Vol.5 業務効率アップに繋がるインターネットサービス

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
前回は「インターネットサービスの利用」ということをお伝えしました。今回も引き続き、インターネットサービスを利用するメリットについてお伝えしていきます。

 

業務に役立つインターネットサービス

 前回は、インターネットサービスとは何かということ、お客さま向けに情報やサポートを提供するツールとしてのインターネットサービスの活用法についてお話ししました。今回は、自社の業務に役立つインターネットサービスについて見ていきましょう。

  業務に役立つインターネットサービスとは、「自社の従業員向けのインターネットサービス」ということです。たとえば、予定やファイルの共有などの機能を提 供してくれるものになります。もちろん、インターネットサービスを使用しなくても、個人で利用しているパソコンを使用して、予定表やファイルなどのデータ を管理することは可能です。しかし、第3回目の記事でお伝えしたように、お互いの持っている情報を共有できていないと、効率良く仕事を進めていくことは難 しくなってしまいます。また、会社のデスクトップパソコンに予定を記録していると、外出先からすぐに参照することができません。そのため、お客さんへの打 ち合わせ日を決めるときにも「いったん帰社してからメールでご連絡します」ということになりがちです。

 その点インターネットサービスであ れば、記録した情報はすべてインターネット経由でアクセスできるため、お互いの予定を共有できるようにしたり、出張先のホテルから資料を確認する、という ことが簡単にできます(大抵のインターネットサービスであれば、ユーザー名とパスワードがなければアクセスできないようになっているため、セキュリティの 心配はいりません)。
 ちなみに、そういったグループで使用するための機能を持つソフトウェアのことを「グループウェア」と呼びます。つまり、グループウェアを活用することで、効率良く業務を進めていくことができるようになる、ということですね。

  今までの連載をお読みいただいた方であれば、「インターネットサービスのグループウェアというのは、要するにサーバーと同じなのではないか?」と思われた かもしれません。そのとおりです。この連載の第1回目から第3回目まででお伝えしたようなサーバー活用のメリットは、インターネットサービスのグループウェ アにもそのまま当てはまります。
 

サーバーより簡単に導入できる

 では、「自社でサーバーを導入すること」と「インターネットサービスのグループウェアを活用すること」はまったく同じなのかというと、そうではありません。一番の違いは「導入のしやすさ」です。
  確かにサーバーは安くなりましたし、便利で使いやすいソフトも増えてきました。しかし、本当にどの会社でも簡単にサーバーを導入できるかというと、やはり まだまだ難しいでしょう。特に、社員が数人という企業では、パソコンを一台購入するだけでもかなりの負担になってしまいます。また、いくらサーバーの管理 が簡単になったとはいえ、完全にほったらかしというわけには行きません。日々のウィルス対策やバックアップなどはどうしても必要になります。ただ、従業員 数が少ない企業では、そういった人手を用意することさえ厳しいと思います。

 そこで、インターネットサービスのグループウェアをうまく活用 することで、会社の規模に合ったIT導入を行なうことができるというわけです。インターネットサービスのグループウェアであれば、サーバー用のパソコンを 購入する必要もなければ、ソフトのインストールも必要ありません。サーバー用のパソコン自体の管理は、すべて運用している会社が行なってくれるからです。 申し込むだけですぐに使えるため、非常に手軽です。

 また、データのバックアップやウィルス対策なども、すべてインターネットサービスを運 用している会社に任せてしまうことができます。ただ、日々のデータのバックアップやウィルス対策などといった重要な作業を他人に任せてしまっていいのか、 と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、インターネットサービスを提供している会社としては、「サーバーをきちんと運用すること」というのはビジ ネスの根幹になっています。そのため、たとえばデータのバックアップであれば、専用の設備や仕組みを用意し、それらの業務を効率良く行えるようにしている のです。ですから、安心して任せてしまっても大丈夫でしょう(万が一の場合にどのような保証をしてくれるのか、ということを確認しておくことも重要で す)。

  もちろん、インターネットサービスのグループウェアにもいくつか欠点があります。一番大きい欠点は、「カスタマイズが限定される」ということでしょう。イ ンターネットサービスはあくまで既製品を利用することになるため、自社の既存のシステムと連携させたり、自社の業務に合わせた特殊な機能を追加したり、と いうことは難しくなります。もちろんある程度のカスタマイズができますが、それは最初から用意されている機能の範囲内に限られてしまいます。
 ま た、自社でサーバーを導入するのに比べると、データ容量を気にしなくてはならないことも多くなります。というのは、インターネットサービスの場合は、あく までサービスの運用会社が管理しているサーバーを、他のユーザーと共有する形になるため、利用できるデータ容量は少なくなります。

 つま り、それぞれの方法に長所と短所があるため、自社に合ったものを利用すればよい、ということですね。一般的には、従業員が10人以下であるとか、とにかく すぐに試してみたい、という場合はインターネットサービスを利用した方がよいでしょう。逆に、きちんと使い込んでいくつもりであれば、サーバーの導入を検 討してみるとよいと思います。
 

「とりあえず使ってみよう」という場合は・・・

  前回の記事では、「お客さま向けにサービスを提供するもの」としてのインターネットサービスについて説明しました。これは、Webサイトのスペースを提供 したり、あるいはより使いやすいWebサイトをデザインするための機能を提供したりといったサービスです。それに対し、今回お伝えしたのは予定表やファイ ルの共有機能などが利用できる「自社の従業員向けにサービスを提供するもの」です。ITを活用して成果を上げていくためには、両方のサービスをきちんと使 い分けていく必要があります。
 しかし、それぞれのサービスを利用するときに、別々の会社が提供しているものを利用すると、管理の手間が増えてし まいます。最近では、お客様向けのサービスと従業員向けのサービスを両方提供してくれるものも増えてきました。特別な理由がないのであれば、両方の機能を 備えているサービスを利用した方がよいでしょう。

 次回は、インターネットサービスの活用による、外部パートナーとの連携方法などについてお伝えする予定です。

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