飲食店の事業計画書の書き方と無料テンプレート

この記事は2024/04/15に専門家 上野 光夫 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

飲食業界は開業から10年後に営業している店はわずか1割ともいわれる非常にきびしい業界です。そのような生き残り競争が激しい飲食業界で起業する人は、大きな不安をお持ちのことでしょう。

そのような時こそ、事業計画書をつくってしっかりと成功へのプランを練ることをおすすめします。事業計画書と聞くと、とても難しいことのように感じるかもしれませんが、じつは初心者でもポイントとやり方さえおさえれば十分に作成できます。

この記事では飲食店の開業が成功するために絶対におさえたい事業計画のポイントと、初心者でも飲食店用の事業計画書がつくれるテンプレートや作成ツールを紹介しています。最後まで目を通せば事業計画書のつくり方だけでなく飲食店の開業ノウハウもわかるようになっていますので、ぜひ参考にして開業準備に役立ててください。

飲食店の事業計画書の書き方

- 目次 -

なぜ飲食店に事業計画書が必要なの?

飲食店はビジネスモデルがシンプルなので、なかには事業計画書のことを「融資を受けるために必要なだけの書類」と考えてしまう人も少なくありません。確かに資金調達するためには事業計画書が必須ですが、それ以外にも事業計画書をつくる理由があるのです。

事業計画書をつくる理由①必要なお金を「見える化」するため

事業計画書をつくる1つ目の理由は事業の仕組みを構築し、より具体的な資金計画を把握するためです。

飲食店を運営するには想像より多くのお金がかかります。店舗の保証金や改装工事といった初期費用だけでなく、設備費、光熱費、家賃、人件費、原価などの必要経費を計画書の形に落とし込んでみると、その金額の大きさをあらためて実感できるでしょう。出費を回収してさらに利益も出る事業計画を作らなければならないので、必然的に事業プランが実現可能性の高いものに磨き上げられます。

資金計画をより具体的にするためには、毎月のお金の出入りを計画する「収支計画」も一緒に作りましょう。数字が苦手な人にとっては面倒な作業だと思いますが、資金繰りで苦労しないために収支計画をしっかり作りこみましょう。

飲食店にまつわる2つのお金 「開業資金」と「運転資金」

飲食店を開業するのに必要なお金は、大きく「開業資金」「運転資金」2つの軸で考える必要があります。開業資金とは、店舗の保証金、内装工事費、厨房設備購入費など開業のさいに一度だけ必要となるお金です(その大部分を設備資金が占めます)。

これに対して運転資金は人件費や仕入原価、人件費などのランニングコストのことをいいます。資金計画を立てるときには、そのお金が開業資金と運転資金のどちらなのかしっかり整理しましょう。

飲食店の開業資金は平均883万円

日本政策金融公庫が毎年発行している「新規開業白書2023年版」によると、飲食・宿泊業の開業費用平均値は883万円です。

さらに不動産を購入した企業の平均値は1480万円、不動産を購入しなかった企業の平均値は787万円と、不動産の購入が開業費用を大きく左右していることが分かります。

コロナ禍で店舗を持たない方法も人気に

近年では、いきなり店舗を持たずに小さく起業するスタイルも人気です。開業コストが少なく済むため、コロナ禍を機にその割合が増加しています。

たとえばゴーストレストラン(店舗を持たず、デリバリーのみで営業するスタイル)、キッチンカー、間借り店舗、飲食スペースなしのデリバリー専門店などがあり、形態によっては開業コストを大幅に抑えることが可能です。

開業後、飲食店経営にかかるコストは月155万円

飲食店の平均運転資金は155万円/月です(ドリームゲート調査)。飲食店で運転資金として準備するお金には人件費、仕入れなどの原価(時期による価格変動も含む)、離職率が高い業種なので採用コストも見ておく必要があります。

黒字経営している企業は、突発的なコスト発生に対処するためにも平均して5カ月分弱の運転資金(平均733万円)を確保しているというデータがあります。

参考:飲食業開業レポート | ドリームゲート調査

事業計画書をつくる理由②起業のアイデアやプランを客観視するため

事業計画書をつくるもうひとつの理由は、アイデアを具体化し、自分の経営を客観視するためです。事業計画書のフォーマットは、誰が読んでも概要がつかめる論理的な構成になっています。ひととおり事業計画書の形に落とし込めば、ビジネスモデルがうまくいっていない部分や修正が必要な箇所が、論理的に説明できない部分としてひと目でわかるようになるでしょう。

脳内のイメージだけだと漠然と「うまくいく」と思ってしまいがちですので、自分のアイデアを客観視するためにも事業計画書づくりが欠かせません。

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事業計画書をつくる理由③同業他社と差別化するため

通常はある程度の人口が見込まれるエリアに飲食店をつくりますが、同業他社がいないエリアは少ないでしょう。また同業他社が全くいないエリアはターゲット人口も少ない可能性が高いので、ある程度競合がいることは最初から意識したほうが良いでしょう。

同じエリア内の同業他社がどのような特徴を持っているのかを調査し、それに比べた自分のお店がどのような点で顧客にとって魅力があるのかを考えます。他店のサービス価格や特徴などをまとめ、さらに下図のように比較した図を事業計画書に落とすと、融資審査でも有利です。

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飲食店の融資は「新規開業資金」がおすすめ

先ほど飲食店の開業資金には1,000万円必要という話もしましたが、その全額を自己資金で準備できる人はごくわずか。ほとんどの人は開業資金の不足部分を融資で準備しています。

ただし、融資を受けるとしても一定の割合の自己資金は必要です(創業融資の審査では、自己資金が融資希望額の1/3~1/2以上あるのが理想とされています)。

創業融資を受けるには、民間の銀行や、日本政策金融公庫などの公的金融機関が選択肢としてありますが、経営経験がない場合は民間の銀行から融資を受けるのは困難です。

はじめての起業では日本政策金融公庫(以下、日本公庫)の融資制度を利用することをおすすめします。

日本公庫のなかで一番に検討したい融資制度は「新規開業資金」です。この融資制度は創業資金として最大7,200万円の融資が受けられる制度です。一番のポイントは創業時だけでなく創業後2年間は原則無担保・無保証人であるという点です。

新規開業資金で融資を受けるには、完成度の高い事業計画書を仕上げることが欠かせません。ここからは具体的な事業計画書の書き方のポイントを解説していきますので、ぜひ参考にして計画書を仕上げてください。

飲食店の事業計画書 テンプレートと実例

創業計画書とは、日本政策金融公庫の事業計画書テンプレートです。たった1ページで作成できます。一般的な事業計画書のなかから最低限必要な内容を凝縮した、事業計画書のサマリー版のような構成となっています。

専門的な内容は極限まで省かれていますので、事業計画書づくりの入門にぴったりです。公庫のウェブサイトに記入例が豊富に掲載されていますので、まずは記入例を見ながら手を動かしてみましょう。

日本政策金融公庫の創業計画書テンプレートと実例のダウンロードはこちらから可能です。

日本政策金融公庫 各種書式ダウンロード

下記のページでは、創業計画書の書き方のわかりやすい解説をしています。参考にしてください。

5分でわかる、日本公庫の事業計画書PDFの見方を解説

パワーポイント形式のテンプレート

ドリームゲートが用意するパワーポイント形式のテンプレートも利用できます。


事業計画書テンプレート

※ダウンロードの際はドリームゲートの無料会員登録が必要です。会員の方はダウンロードの際、ログインしていただく必要があります。

パワーポイントを利用して事業計画書を作成する書き方やポイントはこちらの記事を参考にしてください。

事業計画書を書くときの注意点とポイント

事業計画書はただテンプレートを埋めればいいものではなく、要点を押さえて、読み手が「このビジネスは成功しそうだ」と感じるように仕上げなければなりません。これから紹介するポイントを意識して事業計画書を仕上げてみてください。

熱意を伝える

創業計画書の「1.創業の動機」では、なぜこの事業を自分がやるのか、なぜ今やるのかをしっかりと伝えましょう。熱意とともに必然性が伝われば、計画書の説得力が大きくアップします。これまで飲食店で働いた経験などがあればアピールになります。プラスの印象になりそうなら、役職や担当業務も記入すると効果的です。

例)独立を目指してカフェで8年間勤務し、昨年バリスタの資格が取れたのと、叔父が所有物件で営んでいた居酒屋をたたむので居抜きで譲り受けることができることとなった。付近に大学があるが飲食店が少ないため、学生の憩いの場として落ち着いた雰囲気の本とコーヒーを楽しめるカフェを提供したいと考えた。妻が作る軽食も提供することで客単価のアップと夫婦二人三脚での経営を目指したい。

参考:日本公庫の創業計画書【創業の動機】欄の良い例・悪い例

誰が見ても分かりやすい文章になっているか

事業計画書はビジネス文書なので、要点がわかりやすくまとまっていることがとても重要です。感情を込めるあまりポイントがぼやけるのはよくありません。

事業計画書に限ったことではありませんが、文章を書いた本人は意味が分かっていても、ほかの人が読むと読みづらいということはよくあります。とくに業界での専門用語などは、なるべく控えましょう。伝えたいことが伝わらないことや誤解を防ぐためにも、事前に誰かに読んでもらい、分かりにくい部分がないかどうかチェックするのも重要です。

根拠のある数字を示す

事業計画書の数字に関する部分(資金計画や予測貸借対照表など)は融資の審査でもっとも細かく見られる部分です。経営はイメージだけでうまくいくほど甘くありませんので、いくら素晴らしい感動的な文章を書いても、数字がでたらめだと事業計画書とはいえません。数字の完成度を見れば、その事業計画がどれくらいよく考えられたものか一目瞭然なので、とくに気を遣って仕上げる必要がある部分です。

計画書に使う数値は、リサーチにもとづいた根拠のある数字であることが求められます。過去の経験や実際の検証結果、他社との比較、公的機関や民間調査会社が公表している統計データなどを積極的に活用しましょう。

無料で使える飲食店のための事業計画書作成ツール

この記事を読んでいるほとんどの人は「初めての事業計画書づくりで何からはじめたらいいかわからない」と不安になっていることと思います。事業計画書にはやや専門的な内容も含まれるので、経験のない人がいちから作り上げるのはとても大変なことです。

そうした人におすすめなのがドリームゲートが提供する「事業計画書作成サポートツール」です。これまで6万件以上の起業家をサポートしてきたドリームゲートが監修し、初心者でもブラウザ上のかんたんな操作で事業計画書を作れます。完全無料で利用できますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

競争が激しい飲食店には「事業コンセプト」が不可欠

飲食業界は開業から10年後に営業している店はわずか1割ともいわれる非常にきびしい業界です。

参考記事:高い廃業率でも生き残ろう!飲食店開業についておさえるべき8つのポイント

つねに必要な人件費や運営コストなど、開店しているだけでもお金が出ていくビジネスモデルもその要因ですが、実は競合が非常に多いことが廃業率の高さの原因でもあります。

これから起業を目指すみなさんが飲食店で成功するためには、「差別化された事業コンセプト」が必須といって間違いないでしょう。

事業コンセプトを決めるさいには、どのようなお店なのか特徴も含めてひとことで表現できるテーマがあると、のちのち事業計画書が書きやすくなります。自分目線にこだわりすぎず、どのような顧客がどのような経緯で来店し、どのような印象を持ってもらいたいのかを顧客目線で想像してみましょう。コンセプトをしっかり考えておくと、店の雰囲気やメニュー、立地を決めるのにも役立ちます。

飲食業の開業レポート【開業計画ナビ】

「ペルソナ分析」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。事業コンセプトを決めるために重要な考え方で、想定する顧客の属性(年齢、性別、職業、生活環境、嗜好、趣味)や来店までのストーリーなどを細かく設定することをいいます。ペルソナの設定が具体的であるほどお店のコンセプトも現実味のあるものになります。

参考:客数を増やしたかったら顧客を絞れ!「ペルソナ設定」で売れるビジネスづくり

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飲食店の開業に必要な手続き・資格とスケジュール

飲食店の開業には、業態や規模によって資格や許認可が必要になります。代表的なものを確認しておきましょう。

飲食店の開業で必要な届出や許可

「営業許可申請」(保健所)

すべての飲食店で必須です。店舗完成の10日前までを目安に申請します。開業の3~4日前に担当官が来て立入り検査を行います。

「防火対象物使用開始届」(消防署)

火を使う場合に必要な届出です。使用を開始する日の7日前までに届出ます。

「防火管理者選任届」(消防署)

収容人数が30人を超える店舗のみ必要な届出です。防火管理者を設置する必要があります。営業開始までに届出ます。

「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」(警察署)

深夜0時から午前6時までの間にお酒を提供する飲食店で必要な届出です。営業開始の10日前までに提出します。

このほかに食品の製造・加工もおこなう場合(惣菜や菓子など)、追加で許可が必要になることもあるので要注意です。違法営業とならないように開業準備期間中にチェックしておきましょう。

https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000706467.pdf

飲食店の開業に必要な資格

食品衛生責任者

各店舗に1人以上必要で、各都道府県の「食品衛生責任者養成講習会」を受講する必要があります。費用は約10,000円で、一日の講習で資格を取得可能です。また、栄養士や調理師などの資格をすでに所有していれば講習会を受けなくても食品衛生責任者になれます。

防火管理者

店舗の収容人数が30人以上の場合には防火管理者を設置する義務があります。防火管理者になるには各地域の消防署が実施している「防火管理講習」を1~2日受ける必要があり、費用は約3,000~5,000円です。

飲食店の開業までのスケジュール

開店までのスケジュールは以下を目安にしてください。

物件の決定
・ 物件の決定 ・・・ 180日前
メニュー確認
・ メニュー内容と価格の決定 ・・・ 75日~60日前
・ レシピ表の作成と盛付けの決定 ・・・ 60日~30日前
・ メニューブックの作成 ・・・ 45日前
・ POP/店内表示物の決定 ・・・ 30日前
内装・設備業者の決定
・ 内装業者・設備業者の決定 ・・・ 90日以上前
・ 内装図面・設備図面決定 ・・・ 75日以上前
・ 相見積もり設定 ・・・ 60日以上前
仕入業者の決定 ・・・ 30日前
備品購入および選定 ・・・ 45日~30日前
・ 厨房備品の最終確認 ・・・ 14日前
・ ホール備品の最終確認 ・・・ 14日前
・レジスターの確認と機種決定 ・・・ 10日前
・ 使用カードの確認 ・・・ 10日前
・ 音響設備と有線放送の必要性 ・・・ 60日前(デザイン関係)
・ 椅子・テーブルの最終確認 ・・・ 20日前
アルバイト募集・面接 ・・・ 30日~20日前
試作・教育・オペレーション ・・・ 30日~10日前

 

飲食店開業の基礎知識

飲食店開業において知っておきたい基礎知識をご紹介します。

知識①資金のコスト配分

店の特徴をどのように出していくかによって資金計画のコスト配分は変わります。

①フード重視型の店舗

原材料費にコストをかけ、サービスのコストを抑えた業態です。食材や料理にコストをかけても、リーズナブルな値段で提供できるメリットがあります。
一方で、効率的な作業工程や少ない人数で回す工夫が必要です。

②サービス重視型

サービス(人件費)にコストをかけ、フードのコストを抑えた業態です。
質の高い接客サービスを徹底し、店の雰囲気や居心地のよさで集客を図ります。
利益を確保できる価格設定としつつも、顧客に不満を感じさせないよう留意します。

③立地重視型

立地(家賃)にコストをかけ、フード・サービスのコストをできるだけ抑えた業態です。
商品のブランド力を押し出し、立地・利便性で集客を図ります。
固定費負担が大きくなるため、資本に余裕がなければリスクが高くなります。

日本政策金融公庫「飲食店創業の手引き+」より

知識②原価率・人件費率の目安

収支計画を立てる際には、創業しようとしている業種の平均的な原価率、人件費率を把握し
ておくと、収支予測が立てやすくなります。お店のコンセプトによって様々な業態が考えられるため、必ずしもデータが参考にならないケースもあることに留意しましょう。

寿司店は圧倒的に原価率が高く、一方バー・キャバレーやスナックなどお酒提供がメインのお店では人件費率が高い傾向にあることが分かります。

日本政策金融公庫「飲食店創業の手引き+」より

知識③売上予測の立て方

飲食店の事業計画書でとても重要になるのが売上予測です。飲食店の売上予測は次の算式に当てはめます。エクセルなどで作っておいて、条件が変わるごとにいつでも試算できるようにしておくと良いでしょう。

<算式>客単価 × 設備単位数(席数) × 回転数

例)

売上予測(1ヵ月)=5,000円×10席×2.5回転×25日=312.5万円

【インタビュー】飲食店の事業計画書作成におけるよくある質問に元日本公庫融資課長が回答!

ドリームゲートではこれまで6万件の起業・経営の相談を受けてきていますが、その中で飲食店の開業においてよくある質問と専門家からの回答内容について、ドリームゲートアドバイザーで、元・日本政策金融公庫の融資課長で現在は資金調達コーディネーター🄬として活躍されている上野光夫氏に聞いてみました。

飲食店での仕事経験が15年あります。自己資金なしでも融資を受けられますか?

上野アドバイザーの回答:飲食店の勤務経験が15年と長くていらっしゃるので、日本公庫の自己資金要件の免除となるケースに該当すると思います。

しかし、融資の審査にパスできるかとどうかいう観点では、自己資金がほとんどない状態ですと、かなり難しいと思います。

日本公庫の創業融資を利用した人の自己資金の平均値は”総投資額”に対して25%くらいです。

自己資金の割合は、融資額に対するものではなく、総投資額に対するものです。つまり飲食店を開業するために必要な資金が1,000万円だとすると、250万円くらいの自己資金を持っている人が審査にパスしているということです。

せめて10%の100万円を準備しないと、審査の担当者が「融資OK」という稟議を書くことができないのが実態です。

もしご自身で貯めるのが難しい場合、たとえばご家族・親族から返済不要の資金を支援していただくなどの方法でカバーできる可能性が出てきます。

経験の面はとても優れていらっしゃるので、自己資金の課題だけをなんとかクリアできるように頑張っていただければ、審査にパスする確率は高いと思います。ぜひ実現されますように応援しております。

住宅ローンの返済がまだ残っている状態で融資を受けられる可能性はありますか?

上野アドバイザーの回答:「住宅ローンが残っている」とのことですが、返済に遅れとかがなければ、とくにそれだけで融資が難しいということはありません。

住宅ローンは、家という資産と借入がバランスしていますので、残っているから不利というわけではないので、ご安心ください。

ただ、起業後も住宅ローンの返済がやっていけるだけのご収入が得られるということを、金融機関へ説明できるようにしておくことが大切です。

スーツを持っていません。融資の面談時、どのような服装をしていけばいいでしょうか。

上野アドバイザーの回答:とても多い質問です。面談というとスーツを着ないと失礼なのではないか、面談のためにスーツを買って用意しなくちゃ、と考える人が意外と多いものです。

これには私はズバリ「これから起業する業種にあった服装であればよい」とお答えしています。

ふだんスーツを着ることのない居酒屋の店長さんや喫茶店のマスター、寿司屋の大将が無理して着慣れないスーツを着ていく必要はありません。

たとえばITベンチャーの創業者はスティーブ・ジョブズのようにTシャツやセーターにGパンという服装でも問題ないのです。

私のYouTubeで融資面談の服装や心構えについて説明しているので参考にしてみてください。

事業計画書はアドバイザーに無料相談してみよう

たったひとりで事業計画書をつくるのは大変なことです。テンプレートや作成ツールを使って事業計画書を仕上げても、本当に問題ない内容か不安になってしまうのではないでしょうか。そんなときには事業計画書づくりのサポートが得意なアドバイザーに無料相談してみるのがおすすめです。ドリームゲートには数多くのアドバイザーが在籍していますので、自分と相性のよさそうなアドバイザーを探してみてください。

まとめ

この記事では飲食店に特化した事業計画書の書き方を紹介してきました。融資を受けるかどうかまだ決まっていない人でも、きちんと計画を立てて経営をスタートすると安全性が上がることがお分かりになったのではないでしょうか。適切な計画を立てて、無理のない飲食店の経営を目指しましょう。

そうはいっても、事業計画書を自力で作るのはとても大変な作業です。ドリームゲートが無料で提供する「事業計画書作成サポートツール」を活用すれば初心者でも効率よく事業計画書を作成できますので、ぜひ利用してみてください。

この記事の監修者
上野 光夫(うえの みつお)
資金調達コーディネーターⓇ/中小企業診断士
(株)エムエムコンサルティング 代表
元日本政策金融公庫の融資課長として5000名以上の起業家を支援した上野アドバイザー。現在は、資金調達の専門家として活躍されております。融資を検討されている方はぜひご相談ください。
著書「事業計画書は1枚にまとめなさい」「起業は1冊のノートから始めなさい」など。
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執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局

ドリームゲートは経済産業省の後援を受けて2003年4月に発足した日本最大級の起業支援プラットフォームです。
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