経営戦略 Vol.20 トイレが有料!? 発想を変えればビジネスチャンスも広がる!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
臭くて汚いものと相場が決まっていた公衆トイレのイメージをみごと脱却し、今、トイレがまったく新しいスペースとして生まれ変わりつつあるのをご存じでしょうか?発想を変えることで、展開するビジネスは全く変わってしまうものです。今回は「有料トイレ」を題材に、あなたの「経営脳」をトレーニングしましょう。

“汚い”イメージを超えた今どきの公衆トイレ

 ひと昔前までの公衆トイレといえば「汚い・臭い・暗い・怖い・壊れている」の「5K」などと言われていましたが、そんな公衆トイレのイメージをみごと脱却し、今、トイレがまったく新しいスペースとして生まれ変わりつつあるのをご存じでしょうか?

 東京・秋葉原駅東側に、2006年10月千代田区が設置した有料公衆トイレ「オアシス@Akiba」は、ちょっとした人気スポットになりつつあり、利用者が6万人を超えたようです。このオアシスは「安全で明るく清潔なトイレ」を目指し、公衆トイレを嫌う「女性客」にも利用してもらいたいと、約160平方メートルの敷地に総工費9000万円をかけて完成。同区の区役所の職員でも「公衆トイレにもかかわらず、これ目当てで来てくださる方もいる。1日200人を超える利用者があり、上々の成果と考えています」と話しています。

 

「オアシス@Akiba」ってどんなとこ?

 ここには係員が常駐し、施設の管理、清掃などを行うほか、観光案内までしてくれるそうです。男性用と女性用トイレの利用料は1回100円で、硬貨を入れるか電子マネー「Suica」をかざすと、入口の自動ドアが開く仕組み(小学生以下、身体障害者は無料)。利用時間は7時から22時までで年中無休。有料ということでトイレにはかなり高級感があり、秋葉原のパンフレット類を備えた地域案内コーナーや、無料でネットに接続できる情報コーナー、路上喫煙防止のための喫煙コーナーなどが併設されています。こうなると、もうトイレを超えた都会の「オアシス」的存在ですよね。誰もが利用する場所を「キレイ」にすることで、そこが「人の集まる場所」になれば、そこにはまったく新しい可能性が生まれてきます。

 

トイレから始まる広告ビジネス

 先日私のブログでも紹介したのですが、「サンプル・ラボ」という試供品配布ビジネスが成功しているのをご存じですか?これと同じようなしかけが「トイレ」でも行われています。それは、JR西日本の「駅ナカ」開発の一環で、全国初の女性専用有料トイレ「セルフメイクアップラウンジ・ANGELBE(アンジェルブ)」というスペースなんですが、入場料は300円で、最大1時間使いたい放題。その内容というのがまたすごくて、各自専用のドレッサーが設置され、ハーブ・ティーなどのお茶も飲み放題。しかもスポンサーの大手会社から、化粧品のサンプルやら髪の乱れを直すためのドライヤーやカーラーの貸し出しもあり、ご親切にパンティストッキングまで売っているそうです。

 これはもう形を変えた「広告ビジネス」です(*^^)v。トイレという場所の定義を、根本からくつがえした感もありますよね。

 

発想を変えるとビジネスが変わる

 今回は、「トイレ」という場所が生まれ変わりつつあるという事例を見ていただきましたが、こんな風に「発想」を変えることで、展開する「ビジネス」はまったく変わってしまうものです。人が集まれば、そこに広告ビジネスがあっという間に立ち上がりますよね。人気サイトや便利サイトはみんなこのビジネスモデルです。人が集まる⇒広告を募集できる⇒儲かる(*^^)v。それが、リアルで行なわれれば、ダイレクトに人に訴求します。

  今、そこでイベントやってます・・・などと告知しても、ネットだと、アクションが遅れてしまいますよね。リアルの広告はこれより強いですから、とってもおもしろいと思います。しかも、生理的欲求だから、トイレにはかなりの人が行きますし……(笑)。

 「オアシス@Akiba」はあくまでも公共の施設ですから、そこで収益をうもうなどとは考えていないと思いますが、例えば、そこにしか置いてない秋葉原専門の情報誌があるとか、提携先のお店の割引券がもらえるなどのしかけをすれば、利用者を今の何倍にも増やすことも可能でしょう。

 また、こうした発想のトイレは、もっと全国の観光地でまねをしたらいいんじゃないかとも思います。みなさんなら、「トイレ」にどんなビジネスチャンスを感じますか? この事例を参考に、いろいろ発想を広げてみてください (@^^)/~~~。

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