ヤングエグゼクティブの皆様、こんにちは!気持ちだけはヤングorエグゼクティブのあなたも、こんにちは!正門律子です。新緑まぶしいこの季節、ごきげん 麗(うるわ)しゅうことと存じます。今回のお題は携帯電話でございます。「携帯電話のマナー」と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか?「電車の 中で通話は、たしかマナー違反だな!」もしくは「映画の上映前に、マナーモードの案内があったっけ…」などでしょうか。その他、一般的に病院・機内でも携 帯電話の使用は不可となっております。電波が医療機器やコックピットの電子機器類に影響を与える可能性があるためです。気をつけたいですね。
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ただ今、お時間よろしいでしょうか?
さて。ここからは、携帯電話のマナーを経営者(ビジネスパーソン)のそれに特化して考えてみましょう。電話を掛ける場合は、始めに自分の名前を名乗りま す。そして続く台詞は「ただ今、お時間よろしいでしょうか?」これを言わずに用件を話し始めるのは完全なマナー初心者でございます。たとえ親しい間柄でも 「今、大丈夫?」必ずこの一言は入れるようにしましょう!
また、人と会うときは、あらかじめマナーモードにしておきます。私も過去、社員 研修の商談中に着信音を応接室に響かせてしまったことがありました。うっかり携帯電話をマナーモードにし忘れていたのです。「どうぞどうぞ」と先方に促さ れ「失礼いたします…」と恐縮しつつうつむき、パカッと携帯を開くと、なんと母親から。
「あ、りっちゃーん?お母さん今、スーパーでね、安売りしてるんだけどさー!」「あんたダイコンいる~?ちょっと、聞こえてるぅ~?」
高いテンションで一気にまくしたてられた時には、恥ずかしさで気を失いそうになりました。私は黙って電源をOFFにし、かろうじて何事もなかったかのように顔を上げました。「ダイコン、いいですよね……」「……申し訳ございません!!」
まさに私の初歩的ミスと、携帯を所持したばかりではしゃいでいた母親、そして夜7時半という商談の時間帯(スーパーでは閉店前のバーゲンタイム)という3 つの事象が偶然シンクロし起こった悲劇でした。もしここに、司馬遼太郎さんが同席していたら「刺客は身内にあり」といわれたでしょう。声がでかくて、取締 役および人事の皆様に内容が丸ぎこえ!初対面なのに、失笑されたっちゅーの!
……今思い起こしてもこれをタイピングする指が重くなります。
忙しい人間は、あなたの想像以上にいくつもの幼児・・・ではなく、用事を抱えております。相手は商談中かもしれません。重要な連絡を待っている最中かもし れません。特に携帯電話に掛ける場合には、どこで、誰と、どんな状況でいるかがわからないので、まずは相手の都合を聞きましょう。そして「はい、大丈夫で す」「すぐ折り返します」「30分後にご連絡いただけますか」など、返答に従って話を次に進めましょう。
携帯電話に縛られないマナー上級者?
最後に携帯電話・上級者の使用法をご紹介。「携帯電話には、でない」「こちらから掛ける場合のみ使う」という社長が私の周りに何人かいらっしゃいます。な ぜでしょう?それは、目先の通話料より、自分のスケジューリング(タイムマネージメント)を優先しているからなのです。すぐに電話には出ずに、まず留守電 の内容を聞き、重要性・緊急性の高そうな要件のみすぐにコールバックする。それ以外は空いた時間に自分からまとめて掛け直すという方法をとっているので す。
確かに、集中しているときに何本も掛かってくる電話にいちいち出ていたら、仕事の効率が下がってしまいます。便利なものに、いつのまにか縛られてしまい便利でなくなっているというのは皮肉なものです。あくまで道具として使いこなせるようにしたいですね。
・マナー初級者…相手の都合も省みず、いきなり話し出す
・マナー中級者…相手の都合を聞いてから、話し始める
・マナー上級者…実は、携帯電話に縛られていない