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商売発祥の地、横浜橋
横浜橋通商店街協同組合 は、戦前から最寄り品中心の商店街で知られてきました。とくに脚光を浴びたのは、戦後のヤミ市的形態で消費者に受けたのが始まりです。食べ物なら何でもあ るという売りで、最寄り品商店街ながら遠くから客が来るようになりました。それを表す数字が、約138店中70店舗以上が食料品関連の店だというもので す。とくに、惣菜を含めた生鮮4品の店がなんと50店舗にも上っています。
<商店街概要>
正式名称:横浜橋通商店街協同組合
最 寄駅:横浜市営地下鉄阪東橋駅(徒歩5分) 商店数約138店
TEL/FAX:045-231-0286
住所:〒 232-0022 横浜市南区高根町1-4
やはり、この商店街にも強いリーダーがいます。それは「石塚 安太郎」氏(横浜橋通商店街協同組合 理事長)で、若いときから中核メン バーとして、商店街を引っ張ってきました。
庶民の台所
この商 店街には、「あそこに行けばこういう商品が買える。食べ物なら絶対とか、安くて新鮮な商品がいっぱいあるという、イメージがあります」。
例えば、魚屋も3店舗以上があり、品質で売る店、安さ売る店、中国人や韓国人向けに日本人には珍しい魚を売っている店などがあり、どんなお客様も満足させ ています。また、同商店街には「ウナギ専門店」だけでも3店舗。そのほか「漬け物専門店」など多くの食の店があります。
振興組合の努力
この商店街には、商店街のバランスを壊す店舗がありません。それは、不動産屋や 大家さんも取りこんで、商店街振興組合に加入しないと出店できない仕組みを作り、事実上の業種をコントロールしているからです。そのため商店街の雰囲気を 壊す店舗がなく、お客様が安定して来店するのではないでしょうか。
この近くには、中国人、韓国人、タイ人と多くの外国人が住んでおり、外 国人向け店舗も多くありますが、それらの店舗は日本人にも違和感のない店舗となっています。このため、日本人も買い物ができるのです。
こ のように、外国人も日本人も買い物ができる商店街を作り出しているのは、商店街振興組合の力です。
イベント
商店街が行うイベントは、3月の春のレッツゴーセール、4月のスプリングロードフェア、6月下旬からの中元大売出し、10月の秋のレッツゴーセール、11 月下旬からの歳末大売出しなどです。
春と秋のレッツゴーセールは、3日間続く商店 街一斉のワゴンセールで、通常よりもお客様が増えます。
さらに、地元に住まわれている名誉顧問桂歌丸師匠や大衆劇場三吉劇場との連携によ り、これらイベントに特色を出し、集客を高めています。
今回のポイント
この商店街のポイントをま とめると、次のようになります。
1.複数の個性的で魅力ある店の存在が、商店街全体の魅力に結びついている。商店街のカラーを強く打ち出 し、そのイメージを定着している。
2.毎年、数店舗の入れ替わりがあるが、新規出店者も確実に商店街に加入し、未加入店は1店舗もない。商店街組 織内のつながりが強く、組織の理念や方針が組合員に浸透している。
3.空き店舗はなく、バランスのよい業種構成を維持し、競争力ある店舗の集合体 を作っている。