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社長になると増えるスピーチ
年齢・肩書きの増加とともに、乾杯の挨拶や主賓挨拶など、得意・不得意関らずスピーチを頼まれることも増えてくるかと存じます。
まず、スピーチ慣れしているあなたの場合。「スピーチは短めに」ポイントはこれに尽きます。以前、片手に持ったシャンパンの泡が抜けてしまうくらい長~いベテラン社長の乾杯スピーチに閉口したことがございます。
次に、スピーチに慣れていないあなたの場合。簡潔な原稿を事前に作って練習しておきましょう。友人や家族の前で練習するとより効果的です。内容には、自分にしか知らない新郎・新婦のエピソードを盛り込むと、話が具体的になり、聞き手にも興味深いものとなるでしょう。
バターナイフが、凶器に見えた!?
大勢の前で話す時には、どうしても緊張してしまいますよね。お察しいたします。私もスピーチを頼まれると、自分の番が来るまでは、緊張して目の前の料理に 手がつけられないこともしばしば。緊張しすぎないコツは、自然体です。(絶対失敗したくない)(かっこいいところを見せよう)などと思うと、つい力が入り すぎてしまいます。本番では、ありのままのあなたでまいりましょう。
ただ、いくら「自然体で、ありのままに」「エピソードを交えて」と申しましても、それらが公の場にふさわしいものであるかチェックする必要がございます。
Aちゃんの披露宴に参加したときのこと。前職場の先輩によるスピーチが始まりました。
「本日は、誠におめでとうございます。」
「新婦のA美さんは、過去にいろいろしてますが…」
(うわっ、『いろいろしてます』って…)
新婦の笑顔が凍りつきました。嫌な予感を抱えたまま、スピーチは続きます。
そしてついに、
「だいたいA美さんは、男性に依存しすぎるところがあるんですよぅ」
(うっわーーー直球でたぁ!!!)
Aちゃんの右手のバターナイフが、凶器に見えた瞬間です。
最前列で座っていた私の役割も、お気楽友人から一転、保安要員に変わります。
もう、その後のスピーチはドロッドロのドロリーノ。
「…あまり新郎を束縛しすぎず、今度こそは幸せになってくださいね。キャハ」
スピーチが終わるやいなや、私は赤ワインのボトルを持ってひな壇に駆けつけました。
「Aちゃん、大丈夫?」
Aちゃんは無表情でナイフを握り締めたままつぶやきました。
「…あいつ、殺す…」
ホラーです。
唯一救われた点が、そのスピーチが式の後半で、参加者のほとんどが酔っており、あまり内容を聞いていなかったということでした。
その後の2.3.4次会では、荒れる新婦のフォロー&フォロー。お金使って気ィ使って、ただただ疲れがたまる宴は、アレが最後と願うばかりであります。
という訳で、あなたが新郎側として参加しても、新婦側で参加しても、話の中でおちょくっていいのは新郎だけ。新婦に関しては、褒めて褒めて褒めたおしましょう。
また、異性が絡んだきわどい話題など、後の火種になりそうなものはくれぐれもさけましょう。それが大人のマナーです。
結婚式スピーチでの注意点
最後に注意点。結婚式のスピーチでは避けたい「忌み言葉」「重ね言葉」がいくつかございます。主なものを挙げておきましたので、スピーチ原稿を作成しましたら、下記ワードが入っていないかチェックしてくださいね。
<忌み言葉>
去る 帰る もどる 別れる 離れる 死ぬ 焼く 疎む 壊れる 破れる
裂ける 絶える 終わる 重ねて 重々 再び たびたび 返す返す
・マナー初級者… 禁句・タブーな話題を連発するスピーチ
・マナー中級者… 紋切り型でも、安心感のあるスピーチ
・マナー上級者… 新郎OR新婦のエピソードを交えた、ほのぼのスピーチ