Vol.24 新タイプの公募型CMコンテストサイトを開設

この記事はに専門家によって監修されました。

執筆者：ドリームゲート事務局

投稿日：2010.01.01 最終更新日：2010.01.01

独自Webサイトの運営のほか、企業などのWebサイトの企画・構築やリニューアルなどを受託している会社が、設立以来会計ソフトを利用して業務を効率化。その事例をご紹介します。

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公募型CMコンテストサイト『CM王国』

　『CM王国』というユニークなWebサイトをご存じですか？　2007年8月にオープンしたこのサイトは、一言で言えば「公募型CMコンテストサイト」。商品・サービスを宣伝したい企業が、一般来訪者にCM映像はじめネーミングやキャッチコピー、イラスト、写真などをコンテスト形式で募集し、応募作品を集めるというサイトです。

　募集企業は、『CM王国』来訪者にその商品・サービスを知らしめ、かつその広告をユーザーに考えてもらうことを通じて結果的にその魅力を強く印象付け、ロイヤルティの向上を図ることができます。

　もちろん、優秀な作品は実際のCMとして使用することができます。その場合、最初からプロにCM制作を依頼するより、制作費を削減させることもできるでしょう。さらに、応募者が作品を自分のブログなどに貼り付けることなどを通じて、口コミ効果を発生させる効果もあります。

子どもの頃から起業を決心

株式会社レッドビジョン
代表取締役社長　河　東龍さん

　この『CM王国』を運営しているのは、株式会社レッドビジョン。創業者の河　東龍（かわ・とうたつ）さんは、事業内容について次のように説明します。

　「『CM王国』でCMを募集する行為そのものを広告ととらえ、企業からは広告掲載料を頂戴しています。また、『CM王国』の運営以外に、企業などからWebサイトの企画・開発、リニューアルなども受託しています。現在はまだ後者のほうが売り上げは大きいですね」

　河さんは、周囲に商売をしている人が多い環境に育ち、子どもの頃から将来は起業すると決めていたと言います。大学卒業後、就職したのは数多くの起業家を輩出していることで有名な会社。そこで5年間、求人メディアや起業情報誌の営業などに従事していました。

開業直後から会計ソフトを導入

　「創業間もない会社の経営者に接する機会が多く、よく『いい商品があるのに、大手企業みたいにプロモーションする予算がない』と聞かされていました。それが『CM王国』の発想の元になりましたね」

　そう開業の経緯を語る河さんは、開業直後から会計ソフトを導入したといいます。会計ソフトの存在は、仕事の関係でよく知っていました。
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「当初、会計の集計作業はエクセルでいいかな、と思っていたのですが、いずれP／LやB／Sを作成することになれば、もう一度その作業が発生すると。ならば、一度売上や経費を入力すれば、二度手間がなくP／LやB／Sを簡単に作成できる会計ソフトを最初から使ったほうが楽だと思い直したのです」

一番使われている会計ソフトを選択

　どの会計ソフトにするかは、知人の経営者や会計士に聞いて、一番使われているものに決めたそうです。

「みんな使っているものは使い勝手がいいだろうし、同じソフトを使っている会計士とデータなどのやりとりをするのも、やりやすいだろうと思ったからです」

初心者向けのナビが充実

　会社は2月に設立しましたが、会計ソフトを購入して処理作業を始めたのは9月になってから。

「最初の入金があったのが9月でしたので。それまで出て行くお金ばかりで、作業する気になれなかったのです（笑）。『CM王国』が立ち上がって、お金が入り始めたら一気にやろうと考えていました。実際に自分一人で作業しましたが、購入したソフトは初心者向けのナビが充実していて使いやすく、苦労なく作業できました。そんなに入力件数がなかったこともありますが（笑）」

　なお、ソフトを購入した時は、ついていたマニュアルが厚くて「こんなに覚えなければならないのか」と不安になったそうですが、使っていくうちに必要事項だけチェックすればいいことがわかり、すんなり導入できたといいます。

P／L、B／Sの作成に会計ソフトを活用

　事業の拡張を考えている河さんは、ベンチャー・キャピタルと資本導入についての折衝を始めているそうです。

「先方からは、3年から5年先までをシミュレーションしたP／L、B／Sの提示を求められます。その作成に会計ソフトを活用できるので、助かっていますね。株価算定の資料作成にも使用しています。事業が成長していて、運営が非常に楽しいのですが、一方で会計作業は何かと面倒なものです。会計ソフトがあると楽になるのがいいですね」

　また、河さんは月に1回、会計ソフトに入力したデータをもとに入出金の一覧表をアウトプットしてチェックしていますが、「こんなに経費を使ったのか、とそのたびに反省させられる」と苦笑して言います。

起業の要点は、腹を決めること

「起業して、もし失敗したとしても、現代の日本では餓死することもないでしょう。要は、腹を決めることだと思います。ちなみに、自分の会社勤めは5 年までと決めていました。辞める前に『CM王国』は思いついていましたが、もしやることが決まっていなくても会社は辞めていたと思います。そうしなければ始まらないと思っていましたので」 24_01