事業再構築補助金の「第4回公募」について、令和3年10月下旬にも公表され、その公募受付期間(提出期限)は、12月下旬頃までの予定とされています(令和3年10月23日18時現在)。
第1回~第3回で申請したけれど不採択だった事業者は、今まさに事業計画を練り直していたり、第4回公募への再申請(リベンジ)を検討されていたりすることと存じます。また、第1回~第3回公募には申請していなくても、今回の第4回公募で初めて応募しようか迷っている事業者の方々も多くいらっしゃることでしょう。第5回まで公募があることが確定しているため、第5回応募でいいやと気長に考えていらっしゃる事業者もいるかもしれません。
今回は、第4回に応募しようか迷っていらっしゃる方に向けて、「第5回を狙うのではなく、第4回への応募申請を強くお勧めする理由」について、ご説明いたします。
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理由その1:万が一不採択でも「第5回」へ再応募できる
まずは「第5回がある」ことが非常に大きいです。これは、万が一第4回が不採択だった場合でも、申請した事業者は、「なぜ不採択だったのか」について、事業再構築補助金事務局にヒアリングすることができ、事業計画をよりよい内容にブラッシュアップできるためです。
つまり、「採択されるためのヒント」を得たうえで第5回に応募申請ができるため、いきなり第5回に応募するよりも採択される可能性が高くなります。もっとも、第4回で1回のチャレンジで採択される場合もあります。宝くじではありませんが、「申請しないと採択されない」ため、出してみる価値はあるでしょう。
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理由その2:事業再構築の二次公募(第6回以降)については予算規模縮小の可能性
事業再構築補助金においては、約1兆円もの予算が付いた「肝いり」の国策事業ですが、当該巨大な予算が消化しきれず、第6回以降も継続されることが濃厚とされています。一方で、新型コロナウイルス感染症関連の協力金支給等の経済政策の1つであり「バラマキ政策」として揶揄されていることも事実です。また、現在新型コロナウイルス感染症の感染者数については、アメリカやイギリス等と比べて、相対的に落ち着いてきていることなどを踏まえ、仮に第6回以降が実現したとしても、その予算は縮小される可能性が高いです。
予算が少なくなることで、例えば「補助上限額の引き下げ」「補助率の引き下げ」「申請要件の厳格化」「採択件数・採択率の大幅な低下」「(ものづくり補助金のように)賃上げ要件の付加」などが十分に考えられます。
そのため、他のものづくり補助金等と比べて補助条件が比較的良いとされる第4回応募にて申請されることを推奨します。
理由その3:12月下旬が締め切り間近になることで、倍率が下がる可能性
事業再構築補助金の第4回公募の締め切りは12月下旬が予定されていますが、個人事業主にとっては決算期末に該当し、法人の方々も事業年度末に設定されている方が多い時期です。また、事業年度に関わらず「年末商戦の時期」であり、12月は1年で最も忙しいとされる時期と言えます。
このようなタイミングで行われる公募回であるため、「普段の業務が忙しくて、補助金申請どころではない。計画書作成のための時間が取れない」という事業者も少なくありません。事業再構築補助金の審査において、具体的な採点方式までは公表されておりませんが、絶対評価(●●点以上)ではなく、相対評価(上位●%又は予算額●円まで)であるとすれば、応募申請者数が減少すれば、採択基準点数が下がる可能性があります。
ビジネスと同じで、競争は少ないに越したことがありません。来年3月末ごろに予定されている第5回応募はある意味「ラストチャンス」の可能性もあり、応募申請者数が膨れ上がる可能性があります(第1回~第4回での不採択事業者のリベンジも考えられるため)。
そうなると、やはり第5回公募へ応募するよりも、第4回公募へ応募する方が、低倍率が予想され、「採択される可能性が比較的高い」といっても過言ではないでしょう。もっとも、本記事で第4回の応募申請者が増えてしまうかもしれませんので、この点はご容赦頂けますと幸いです。
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まとめ
いくら第4回公募への申請を急いだとしても、事業計画の内容や事業計画書の出来がいまいちだと、「時間のムダ」になってしまいかねません。よりよい事業計画書を作り上げるためには、「10個のコツ」を押させる必要があります。以下、筆者の関連記事がありますので、第4回公募へ(再)チャレンジされる方は、そちらもご確認ください。また、応募申請にあたり必須となる「認定経営革新等支援機関」が決まっていない場合は、お早めにお探しください。
執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 野村 篤司(のむら あつし) /(行政書士法人エベレスト)
行政書士法人エベレスト代表社員・株式会社エベレストコンサルティング(認定経営革新等支援機関)代表取締役。2016年からものづくり補助金等支援を開始し、5年以上の支援実績。「行政書士」であるため、関連する「先端設備等導入計画認定申請」等も対応可能です。
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