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サイトを買うときに必要なもの
サイトM&Aの仲介業をやっていると、さまざまなお客様がいらっしゃいます。個人、中小零細企業、上場企業です。そのようななかで、サイト買収の経験がある方は非常に少ない状況です。
逆に、多数の企業買収、M&Aを手掛けている企業やご担当者様は、やはりサイト買収の際も買収のポイントをつかんでいらっしゃり、質問や交渉の際にリスクのポイントや質問する箇所など、的確にわかっていらっしゃいます。
では、そのような会社が、どのようなリスクヘッジをしているか、下記にご説明いたします。
買うリスク
1.売却額の妥当性
2.属人的なサイトかどうかの見極め
3.SEOのリスク
4.権利義務の引き継ぎに関するリスク
5.瑕疵(かし)や虚偽に対するリスク
6.買収後の運用リスク
7.契約書のリスク
具体的なヘッジ方法
1.売却額の妥当性
売り手側は、当然高い価格で売りたいので、サイトの評価基準でも書きましたが、その売却額が妥当かどうかの見極め。利益の2~3年分が妥当な価格だと思います。
そのようなサイトを5年分で買ってしまうと、回収までの期間が長すぎ、売り上げ、PV、会員数の下落につながります。
2.属人的なサイトかどうかの見極め
代表的なのがブログです。当社は、ブログの売買は受け付けておりませんが、ブログはサイトに価値があるのではなく、書いている人に価値があるものです。
3.SEOのリスク
検索結果は天気のようなもので、Yahoo、Googleが検索のアルゴリズムを変えた瞬間に検索結果が変わります。つまり、サイトの運営者側にはどうしようもできないことなのです。
よって、検索サイトの検索順位に依存して売り上げ・利益・PVを稼いでいるサイトは、検索結果が下がったら、同じ売り上げ・利益を保つことはできません。よって、SEOに依存しているサイトは、メリット・デメリットがあるため、注意する必要があります。
4.権利義務の引き継ぎに関するリスク
仕入先や、携帯の公式サイトなど、サイトではなく、会社もしくは、サイトオーナー個人と契約が生じていたりします。サイトと切り離されているのか、いないのかを確認しなければなりません。
5.瑕疵(かし)や虚偽に対するリスク
売り手側は、自分にとって、都合の悪いことは基本的には隠そうとします。具体的には、アクセス、会員数、過去の売り上げ、広告費など、正しい数字を把握しないと、正しいサイトの評価ができません。そこは、最終的には、売り手様との信頼関係になりますが、裏を取り、ひとつひとつ確認していく必要があります。
6.買収後の運用リスク
サイトは、買った後の運用が一番大切です。買収後、運用がおぼつかなく、アクセスや売り上げが激減する例は、過去にいくつも見ています。自社で運用できるのか、運用できないならば、アウトソーシングする先があるのかなどを、確認して買収する必要があります。
7.契約書のリスク
額が大きいため、消費税を内税にするか、外税にするかなどを事前に決めておかないと、最後になってトラブルに発展する場合があります。