本体価格(機械装置、工具・器具及びそれに付随する専用ソ
フトウェア・情報システム等の購入に要する経費)②導入に要する費用(設置作業や運搬費、動作確認の費用、マスタ設定等)2つが補助対象経費となります。
カタログ登録
省力化製品は中小企業庁に人手不足解消に効果があると認められ、カタログ登録された製品から選ぶことができます。現在は省力化製品の募集段階であり、カタログ登録された製品は発表されていませんが、今後登録カテゴリの製品がカタログ登録される予定です。
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申請の方法と流れ
申請の方法
カタログに機械を掲載している導入支援事業者と一緒に共同申請をする必要があります。補助金を活用したい中小企業者だけでは申請が出来ない、ちょっと特殊な補助金です。具体的な申請方法としては、まずカタログから導入製品及び導入支援事業者を選択します。選択後、支援事業者と連絡を取り、事業計画の策定を行います。その後は電子申請システムを通じて申請支援事業者と事業者様の”共同”で交付申請を行うことに注意してください。
申請後の流れ
- 販売事業者と共同で補助金の交付申請が行われた後、審査を経て採択事業者が決定されるとともに、同時に交付決定が行われ、補助事業者は申請受付システムを通じてその通知を受ける。
- 申請時に提出した事業計画に基づき、カタログに登録されている省力化製品を導入する
- 製品を導入後、事務局に対して実績報告を提出する。
- 事務局にて実績報告の内容を踏まえて、補助額の確定を行う。確定の後、事務局から結果の連絡と支払いの 案内を行う。
対象となる機械は今後増えていくのか?
工業会とメーカー次第だが、増えていくことが予想される
まず工業会が事務局に対して、カテゴリ登録を行う必要があります。カテゴリとは、清掃ロボットや配膳ロボットなどの省力化の機械のジャンルのようなものです。そのカテゴリ内の機械を製造するメーカーは工業会から証明書を取得し、カタログ(システム)登録を行う流れになっています。
そのため、工業会が登録してくれなければそもそもメーカーは機器を登録できない制度になっています。事務局HPにカテゴリ登録一覧が公開されていますので、確認することが可能です。もしも導入したい機械の登録がない場合は、このカテゴリ登録を確認すると良いでしょう。導入したい機械のカテゴリが登録されていれば、メーカーに問い合わせればカタログ登録を行ってくれるかもしれません。カテゴリ登録がなされていなければ、メーカーができることが少ないため動きようがないかもしれません。
まだ、始まったばかりでカテゴリが少ないですが、今後どんどん増えていく予定です。カタログや登録カテゴリに登録されていない製品でも以下の業種・業務領域に対応する製品であれば補助金を活用して導入する事が可能になるかもしれません。
登録カテゴリ
2024/3/29時点で承認されているカテゴリ
- 清掃ロボット
- 配膳ロボット
- 自動倉庫
- 検品・仕分システム
- 無人搬送車(AGV・AMR)
- スチームコンベクションオーブン
- 券売機
- 自動チェックイン機
- 自動精算機
今後登録カテゴリは、工業会の登録により増えていく予定です。
カタログ登録
カタログ登録を行うには工業会より発行される証明書が必要になります。
登録の承認結果については、事務局より審査担当工業会に通知を行い、審査担当工業会から各製品メーカーに証明書が発行されます。
製造事業者は、工業会より発行される証明書を添付して事務局へカタログ登録申請を行うことで、当該省力化製品はカタログに補助対象設備として登録されることになり、中小企業等が交付申請に当たって選択できるようになります。
V-Spiritsではこのカタログ登録の支援を行っております。
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まとめ
「省力化投資補助金」は人手不足に悩む中小企業等が人手不足解消に効果があるIoT・ロボット等を導入する機会を提供し、付加価値と生産性を高め、企業の成長と賃金アップを支援します。そのため、人手不足に悩む中小企業様は補助金を活用することで経費を抑えながら人手不足問題を解決することができます。
弊社では過去の補助金支援の実績と経験により、カタログ登録の支援から、その先のユーザー様の補助金活用支援までサポートが可能です。
ご検討の方は、ぜひお問い合わせください。
執筆者プロフィール:坂井 優介(さかい ゆうすけ)
V-Spiritsグループで資金調達を担当している坂井アドバイザー。
ものづくり補助金の採択率は9割超え、リベンジでの採択を含めると100%という高い採択率をお持ちです。補助金についてサポートを望んでいる方は是非ご相談ください。
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