東京オリンピックを来年に控え、日本国内ではインバウンドビジネスに注目が集まっています。
昨年の2018年、インバウンドは約3,120万人。2011年のときには約622万人だったのでここ数年で急激に増加していることがわかります。それと共にインバウンドの消費額は年々増加し、2011年の消費額は約8,135億円だったのが、一昨年の2017年では約4兆4,161億円にまでおよびました。
2016年は3兆7,476億円だったので1年で17.8%も増加したということになります。
オリンピック後もインバウンドはさらに増え続けると予測されています。政府も新たな目標として、2020年にはインバウンド4000万人を目標に掲げ、消費額も8兆円を予想しています。インバウンドビジネスの市場は今後も盛り上がっていくでしょう。
そんなインバウンドに向けたビジネスを起業しようと考えている方に、インバウンドビジネス起業に参考になる情報をご紹介します!
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インバウンドビジネスでの起業アイデア3つをご紹介!
インバウンドビジネスを起業しようとしたときに具体的にどのようなビジネスがあるのでしょうか。いくつかのインバウンドビジネス起業例をご紹介します。
インバウンドビジネスに火をつけた「民泊」
インバウンド向け個人ビジネスの代表例は、「民泊」での起業でしょう。「Air bnb」というサービスを聞いたことがある方も多いでしょう。2008年にアメリカで始まったWebサービスで、自宅の部屋や所有している物件を簡易ホテルとして提供する人と、それを利用したい人とをマッチングさせるサービスです。
これが日本では「民泊」と訳されてから、国内でも民泊ビジネスはどんどん広まっていきました。このAir bnbを利用し、日本国内を訪れた観光客は、2017年には約585万人。今後も民泊の需要は高まっていくと考えられるので民泊での起業も良いですね。
多言語でのガイドで情報提供
日本語を話せない観光客が今後も多く日本を訪れます。そんな外国人に向けて英語はもちろんのこと、中国語や韓国語などのアジア圏のみならず話者人口が多いスペイン語など、さまざまな言語で対応できるガイドを行うビジネスは、副業としても向いており、インバウンド向けの起業アイデアとしておすすめです。
オリジナル体験型ツアーを計画
有名な場所のツアーではなく、ある特定のものに絞ったツアーも面白い起業例です。「自転車で巡る日本のお寺」「和菓子をひたすら食べ歩く」など、さまざまなアイデアがあります。
また、ツアーではなくても体験型サービスも面白く外国人ウケがいい傾向にあります。日本ならではのお好み焼きや蕎麦などをつくる「和食料理体験」もおすすめできる起業です。
インバウンド対策を取り入れて、ビジネスを拡大しよう
すでに起業をしている方もインバウンドをターゲットにひろげると、ビジネスの拡大につながります。そんな起業後のインバウンド対策に、今からできることをご紹介します。
インバウンドの1番の壁は「言語」
インバウンド対策で1番重要になってくるのは言語です。インバウンドで日本語を話せるという方はほとんどいないでしょう。そういった方に向けた言語環境の整備はインバウンド対策には必須です。起業後にインバウンドもターゲットに含めるなら、メニューや店頭の張り紙なども多言語に書きかえることをおすすめします。
免税を導入
インバウンドは一定の要件を満たせば消費税を支払う必要がありません。こういった免税を導入しているのは空港や百貨店などの大手に限られ、なかなか小さいお店では導入されていません。インバウンドの購買欲を上げるためにも免税の導入はした方が良いでしょう。
→「免税店になるには」https://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/howto.html
無料Wi-Fiは必須
無料Wi-Fiの有無はインバウンドには必須事項です。インバウンドは写真を撮ったり、SNSに写真をアップしたり、誰かと連絡をとるなど頻繁にインターネットを活用します。その際に、Wi-Fiがあるかどうかで宿泊施設や飲食店を決める人が多いでしょう。集客のためにも必ず無料Wi-Fiの設置をおすすめします。
決済手段は海外も視野に入れて幅広く
海外では日本以上にキャッシュレス化が進んでいます。日本ではみないような決済手段を使うインバウンドもいるので、できる限り多くの決済手段を取り入れておいた方が良いでしょう。クレジットカードはもちろん、スマホ決済や銀聯カード対応は必須です。
インバウンドビジネス起業事例と役立つリンク集
訪日外国人と国際交流を望む日本人学生をマッチング「TOMODACHI GUIDE」
この「TOMODACHI GUIDE」は、国際交流を望む国内の学生と、インバウンドとをマッチングさせるサービスです。海外に行くにはお金がかかるし、できれば日本で外国人との関わりがほしいと考えている学生には良いサービスです。すでに登録しているガイドは400人を超えています。自分だからこそ提供できるツアーなどを企画し、それをインバウンドに提供する面白さが人気を呼んでいます。
「TOMODACHI GUIDE」の詳細はこのサイトに載っているので興味ある方は見てみてください。
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/case/company/28546
世界から高い評価を得る「盆栽」
今、「盆栽」が世界でも芸術として高い評価を得ています。特にイタリアでは盆栽を輸入し販売する会社もあるくらいです。盆栽や漫画などの趣味嗜好を明確にしたビジネスはインバウンドに響きやすいです。このような日本ならではの文化をビジネスにした起業に挑戦してみるのもおすすめです。
このサイトには盆栽がどれくらい外国人に人気があるか分かる記事です。日本ではあまり注目されていない場所にもインバウンドビジネス起業の可能性は溢れています。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3149/1.html
インバウンド美容ツーリズム
インバウンド向けのビジネスでは美容系のサービスも人気が高まっています。アジア圏の観光客600人中、半分の女性は日本での美容体験を望んでいました。日本のていねいかつ安全なサービスは海外からも注目されています。
この記事には美容系インバウンドビジネスについて書かれているので、美容系でインバウンド向けに起業を行いたい方は一度見てみてください。
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/case/company/27979
海外留学生たち向けアルバイト情報サイト
「留学」で在留しているには週28時間以内で働くことが認められています。インバウンドの壁である「言語」への対策に、海外留学生を雇用するのも1つの選択肢です。そういった海外留学生の働く場を紹介する情報サイトの運営もお勧めできる起業です。
詳しい海外留学生のアルバイトの話は以下のサイトにまとめられているので、こういった起業に興味がある方は見てみてください。
https://www.dreamgate.gr.jp/contents/column/c-labor/63852
インバウンドビジネス企業にはネットでの情報発信が不可欠!
起業後のインバウンドの集客にはとにかく情報発信を行うことです。ほとんどのインバウンドはインターネットを使って情報を得ています。「無料Wi-Fiの有無」「決済手段」などインバウンドがチェックするポイントは多いです。起業する時にはいかにインターネットを活用してインバウンドに届けたい情報を発信できるかが、インバウンドビジネス起業の成功の鍵を握ります。
人気のWebサービスを活用してインバウンドを集めよう
Air bnbは、民泊以外に「体験型のサービス」も提供しています。そのAir bnb上で体験型サービスを販売するのも効果的な情報発信方法です。このAir bnbは世界的にも認知度が高く、利用者数が多いのでインバウンドの集客にはもってこいです。面白い体験サービスを企画し、掲載してみるといい集客ツールになるでしょう。
SNSを活用する。多言語対応も忘れずに!
InstagramやFacebook、Twitterなど、外国人も広く利用しているようなSNSでの情報発信はもはや必要不可欠です。その際には、必ず検索に引っかかるように多言語での投稿、タグ付けをする必要があります。Webサイトを作成する際にも、多言語に対応できるようにしておいた方が見る側も安心感があります。
海外とのコネクションがあればそれも起業にフル活用
特に海外留学経験がある方など、海外に何かしら関わりがある方はそれをフル活用していきましょう。起業後の集客に大きく繋がります。
海外の友人に宣伝してもらう
日本に訪れたいと考えている人に友人を通じて宣伝してもらうのも良い方法です。「友達がこんなサービスをしている」という風におすすめしてもらえば、安心感もあります。また、サービスに満足してもらえれば他の人に宣伝をしてもらえる可能性もあるのでさらなる集客にも繋がる可能性があります。
海外経験がないなら短期間でも海外行ってみる
起業前に余裕があればコネクション作りとして短い期間でも海外に行くのも良い方法です。短期留学でも、留学でもいいです。自分がインバウンドとして海外に行くことは起業のアイデアが生まれる可能性もあり、インバウンドビジネスを起業する際の何かしらのヒントを得ることができるでしょう。
まとめ
日本へのインバウンドがどんどん増加する中で、今後もインバウンドビジネス市場はどんどん盛り上がっていきます。そんなインバウンドをターゲットに起業を考えている方は、いかに日本を訪れるインバウンドの人々を満足させられるかがインバウンドビジネス起業の成功に繋がるポイントでしょう。
今後も多くの方がインバウンド向けに起業していくと予想されますが、起業しても結局集客にできずに失敗するなんてことにならないように、独自のビジネスモデルを作り上げ、インバウンドをターゲットにしたビジネスで起業成功を目指してみましょう!