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“脳への刺激” が人間の才能を伸ばす
社内に優秀な人材が順調に育つ土壌をつくる方法はいくつかありますが、ここではさらに、育ちつつある貴重な人材 に対して、会社がどんな「環境」をつくっていくべきか、というお話をしていきたいと思います。
私は数年前、体を鍛え直したのをきっかけ に、プロのスタイリストのアドバイスを受け、着るものや髪型を変えました。今まで持っていた洋服をすべて捨てるほど、かなり激しいイメージチェンジをした のですが（*^_^*）、これがビックリするほどいい刺激になっているのです。人間は順応性が高い生き物なので、最初はとても刺激的に感じられるもので も、同じことが長く続くと慣れてしまいます。その点、おしゃれは、流行の変化や自分自身の年齢や趣味、ＴＰＯなどでさまざまな楽しみ方ができるので、常に 新鮮な刺激を得ることができます。
実は、人間の才能を伸ばすためには、おしゃれに限らず、あらゆる方法を駆使して、脳に新鮮な刺激を与え 続けることが大切だということを覚えておいてください。ですから、会社を発展させたいと思うなら、意図的に刺激が与えられる環境をつくっていくことが必要 です。
環境整備への投資を考えよ
たとえば、特に理由が なくても、事務所を5年に1回引っ越すとか、移転が無理なら、せめて内装だけでもリニューアルした方がいいと思います。つまり、「誰の目にもはっきりとわ かる変化」を形で残すことが大切で、自分たちが努力することによって、会社はどんどんよい方向に変化していく、というイメージを伴った刺激を与えることが 重要なのです。
人間を「頑張ろう」と思わせるのは、環境です。「君には期待しているよ」といくら口で言っても、劣悪な環境に置かれていた ら、とてもではありませんが、その期待を実感することはできません。しかし、反対に何も言われなくても、会社のサポート体制や職場環境が整えられ、働きが 給料に反映されている形で評価されていれば、「これだけ期待されているのだから頑張ろう」という気になります。
そうした「やる気」を「プ ライド」に高めていくのも、やはり環境です。「うちは普通とは違う」「自分はこれほどのことをしてもらえる仕事をしているんだ」ということが、仕事に対す るプライドとなっていくのです。
社員が生き生きと仕事ができる環境を提供することなしに、会社の発展はありえません。そう考えると、高い 給料を払うことはもちろん、環境整備や福利厚生にかけるお金は、これもまた「経費」ではなく、「投資」と考えることができます。経営者がこうした発想を持 たない限り、会社の継続・発展はなしえないということです。
トップの人材 に早く会わせる環境を作れ
新人の能力を引き出すためにも、「環境」はとても重要です。イチローもタイガー・ウッズも、あれほどの能力を 開花させることができたのは、持って生まれた才能はもちろんですが、それを育てた環境がよかったからです。
小さいころから一流のものにふ れ、高い目標を与えることが、いかにその人の能力を引き出すかということが、彼らを見ているとよくわかります。
これは、仕事でもまったく 同じです。人は最初にふれたもののレベルによって「これはそういうもの」という、その事柄に対する初期設定ができ上がってしまうのです。ごく簡単な例で言 えば、最初に食べた魚が生臭かったら、子どもは魚を嫌いになるでしょうし、反対に新鮮でとても美味しい魚を最初に食べた子どもは、魚好きになると思いま す。
仕事の場合でそれを決めるのは、最初に会う「人」です。その人がどの程度のクオリティーを仕事に求めているかによって、「仕事ってこ ういうものなんだ」という基準ができ上がってしまうからです。そうした意味で、新人にはなるべく早い段階で、その分野のトップレベルの人に会わせたり、講 師に招いて話を聞かせる機会を与えることが重要です。
そのためには、社長自身が「この分野では一番」と言えるものを持つとともに、さまざ まな分野のトップレベルの人たちとつながりを持つことも大切になります。社長業とは、なかなか奥が深いものです(@^^)/~~~
