Vol.4 一店舗平均年商1億円を超えた商店街の戦略

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
東京・千歳烏山 (世田谷)にある商店街は、ピーク時には、1店舗の平均年商が1億円以上の年商を売り上げていました。日本の商店は、全国で132万店あり、売り上げ1億 円以下の商店が90%以上あると言われているなかで、平均1億円以上の年商を売っていることは、素晴らしいと言う以上に驚異です。

烏山駅前とおり商店街

 商店 街概要:最寄駅 京王線千歳船橋駅(乗降客数 一日平均7万5000人)、通行人平均1万人、 商店数約150店 

 商圏 南北1.5km 東西1km 人口7万人

 正式名称:烏山駅前とおり商店街振興組合(愛称:えるも~る烏山)

http://www.elmall.or.jp/

 やはり、この商店街にも強いリーダーがいます。烏山駅前とおり商店街 振興組合 理事長の 桑島 俊彦 氏で、約40年にわたり、強いリーダーシップで商店街を引っ張ってきました。

 

高いものを喜んで買っていただく

 売り上げを上げるにはどうすればよいでしょうか。それは安く売 ることです。しかし、ディスカウントショップや量販店と違い、商店街の商店では資金的に無理です。では、どうすればよいか。それは、付加価 値を付けることです。

 その一つが、スタンプ カードやポントカードです。俗に烏山方式と呼ばれるスタンプ方式は、加盟店に余分な負担をかけないようにしています。失敗しているケースが多いスタンプや ポイントカードは、スタンプの冊子を回収する時に手数料を取ったり、イベント(大売出しなど)に臨時会費を徴収したり、スタンプ(ポイント)の売値と回収 に差をつけたりして、加盟店に負担をかけ過ぎると失敗します。あまり加盟店に負担をかけると、スタンプ(ポイント)を出さなくなり、段々とスタンプ(ポイ ント)事業が衰退してしまします。

 烏山では、一冊 350枚を貼った台紙(1ポイント2円で、実際は700円)を500円で回収するため、200円が差額となり財源となります。お客様は無料なのでスタンプ を余計に貼っても気になりません。そのため、店舗も負担がないので、どんどんスタンプを出します。この原資を多くのイベントを行うことで、付加価値を付け てお客様に還元します。

 

時代に合わせて進化

 最近では、現在の社会背景もあり、ICカード化(若者向けとして) とコミュニティポイントを開始しました。具体的には、3年前からボランティアポイント(「町の清掃」、「街路の花壇」などの地域貢献)、リサイクルポイン ト(インクカートリッジの回収)、ノー包装ポイント(レジ袋を辞退するお客様へ)、相談ポイント(事務所1F「笑顔せたがや」に相談に来られた方)などに ポイントを発行しています。これらにより、地域コミュニティが強化されて街もきれいになるため、ボランティアの方々や街の住民の方々が商店街へ来店する頻 度が増え、商店街の売り上げに結びつきます。

 

個店が原点

 この烏山商店街は、このように来店の仕組みがよくできていますが、そ れとともに商店街の各加盟店も個店として魅力が生まれるように努力しています。例えば、駅前の家電店などは、顧客の家庭の切れた電球を取り替えるなど、家 電量販店とは違う、きめの細かいサービスにより、しっかりと固定客を囲い込みんで、地域家電店NO.1となっています。

 

一丸となって

 今回の烏山商店街は、強いリーダーシップともに、先進的アイデアを取り入れる風土や連帯意識が強いの がポイントと思えます。

 一般的な商店街は、各店舗が独 立しており協調性が悪く、自分の店舗の利益しか考えず商店街の行事にも協力的ではありません。特に、売れている店舗ほど協力しない傾向がありました。しか し、実際は商店街全体が一丸となって行動しないと、集客的にはスーパーマーケットに負けてしまいます。

 烏山商店街は、新宿や吉祥寺、明大前などの商業集積が近くにありなが ら、商店街が一丸となることにより、近くの商業集積に負けない魅力がる商業集積になっています。

 そのツールの一つが「ポントカード」なのではないでしょうか。

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める