はじめまして。私は『変化と新たな挑戦のコーチ』として、経営者の自己変革や事業の変革、起業家や企業の新事業開発をコーチングやコンサルティングで支援させていただいている渡辺 亨(わたなべ とおる)と申します。この4月から新たにドリームゲートアドバイザーとしての活動を開始しました。
これまで数多くの起業家にお会いする機会を得ましたが、がんばって努力はしていても、ひとりでは起業や事業展開のプロセスをうまく前に進められないという方は意外と多いのではないかと感じています。私自身も起業時には同じようなストレスがありました。
あなたご自身も今、何をどんな順番ですればいいのか、本当にこのプランでいいのか、やろうと思っているのになかなかできない等、すでに様々な問題にぶつかっているかもしれません。そんなあなたにお勧めしたいのがコーチングの活用です。
- 目次 -
1.起業へのコーチング活用法
起業や事業展開へのコーチングの活用のしかたには大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは自分にコーチをつけるという方法、もうひとつはコーチングスキルを身につけて応用するという方法です。今回は前者について紹介したいと思います。
スタートアップコーチ
いまや欧米では起業家やスタートアップ企業がプロのコーチをつけるということは一般的なことになっています。例えば、位置情報を利用したSNSで一世を風靡したフォースクエアという企業があります。実はTwitterやUber、アップルの「マップ」などの多くのサービスが同社の技術を採用し、いまや位置情報を扱う巨大企業に成長していますが、まだ誰も知らないスタートアップの頃からプロのコーチと協働して事業を作り上げてきたのです。
コーチをつけるとは
そもそもコーチングとは何でしょうか。
少し専門的な説明になりますが、コーチングとは「当事者とパートナー関係を築き、思考・気づき・計画・行動・学習を効果的に促進する対話を重ねることで、当事者が目指すゴールに主体的に到達できるよう支援すること」です。
これができるように専門的な訓練を受けたのがコーチであり、「コーチをつける」とは、このようなアシストを効果的にしてくれる人をチームに迎えるということです。中でもエグゼクティブコーチ、スタートアップコーチと呼ばれるコーチたちは、とくに経営者や創業者のためにビジネス面での支援を専門的に行っているコーチです。
コーチングの効果の一例ですが、BetterUpというビジネスコーチングプラットホームによる調査では、コーチングを受けることによって仕事のゴール達成率は197%まで上がり、パフォーマンスは130%増となり、燃え尽きは52%も減ったという結果が報告されています。
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2.コーチをつけるメリット
さて、自分にコーチをつけて起業や事業展開をすることには様々なメリットがありますが、今回はその中から主要なものを4つほどご紹介します。
<コーチをつけるメリット>
- 孤独感を解消できる
- 客観的視点を獲得できる
- 確実性を上げられる
- プロセスを加速できる
これらについて簡単にご説明しましょう。
①孤独感を解消できる
起業をとん挫させる大きな要因のひとつは「孤独」です。しかし、コーチをつけるとあなたのビジョンを共に追求するチームメイトを獲得できるので、孤独感から解放されモチベーションも強められます。先日もある起業家のクライアントからコーチングへのアンケートに率直にお答えいただきましたが、「私の可能性を私以上に信じてくれるので、毎回勇気づけられ、パワーを頂ける」との感想を書いておられました。
コーチはチームメイトですからデリケートなことを話す機会もありますが、コーチが国際コーチング連盟のメンバーなら守秘義務がありますから安心して話せます。何でも話せる味方がいるということはとても心強いことです。
また、コーチは共に歩む存在ですが決して出過ぎることの無いように注意を怠りませんので、悩みを話したからと言って心理的な上下関係が生じたり関係がややこしくなったりすることはありません。先ほどの起業家も「自分の足で自分の決めた道を走るという自立した生き方やあり方を応援してくれるやり方だと強く感じる」と述べておられました。
②客観的視点を獲得できる
起業に失敗してしまうケースを調査するとしばしば見られるのが、製品やサービスのアイデアが独りよがりで市場ニーズに適合しないものになっていたという問題です。しっかりと訓練されたコーチをつけると、独りでは狭くなりがちな視野を拡大し、多様な視点から客観的に考えられるようになりますので、この危険を避けることができます。
視野が広くなると、例えば参入しようとしている市場だけでなく隣接マーケットにある思わぬ代替サービスに気づくということも起こります。それに気づかず「これはまだ存在していない新しいサービスだ!」と思って開業してしまうと、思わぬ競争にさらされることになり、事業展開に大きな支障が出るでしょう。
多様な視点から考えることもとても重要です。日本の製品はガラパゴス化しやすいとよく言われますが、これは開発するエンジニアの視点からばかりものを見てしまい、様々な属性を持った想定ユーザーがそれぞれどう感じるかをあまり深く考えないことから起こります。新規に製品やサービスを企画するときにも同様な危険があります。しかし、熟練したコーチは多様な視点から検討できるように効果的に助けてくれます。
ある大手メーカーの技術部門の部長職にあるクライアントはコーチング後のアンケートに、テーマとなっていた新規プロジェクトについて「論理の飛躍を確認できた」「考える軸や角度を変えて考えられた」とお書きになっていました。この方はもちろん一流のビジネスパーソンなのですが、それでもこういうことは独りではなかなかできないことだとおっしゃっていました。
③確実性を上げられる
また、ビジネスプランを構成する様々な要素についての考えが浅はかなまま進めてしまったことが原因で起業に失敗する、ということも珍しくありません。例えばマーケティングに関連して、「開店すればこれぐらいのお客さんは来るだろう」とか、「これぐらいは売れるだろう」と大した根拠もなく考えてしまうケースがみられます。
コーチはひとつひとつのことをしっかり掘り下げて検討できるように助けたり、指摘しにくいことを指摘したり、自身の知見や持っている情報を押し付けることなく提示したりするプロですから、コーチをつけることでこういうワナから逃れることができます。
先ほどの部長職のクライアントもこの点は印象的に感じられたようで、セッション終了後には「漠然としていた考えを言語化して整理でき、それを整える過程で、方向修正や深化を促してもらえた」「相手の立場に立った妥当性の検証を行えた」との感想を記しておられました。
④プロセスを加速できる
最後に、コーチをつけることの4つ目のメリットをご紹介します。
実は、起業が思うように進まない原因として意外に多いのが「わかっているけどなかなか行動できない」というものです。あるいは、起業までは何とかこぎつけたが事業展開が遅々として進まない、ということも多いようです。このような「実行不足」の問題は、自分にコーチをつけることで大幅に改善できます。なぜなら、実行支援効果こそ、コーチングの最大の特長のひとつだからです。
これは、コーチングとコンサルティングの最大の相違点でもあります。コンサルティングとは一般的に、クライアントとの知識や情報の格差をビジネスの機会とし、知識や情報を提供することで貢献します。対してコーチングはどうかというと、知識や情報を提供することはもちろんありますが、それ以上に、知識や情報を行動に結びつけて実際的な変化を起こせるように支援することが第一の目的であり提供価値なのです。
だからといってコーチが当事者に何かを強制的にやらせたり命令したりすることは当然ありません。しかしコーチとのパートナー関係を持つと、そこには説明責任や適度なプレッシャーが生じます。そしてコーチはセッションのたびに必ず進捗を一緒に確認する時間を持ちますので、やらずじまいになる率は格段に下がるのです。
まとめ
事業展開にどのようなメリットが期待できるのかに関して、ざっくりとご紹介しました。
コーチをつけることのメリットはこれ以外にもいくつもありますが、しっかりと訓練を受けた経験の豊富なコーチを活用すると、様々な失敗やワナを避けられるだけでなく、より効率的で高品質な起業プロセスを獲得できることは間違いありません。もちろん多少の費用は必要となりますが、結果的には、時間面でもコスト面でも大きな節減ができたということになるでしょう。
もしあなたの起業にコーチングの活用を考えてみたいと思われるなら、ぜひ一度ご相談ください。私自身も「ビジネスアイデア創出」「開業準備」「ビジネス展開」「ビジネス転換」などの各ステージに応じたコーチングパッケージを提供しています。また、2名までのミニセミナー&相談会も定期開催しており、アドバイザーページからお申込みいただけます。
あなたの成功のために、お力になれる機会が得られればたいへん幸いです。
執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 渡辺亨(わたなべとおる) /(株式会社リノヴェクス/事業プロデューサー・プロフェッショナルコーチ)
出来ること・したいことと世の中の困りごとを結び付けて持続的に成功するビジネスを考えるスタートアップコーチングをはじめ、各種調査・SNS活用・ブランドイメージ作り等の起業実務支援まで行っており、キャリアコンサルタント・税理士・SNSマーケター・デザイナーたちとワンチームでトータルにサポートする有料サービスも提供しています。
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