学習塾の例に学ぶ、反応率の高いチラシ広告を作る3つのポイント

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 戸高 一穂

フェイスブック広告やリスティング広告などネット集客に注目が集まっていますが、塾の生徒集客の基本はまだまだチラシです。とはいえ、実際に新聞に折り込まれている大手塾のチラシを見ても、どれも変わり映えのしないものばかり。

大手塾のような豊富な資金力がない私たち中小塾は、間違ってもそんなチラシを作ってはいけません。ではどのようなチラシを作るべきなのか。

というわけで、今回のテーマは『学習塾で反応率の高いチラシの作り方』です。

  • 自分でチラシを作りたいけど、何をどう書けばいいのか分からない・・・
  • デザイン会社に頼んでもらったおしゃれなチラシを入れたのに反応がない・・・
  • チラシの反応が悪いから改善したいけど、何が悪いのかもわからない・・・

学習塾だけではなく上記のようなお悩みがある方に、反応率を高めるチラシの作り方についてお伝えします。

これまで失敗してきたチラシの作り方

失敗①大手塾の真似をしたチラシでは反応がない

私がまだ塾講師として勤務していたころも、広報としてチラシ作成を担当していました。しかし、広告のことなど何も学んでいなかった私は、とにかく新聞に折り込まれている他塾のチラシを見て真似をしていました。反応率は低く、10,000万枚も折り込んで3,4件ほどの問い合わせしかありませんでした。

しかし、それは当然だったのです。

なぜなら、大手塾のチラシは、学年で例えるなら小学1年生から大学受験生まで、学校なら、その地域のすべての学校の生徒が対象、しかも成績によってクラスを分けているので、成績トップから最下位まであらゆる層の生徒を対象としています。

大手塾ならまだその塾のブランド力によって、そんな広告でも一定の効果が期待できるかもしれません。しかし、私たち中小塾が同じようにしても、大手塾に勝てるはずもないのです。

だからこそ、ターゲットや地域、属性を絞って、その対象となる人にだけ響くように作る必要があります。

失敗②「塾生募集中!」では集まらない

塾のチラシでよく見かけるフレーズは「塾生募集中!」です。もちろん、チラシの目的は集客なのですから、間違っているわけではないのです。私自身も以前はこのフレーズばかり使っていました。しかし、今は全く使いません。

それはなぜか。実はチラシだけを見て入塾を決める人はほとんどいないからです。実際、そこから問い合わせがあったとしても、まずは体験授業を受講し、その後に面談をして入塾になっているはずです。

だとしたら、チラシの目的は「入塾」ではなく、「体験授業に申し込んでもらう」になるのではないでしょうか。

いきなり「入塾」はハードルが高いのです。だから、最初はハードルを下げて、問い合わせをしやすいようにする必要があります。実は「体験授業」にしてもまだハードルが高いのです。もっと保護者が塾に問い合わせる心理的なハードルを低くすることが重要になります。

失敗③意味のないイメージ画像は必要ない

塾のチラシって、その多くが大きく生徒が机で勉強しているようなシーンを全面に出していませんか? なぜか女子生徒が多いですよね。しかも、その女子生徒、他の塾のチラシでも見たことがあるような・・・。

そう、実はその写真の生徒は塾の生徒ではなく、モデルさんなのです。

また、夏期講習のチラシでよく見かけるのが、ひまわりの写真です。夏のイメージなのでしょうが、ひまわりをアップでチラシに入れても反応は何も変わりません。

そもそも写真をチラシに入れるのは「アイキャッチ」のためです。パッと見たときに気になるように作るのですが、生徒の写真やひまわりの写真では効果がないどころか、すぐに塾のチラシだと思われて、興味がない人は手に取ってくれずに逆効果となります。

塾に興味のある保護者の目を引いて、手に取ってもらうために何を「目立たせるべきか」を考える必要があります。

学習塾のチラシにおける3つの重要ポイント

その1.チラシのターゲットは誰か

さて、それでは一体どうすれば反応率の高いチラシを作ることができるのでしょうか。実は人はチラシを見たとき、自分が対象となっているかを瞬時に判断します。その時間は長くて1秒だと言われています。

だからこそ、ターゲットとなるべき人をはっきりと決めて、その人だけに向かって話しかけるようにチラシを書くべきなのです。

ところであなたの塾のターゲットは誰でしょうか。間違いなく言えることは、そのターゲットは子どもをもつ保護者であるということです。

その上でその保護者の属性を決めましょう。例えば〇〇中学の生徒の保護者、〇〇高校を目指す生徒の保護者、定期テストで9割を目指したい生徒の保護者などです。

自分の塾のターゲットをはっきりと決めたら、チラシの上の一番目立つところに

〇〇高校を目指す生徒の保護者の方へ

というコピーを必ず入れるようにしてください。

そうすれば、他の高校を目指している人は反応しないかもしれませんが、〇〇高校を目指している生徒の保護者は強く反応します。結果的にこちらの方が反応率が高くなります。

その2.チラシの続きを読ませるコピー(文章)になっているか

塾のチラシで「あるある」なのが、一生懸命に長文で塾の思いや塾長からのメッセージです。その熱意は非常にわかるのですが、基本的にチラシの文章は読まれていないと思った方が良いです。

では何を書くべきなのか。広告のコピーの目的は1つ。それは「続きを読ませること」です。そのためには今読んでいる文章がターゲットにとって「読むメリット」があることをアピールしながら書き進めてください。

塾のチラシであればターゲットの保護者が塾のサービスを購入した際にどんなメリットがあるのかということが、キャッチコピーや見出し、文章の中で表現できているかどうかが重要です。

その3.行動を起こさせる魅力的なオファーがあるか

オファーというのは、チラシを読んでくれた人に対して実際に行動してもらうための仕掛けのことです。例えば小売業なら、このチラシを持ってきた人には〇〇%引きのようなものです。飲食店でもチラシにクーポンを付けています。

塾の場合はそれがもらえると生徒・保護者にとって非常にメリットのあるものが良いでしょう。塾のターゲットとなる生徒・保護者が何を欲しているかを考えてみましょう。それがあなたの塾の強みをアピールできるものであれば完璧です。

大事なのは売り手ではなく、買い手の目線で考えることです。買い手にとって喉から手が出るほどのものがもらえるのであれば、「問い合わせ」というハードルを超えてくれるはずです。

作ったチラシを保護者に届ける方法

折り込みチラシの反応が下がっている理由

最近、同業の先生と話していてよく耳にするのが「折り込みチラシの反応が下がった」ということです。実際これは正しいと思います。なぜなら、今新聞を読んでいる世代は60代以上が大多数だからです。

一方、私たちがターゲットとするべき小中高生の保護者は年齢は30代~40代がほとんどです。つまり、新聞にチラシを入れても保護者に届いていないのです。これでは反応が下がるのも当たり前です。

ちなみに私が開業初年度にチラシを入れたとき、「孫を入れたい」と言ってお問い合わせくださった方がいました。そういうケースもありますが、非常にレアなことだと思います。そもそも近くに住んでいないことも多いですから。

チラシはポスティングがおすすめな理由

そのようなわけで、もはや塾にとって新聞折込は効果が期待できません。ではどうするか。直接届けるのが一番です。もっとも簡単なのはポスティングでしょう。資金的に余裕がない場合は自分で歩けば良いですし、余裕があるなら業者に依頼しても良いと思います。

ポスティングは一般的に新聞折込よりコストが安くなります。自分で配ればさらにコストは下がりますし、近隣の方に挨拶をしたり、コミュニケーションしたりしながら配れば、その行動自体が宣伝になります。
逆に挨拶もせず、ただ無言でチラシを入れているとマイナスな印象を持たれてしまうので注意しましょう。

その他の配り方

ポスティング以外にチラシを保護者に手に取ってもらう方法としては校門配布があります。これは直接渡せるため、かなり効率の良い配り方です。私はある理由があって自分ではしませんし、クライアントにもお勧めはしませんが、開校直前に配ったり、入学式、卒業式で配ったりするには良い方法だと思います。

あとは保護者が利用しそうな店舗にお願いしてチラシを置いてもらうこともできます。塾のターゲットとなる保護者が普段利用しているお店やサービスをリサーチしてみると良いでしょう。

まとめ

上で述べた以外にもチラシの要素にはいろいろありますが、今回紹介したターゲット、メリットを表現したコピー、魅力的なオファーの3つをチェックして改善するだけでも、反応率が上がります。

逆を言えばターゲットが書かれていなくて、読むメリットもなく、オファーのないチラシは誰も読んでないということです。

ぜひこの3つを盛り込んだチラシを作ってみてください。

魅力的なオファーが思いつかなかったり、チラシの添削をしてほしいときは無料相談までお問い合わせください。有料にはなりますが、一緒に反応率の高いチラシを作っていくコースもあります。

この記事が少しでもあなたのチラシ作りのお役に立てば幸いです。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 戸高 一穂(個別指導LOGIQUE)

学習塾専門のコンサルティングを行なっている戸高アドバイザー。集客に悩む個人塾の経営者を中心に、ご自身の経験をもとにした成功メソッドを提供しています。 集客に悩むことなく、 教える楽しさに集中できる塾講師を多数輩出。

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ドリームゲートアドバイザー戸高 一穂

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