「塾で起業して年収1000万を目指す人のための行列のできる塾の創り方」著者インタビュー

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

地元の進学塾勤務から独立し、2015年に自宅で始めた国語塾を常に満員にし続けている経歴をもつドリームゲートアドバイザーの戸高一穂さん。現在は、自塾の教務・集客をノウハウ化してフランチャイズ展開するとともに、学習塾経営の専門家としてコンサルタント活動を行っています。

そんな戸高アドバイザーが初めて出版されたのが、『塾で起業して年収1000万を目指す人のための行列のできる塾の創り方』(Kindle版)。副題が「大手塾と競合せず営業しなくても生徒・保護者が集まる小さくて強い塾の創り方」となっており、個人塾での起業や副業を考える方や、すでに個人塾経営をしながら次の展開が見えづらくなっている方にもってこいの内容となっています。この新刊をどう役立ててもらいたいのかを、戸高アドバイザーに伺いました。

教育支援としてやりがいのある「塾経営」は、起業のテーマとしてお勧め

―202222日にKindle版で発刊されましたが、本書はどういう方に向けたものですか?

まず、塾をやってみたいと考えている方、なかでも資金力がなくスモールスタートになる方ですね。また、すでに個人塾を経営していて上手くいっていない、方向転換したい方にもヒントになると思います。

起業するなかでも、塾市場の面白さやメリットは何になるでしょうか。

特別なスキルや起業のネタがなくても、自身に受験勉強の経験があれば勝負できるということですね。自分が高校や大学などの受験で経験したことをベースに、事業を考えられます。また、特に資格も必要なく、初期コストも飲食などと比べてもかなり抑えて始めることができます。

さらに、教育支援というテーマは成果が目に見えやすく、やりがいを持ちやすいもの。自己肯定感が上がり、社会貢献の一端を担えるといえますので、挑戦し甲斐があるのではないでしょうか。

タイトルに「年収1000万を目指す」とありますが、裏返して言えば、普通のやり方では難しいのでしょうか?

きちんと集客できて忙しい状態を作れれば、年収1000万は難しくありません。ですが、多くの人はそこまで行っていないのが現状です。問題は、集客の仕方にあるのです。

先生となる方の属性として、営業やマーケティングが苦手あるいは経験がないことが多いので、そこをこの本で解決してもらいたいですね。

目指すべきは大手に負けない、小さくても強い個人塾

いわゆる起業のノウハウ本、ではありませんね。

そうした情報は他にあるので、触れていません。本書は、大手塾やフランチャイズに負けない、小さくても強い個人塾をつくろうという考え方を提唱したものです。

大事なのはコンセプト作りで、誰をターゲットにするのかを最初に決めるべき。小中学生の受験塾は数が多く、集客が難しいので特色を出す必要があります。

その集客が難しいのはなぜでしょうか。

まず、大手塾と競合になること。少子化で入試の倍率が下がっており、ニーズそのものが減っていること。そして、オンライン塾や動画コンテンツなど、学び方の選択肢が増えていることなどがあります。

そうしたなかでも集客できるよう、ターゲットを見出すためのツール「理想の顧客発見リサーチシート」を、本書の購入者特典でつけました。これに沿って考えれば、自分の強みを生かした塾をつくる助けになります。そのほか本書では、集客メディアの考え方などにも触れています。

戸高アドバイザーはそもそも自身で個人塾を起業して成功されているのですね。

その体験をもとに、塾経営と並行してコンサルティングを行っています。いろいろな方たちにアドバイスするなかで、間違った考え方をしている方が多いのを実感しました。

今回メッセージしている「大手に負けない個人塾」も、大手のいない場所で出せばいいのではと考えがちです。しかし、大手のいない地域の意識の高い人たちは遠くの大手塾に行ってしまうもの。私は大分県在住ですが、塾経営というのは今後は県庁所在地クラスの人口がなければ厳しいものになるでしょう。都市部の大手塾がひしめき合っているところには、大手のマーケティングによって間違いなく需要があるわけなので、そのエリアで小さくスペースを借りて出すのが良い。しかもコンセプトを大手とは変えられれば、ニッチな領域で生き残れる、小さくて強い塾が創れる。本書はそのための入門編という位置づけです。

本書の締めくくりは「年収1000万を達成した後、年収を伸ばす3つの方法」となっています。入門編で起業、運営を順調に進め、スケールまでを見据えられるということでしょうか?

そうですね。私自身も個人事業主でスタートし、小さな塾で食べていければいいと思い、まさに年収1000万円をゴールとして起業しました。しかし、実際にそれが達成できると、もっとやりたい、やれると思いました。自分一人では限界があるけれど、人の手を借りればいいと気づいたのですね。それで今はフランチャイズを運営し、自分が創った塾を全国に広げています。そういう考え方を最後の章に収めました。

本書を入り口に、個人塾経営を自分らしく発展させてほしい

なるほど。本書にはさまざまなメッセージが込められているのですね。

年収1000万円を目指す人、それ以上を見据える人、あるいは副業として年300万円を目指す人など、個人塾経営を考える全ての人にとって「入り口」になれると思っています。起業塾などよりもリーズナブルなので、まずは気軽に本をのぞいてみてほしいですね。そのうえで疑問や不安があれば、コンサルタントとしてアドバイスできることもたくさんあります。

たとえば、どのような相談が多いのでしょうか?

起業前の方だと、準備としてどこから手をつければよいか、どのくらい前から始めればいいかといった相談がよくあります。起業に向け、伴走する形でお手伝いもできます。

また、個人塾をすでに運営してきて、市況の変化から今の高校受験塾の形ではしんどくなってきているなど、危機感を持っての相談が増えています。その場合は、いま余裕あるうちに打つべき手立てなどをアドバイスしています。

そのほか、1人で塾経営してきてうまく行っているが、キャパシティがもう精一杯だし、病気にでもなれば収入が途絶えてしまう。これは個人事業主に共通した悩みとして根強いですね。そのために、多店舗展開させていくやり方などもアドバイスできます。

最後に、この記事をご覧の方にメッセージをお願いします。

自分の強みを生かした、個性ある塾が増えれば、それだけ教育の場の多様化につながり、子どもたちのためになると考えています。塾の先生というと堅苦しいイメージが一般にはあるでしょう。でも、その人らしいやり方で教えられる場を創れれば、子どもたちにとっても「面白い先生」「かっこいい大人」を見せられるでしょう。

みんなが画一的な大手塾で育ったら面白くありません。いろいろなタイプの塾や先生が存在することで、子どもたちが自分に合った先生と出会える確率も高くなりますよね。そんな世界を私は目指しています。

また、今回Kindle版で出版することにしたのは、印刷工程がない分早く世に出せるとか、価格を抑えられるので手にとってもらいやすいといった理由に加え、私自身、電子書籍出版を経験したかったというのがあります。今回でその工程がよく分かったので、今後、参考書や子ども向けの小説、ビジネス書、起業ガイドのようなものを作れそうな手応えを感じました。そんなことも考えている私に興味を感じていただけたら、ぜひ本書をご覧いただきたいと思います。

本を読んで疑問に思ったことや、不安なことがありましたら戸高アドバイザーへの無料相をご利用ください。また、こちらのメールマガジンに登録いただくと「行列のできる学習塾のための集客のしくみ化」を動画で視聴できます。

執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局

ドリームゲートは経済産業省の後援を受けて2003年4月に発足した日本最大級の起業支援プラットフォームです。
運営:株式会社プロジェクトニッポン
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