Vol.9 身の丈にあったIT活用のポイントとは!?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
前回は、WordやExcelといったソフトを上手に利用する方法についてお伝えしました。今回も引き続き、身近なソフトを業務で活用する、ということについてお伝えしていきます。

 

IT投資を成功させるコツ

 多くのビジネス誌では、企業によるIT投資の事例が定期的に取り上げられています。やはり、IT投資でいかに効果を上げるかということは、重要な関心事であるようですね。

  では、どうすれば効果の上がるIT投資を行なうことができるのでしょうか。まず、業務に役立つITということであれば、金額の多寡はそれほど問題ではあり ません。当たり前のことですが、問題は「業務に即しているかどうか」、あるいは「利用者にとって役立つかどうか」ということなのです。そして、IT投資を 成功させている企業というのは、日々のちょっとした業務においてうまくITを取り入れていることが多いように思います。このような「ちょっとした業務」で のIT活用がIT投資の成功に関係する理由は、大きく分けると2つあります。

  ひとつは「どの業務をシステム化すればよいのか」ということが、かなり難しい問題であるということです。お金をかければどんな業務でもシステム化できるわ けではありません。どんなに工夫してもシステム化できない業務もあるわけです。そのため、IT投資の適用するポイントを間違えば、どれだけお金をかけても 効果は上がりません。

 もうひとつの理由は、どんな立派なシステムでも、使ってもらわなくては無意味であるということです。そのためには、 利用者のレベルを把握すると同時に、普段から慣れていってもらう必要があるわけです。利用者が「ITって難しい」という意識を持っていると、立派なシステ ムであるほど無駄になってしまいます。

 つまり、IT投資を成功させるためには、身近なところでいかにITを活用しているか、ということがポイントになるのです。身近なところでのIT活用によって、ITが役立つポイントを発見するのと同時に、利用者の意識を高めてもらう必要があるわけですね。

 

 

身の丈にあったIT活用を!

 

 身近なところでのIT活用と言えば、WordやExcelをいかにうまく使っていくかということも、大切なポイントのひとつです。

  たとえば、前回の宛名印刷機能ですが、「そもそも今ある紙の名簿を、Excelに打ち直すのは時間の無駄じゃないか」と思われた方もいたのではないかと思 います。しかし、一度名簿データを電子化してしまい、そこから宛名を自動作成する、という流れを作ってしまえば、さまざまな応用が可能になります。たとえ ば、Excelの名簿の中に「お客様ごとの購入金額」というデータも含めておくようにすれば、Excelのデータ抽出機能と組み合わせて、「先月の購入金 額がxx円以上のお客様(=お得意様)の宛名だけを印刷する」というような処理も簡単に行えるようになるわけです。あるいは、「最近来店されていないお客 様の宛名だけを印刷する」ということもできますね。

 「ワントゥワン(One to One)マーケティング」などというと難しい響きがしますが、今持っているソフトを少し使いこなすだけでも、ワンランク上のきめ細かな商品PRやお客様サポートができるようになるのです。

  また、このようなやり方であれば、データの量がいくら増えても作業量はそれほど変わりません。第1回の記事で、「ビジネスの規模が大きくなっても、品質を 落とさずに仕事が進められるように、ITを活用しましょう」ということをお伝えしましたが、WordやExcelだけでそのような仕組みを構築することは 十分に可能なのです。

 

オフィスソフトの機能はもう十分?

 

  ちなみにWordやExcelといったオフィスソフトも、Windows Vistaと同時に、新しいバージョンが発売されています。WordやExcelの新しいバージョンというと「今あるソフトでさえ使いこなせていないの に、新しいソフトを買っても仕方がない・・・」と思われる方も多いようです。しかし新しいバージョンでは、新機能が増えるだけではなく、従来の機能も、よ り使いやすくなっています。特に、今回のバージョンアップでは「使いやすさの改善」という点に、かなりの工夫がなされています。

  また、前回の記事で使用したグラフを見てください。これは実は、新しいバージョンのExcelを使用して作成したグラフなのです。グラフ作成に必要な操作 自体は従来とほぼ同じなのですが、見栄えはかなりよくなっています。(古いバージョンで作ったグラフと並べるとよく分かると思います)もちろんキレイな資 料でありさえすれば、それだけで説得力が上がるわけではありません。しかし、そうはいってもお客様への提案資料があまりに貧相なのも考え物です。そこで、 新しいバージョンのWordやExcelであれば、ほとんど時間をかけることなく、かなり見栄えのよい資料を作成できます。そうすれば、内容を考えること に、より多くの時間がかけられるというわけですね。

 あとは、新しいオフィスソフトをどうやって導入するかということですが、Windows Vistaと同じく、新しいパソコンを買うときにソフトが初めから入っている形で購入するのがもっとも簡単です。

 ただし、WordやExcelの場合は、それほどパソコンの性能が必要となるわけではなく、古いバージョンの基本ソフトである「Windows XP」でも動作します。そのため、家電量販店などで単品パッケージを購入してインストールするという方法でもよいでしょう。

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