はじめまして。私は公文教育研究会に17年ほど勤務した経験を活かし、現在は生徒募集に困っている塾・スクールの経営者の皆さんに対して、マーケティングやホームページ制作を通じて集客の支援をしています。
中小の塾ではコロナ前の生徒数がまだ回復出来ていないという話を良く聞きます。大手塾がブランド力や広告の量で生徒を獲得している中、中小の学習塾が取り組むべきはWEB集客だと考えています。このコラムでは、私が支援し、生徒数が2倍、広告費を30%カットして売上を1.4倍にするなどの実績があるWEB集客方法についてご紹介します。
- 目次 -
塾の経営は厳しい?塾業界の市場規模と今後の見通し
塾業界の市場は微増傾向
少子化や物価高などの経済的な要因から塾の経営は厳しいと言われています。しかし、矢野経済研究所の『2022年版教育産業白書』によると、2021年度の学習塾・予備校市場規模は前年度比5.0%増の9,700円となりました。また、2022年度の予測として9,710億円と微増の見通しで、コロナ前の2019年度(9,720億円)に迫ってきています。つまり、塾業界の市場はコロナ禍より回復していると言えます。
大都市圏は競争激化、地方の塾経営は厳しい傾向
市場規模の内訳を見ると、中学受験の人気の影響もあり、大都市圏の進学塾の需要が高まっています。そのため大手塾を始め塾間の競争が激化しています。
一方、少子化の地方では高校・大学の定員割れも散見され、一部の生徒や保護者の間では、学力向上や受験・進学に対する気持ちが低下していることもあり、厳しい事業環境となっています。
厳しい時代を勝ち抜くにはWEB集客
大都市圏では需要が高くても大手も含めて競争が激しく、地方では教育の関心度の低下により生徒獲得が難しい状況です。
そのような中、塾業界全体としてはWEBを使った集客は進んでおらず、未だにチラシと友人同士の口コミに頼っている状況です。これをチャンスと捉え、WEB集客に取り組むことで生徒数を増やし、売上を伸ばすことができます。
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経営が厳しい塾が見直すべき、生徒数を増やす3つの要素
WEB集客の前に、集客につながる大事な3つの要素を確認します。それぞれの要素について、振り返って頂けたらと思います。
1.指導力
1つ目は、塾に来た生徒の学力をどれだけ伸ばしたかという指導力です。
私は大手から中小まで300以上の塾と関わりましたが、本当に指導力のある塾の共通した傾向は、「キャンペーン時期以外でも、毎月1名は入会がある」ことです。口コミのベースは塾の指導力にかかっていますので、規模が100名以下の塾の場合でも、夏や新学年以外の時期に新規入会があるか?を確認して下さい。
2.保護者の満足度
2つ目は保護者の満足度です。
口コミを広げるのは保護者ですが、普段から保護者と子どもの話題はしていても、塾自体についての評価については話す機会は少ないと思います。
塾の口コミサイトで保護者のコメントを確認し、共通して指摘されている点は改善することが大事です。また、既に入塾している保護者にアンケートなどで直接聞くことも有効です。
3.生徒募集
最後は生徒募集です。
チラシや友人同士の口コミで限界を感じている方は、次からご紹介するWEB集客を始めてみて下さい。
塾で使える4つのWEB集客方法
オンライン広告
オンライン広告はインターネットやスマホを使用しているときに表示される広告のことです。
オンライン広告は大手塾の規模でないと出来ないと勘違いされている方もいますが、1日数百円から始めることが出来ます。また塾から半径〇kmの範囲や市町村単位での配信が可能です。
保護者がオンライン広告をクリックし、ホームページへ誘導します。そしてホームページから問い合わせをしてもらう、という流れになります。
SNS
SNSは単に塾のお知らせや、塾の様子を投稿するのではなく、保護者にとって有益な情報を提供することが重要です。保護者は毎日の生活に追われながらも、日々、子育てに悩んでいます。そのような保護者の子育てのヒントになる情報や受験に関する情報などを投稿し、未入塾の保護者のフォロワーを増やします。未入塾のフォロワーの保護者とSNSで関係を築きつつ、入塾の案内を定期的に投稿することが有効です。
MEO
Map Engine Optimization(マップ検索エンジン最適化)の略で、保護者が「近くの塾」と検索したら塾の情報がGoogleMapなどで表示されるようにすることです。地域の保護者に塾の存在を知ってもらう、検索結果からホームページにアクセスしてもらう、という点で重要です。こちらは無料で登録できます。
ホームページ
「ホームページはあるけど問い合わせが少ない」という方は、保護者や子どもの目線に立って、ホームページの中身を検証することが重要です。保護者は複数の塾のホームページの内容を比較しています。「塾に入ればどんなメリットがあるか?」に加え、「他の塾にはない強み」「塾の成果・実績(数字)」など、自塾の特徴を分かりやすく記載しましょう。
また、体験授業を実施している場合は、体験授業で何をするか、何の準備が必要かなどの情報があると、保護者は安心して体験授業に申し込むことが出来ます。
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WEB集客の4つのメリット
保護者は1日約2時間スマホを見ている
総務省の『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』によると、平日にスマホを見ている時間は、30代で121分、40代で101分です。
独身の人のデータも入っていますが、保護者は育児・家事で忙しいながらも、スマホを長時間見ています。この時間を有効活用しない手はありません。
広告を見て欲しい人に効率的に広告できる
フェイスブックは年齢や性別などの個人情報を登録していることもあり、見て欲しい人に塾の広告を表示させることが出来ます。また最近はAIも発達してきているので、「塾」で検索した保護者に、塾の広告を表示させることも出来ます。チラシだと、子どもの自転車がある家にポスティングしよう、程度しかできませんので効率的に広告が出来ます。
反応が悪ければ簡単に修正できる
オンランで広告したものの反応が悪い場合、すぐに内容を修正することが出来ます。チラシだと一度印刷してしまえば修正はできませんが、オンラインだと反応の良い広告にすぐに修正することが可能です。
24時間365日、営業してくれる
保護者の通勤途中、我が子が寝た後に自宅でゆっくりしている時間など、オンライン広告やホームページは、いつでもどこでも保護者に塾の営業をしてくれます。
WEB集客のデメリット
一定の人件費がかかる
一方、WEB集客にもデメリットがあります。その一つは人件費がかかることです。例えばSNSの投稿自体は無料で使えますが、フォロワー数を増やそうと思えば投稿の内容を考えたり、実際の投稿を作成したりと一定の人件費がかかります。
専門知識が必要
また、オンライン広告などは専門知識が必要です。ホームページについてもマーケティング視点でコンテンツを考え、それを制作するにもスキルも必要です。
まとめ
塾経営が厳しくなっていく状況を考えると、何か打開するアクションが必要です。それが、塾業界全体での取組が遅れているWEB集客だと考えています。実際に私が関わった地域密着型の塾でもWEB集客で生徒数が2倍になるなど結果が出ているからです。
WEB集客について専門知識が必要というお話をしましたが、WEB集客のノウハウ自体はインターネットで検索すればいくらでも出てきます。従って、その情報を自分で学びながらオンライン広告などを自身で実践していくことも可能です。
しかし、WEB集客を始めたいけど何をしたら良いか分からない、自分で勉強してやってみたけど上手くいかないこともあるでしょう。その際はお気軽に無料相談を活用下さい。皆様の現状や悩みを伺った上で、私の経験をご紹介させて頂きます。
これからも塾を経営している皆さんが今の地域に根付き、持続的に子どもを伸ばす喜びを感じられるよう、お手伝いできたらと思います。
執筆者プロフィール:ドリームゲートアドバイザー 井上 健士(いのうえ けんじ)/ACABA株式会社
塾の生徒数が増えない、集客に自信がない、そんな方へWEB集客を中心に生徒数拡大のお手伝いをしている井上アドバイザー。親切・ていねいに的確なアドバイスをくださいます。塾に限らず子ども向けスクール・教室の経営者からも信頼されています。
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