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川で地域おこし
「川の駅」を聞いたことがありますか。あまり聞きなれないものかもしれません。しかし、道の駅(全国900箇所)、町の駅(全国1000箇所)は 聞いたことがあると思います。これらの駅の目的は、1.休息機能、2.情報発信、3.地域の連携などです。また、中越地震や新潟水害で実証されましたが、 災害時には避難所や防災拠点にもなります。
道の駅は、1.休息機能、2.情報発信、3.地域の連携などの目的に作られているので、自然と地域おこしの拠点になっているところが多くありま す。具体的には、1.自然環境や伝統芸能のイベントによる地域活性化の拠点(道の駅 ふぉレスト君田)、2.有機野菜や地元名産物の販売(道の駅小田の郷 せせらぎ)、3.夕日など名所をテーマーに観光客を集めている(道の駅ふたみ)、などです。このほかにも、野菜や物産の販売などが名物となり、多くのリ ピータが来て、繁盛している道の駅が多くあります。
川の駅は、この道の駅を参考に考えたもので、川沿いにサービス拠点(桟橋、トイレ、案内所など)を設置しています。日常は賑わいの拠点、災害時に は協力拠点となります。このため、川の駅も十分に地域おこしの拠点になるとおもわれます。
横浜、大岡川で舟遊び
2007年3月31日「第15回大岡川さくらまつり」において、NPO法人「スマイル横浜マリンクラブ」は、 完成したばかりの「川の駅 大岡川桜桟橋」を拠点に、船上からの桜を見るクルージングを運用しました。
普段、見ることができない船の上か らの桜や風景は、非日常的な世界となり、ワクワクし、非常に楽しいものでした。これで、川の楽しみを覚えた方が多くいると思います。
この ようなクルージングを増やせば、多くの川のファンが増え、地域おこしだけでなく、川の浄化など環境問題にも意識を持つようになり、環境改善にも結びつくの ではないでしょうか。
NPO法人「スマイル横浜マリンクラブ」
青少年児童に乗船経験をさせること、川や海の清掃、安全確認、環境浄化などの活動を通じて、
横浜港・隣接河川などの地域振興を目的にしています。(代表:永井 等)
堀切・柴又間で観光船
葛飾菖蒲まつり期間中(6月1日から20日)に、堀切・柴又間に定期観光船を運航します。その目的は、柴又、堀切に観光船で訪れた観光客が区内を 回遊することです。
柴又は、浅草や皇居と並んで、都内で観光に行きたい場所ですが、柴又は国民的映画「男はつらいよ」(寅さん映画)が終了し、葛飾区の観光客の減少 が続いています。そのため、葛飾区は下町情緒、堀切など区内の観光資源、新たな観光資源として荒川、江戸川等の河川に注目し、「川の手」をキャチフレーズ に観光振興に取り組でいます。
今回のポイント
今回のポイントは、見落とされていた地域資源(河川) を再発見して、活用していることです。地元学(後日紹介予定)と言う手法があり、そこでは隠れた地域資源を掘起する手法です。一度皆様も勉強してはどうで しょうか。今回は、NPO法人「スマイル横浜マリンクラブ」柴原廣次副理事長の取材協力で作成いたしました。