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「お試しセット」こそが入口商品
第一回目のコラムで「フード は入口商品」というお話をさせて頂きましたが、「お試しセット」はまさに「入口の入口」と言うべき商品。お店のイチオシ商材や、「これはぜひ知ってもらい たい!」という看板商品を、安価なセットにして販売することによって、試食をしてもらうわけです。「送料無料」に設定すると、この商品の購入率はさらにアッ プ。お客様は「送料無料」が大好きなんです!(笑)
この「お試しセット」の充実度によって、お客様はお店のクオリティを理解し、「これな ら!」ということで「顧客」となり、通常の商品を購入してくれるようになる…。というのが通常の流れ(というか、お店が描くイメージ)なのです。
「2回買う」ってのは、すごいことなんです。
「お試しゲッター」は、ほとんど通常商品の買い 物はしません。いろいろなお店の「お試しセット」や「特別セール商品」だけを渡り歩くのが常。でも、考えてみてください。通販って、送料もかかるわけじゃな いですか。それを払ってまで、わざわざ取り寄せる価値のある商品って、その人にとってよほど価値や意味があるものでないとそこまでしないと思いませんか?
お客様がネット通販に求めているのは、「お得感」「手軽感」「ゲーム性」これが主です。決して「いい商品ならいくらお金を出してもいい」とみんなが思って いるわけでは、ないのです。
「おいしい」だけではダメなんです。
例えば、「1980円送料無料・お試しベーグル10個セット」。これは、なにやらお得なイメージがありますよね。でも、届いた商品がおいしくなかったら? 包装が雑で、汚い印象だったら? 同封されている書類や説明書が乱雑で、言葉づかいが悪くて無愛想だったら?
「商品がおいしい」という のは、大前提で考えるとして、その他に付随してくるサービスがきちんとしていないお店には、お客様は二度と戻ってきてくれません。それこそ、ダンボールに 封をするガムテープが、妙によれたり曲がっていたりしているだけで、非衛生な印象を受けてしまうこともあります。
これは、届いた商品だけ でなく、お客様に届くメールの対応も同じです。「顔を見ない接客」なわけですから、メールは「笑顔」が伝わるような内容でなくてはなりません。
「商品」「プライス」「お届けの状態」「メール対応」。これらすべてのことがお客様の心を捉えてはじめて、「お試しゲッター」は顧客と して、次の購入ボタンを押してくれる存在となります。安価で利益の少ない商品ですが、もっとも手を抜けない商品である、これが「お試しセット」の真価だったり するのです。