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今回はユーザーさんからの質問に答えます!
今回は、このファーストナビをお読みいただいているユーザーさんから寄せられた質問に答えてみたいと思います。先日、事務局にこんな質問が寄せられました。
私は理髪店を営んでおる40才男性です。
理髪店は全国的に衰退していますが、この業界についてなにか思うことはないでしょうか。
大手の1000円カットの店についてもお聞かせください。
あなたなら、この質問にどう答えるでしょうか?こうしたQ&Aは、“経営脳”を鍛える格好のエクササイズです。ぜひ、私の回答を読む前に、ご自分でも回答を用意しておいてくださいね(~o~)。
理容師の仕事は技術職か?!
それでは、私からの回答ですが、まず大前提として、あなたはご自分の仕事をどう捉えているでしょうか?たぶん理容業に携わる多くの方は、ご自分の仕事を「技術職」だと思って日々仕事をしているのではないかと思います。
しかし、確かに「手に職」という分野の仕事ではありますが、理髪店の仕事は『接客業』であり『サービス業』であると捉えるべきです。つまり、上手に髪を切ることと同時に、お客さんとの会話を増やし、円滑なコミュニケーションが取れるかどうかが、他店との差別化のキーになるということです。
考えてみれば、男性は一度通い始めた理髪店をそう簡単には替えません。引越しなどの理由でもない限り、おそらく5年、10年と同じ店に通っている人もめずらしくないのではないでしょうか。特にその店が、自分を「いい気分」にさせてくれる場所ならなおさらです。そう考えると、決められたペースで通ってきれくれる“上得意客”を獲得するのも、実は、さして難しいことではありません。
あなたのお店には1日何人のお客さんが必要か
ところで、集客の方法は、あなたのお店(または会社)に、年間にどのくらいのお客さんが必要か、ということで決まります。お店の規模にもよりますが、一般的な理髪店の場合、1日20人前後のお客さんに来てもらえれば“まぁまぁ”ではないでしょうか。
髪は自然に伸びるので、みんな「どこか」の理髪店を利用しているはず。平均的に月1回来店してくれるとして、1度来店したお客さんが、必ず次も来てくれるように接客していけば、このくらいのお客さんを集めることは、そんなに難しくないはずです。
要は会話を増やし、『お客さんとの密着度』を上げて、必ずリピーターになってもらうことです。たとえば、あなたが趣味で「ちょうちん」を集めていたとします(笑)。久しぶりに寄った理髪店で、「○○さん、ちょうちん集めてましたよね?先週旅行に行った先で、かわいいちょうちんを見つけたんで、つい○○さんの顔を思い出して買っちゃいましたよ」なんて言われ、お土産でももらおうものなら結構うれしくなりませんか?お客さんとの密着度とは、こんな感じのお付き合いのことなのです (*^^)v。
もう1000円店も怖くない?!
巷には、「1000円カット」をうたい文句にしている理髪店もあります。このオーナーさんも、そうした激安店の存在に多少不安を感じているようですが、お客さんと「楽しい人間関係」を築ければ、何も恐れることはありません。理髪店を選ぶ理由は、「値段」だけではないからです。
逆に言えば、「値段」だけで決めるお客さんは、もっと安い店ができればそちらへ流れてしまいますから、そういう客層を追いかけるのではなく、あなた自身やあなたのお店のサービスを気に入って通って来てくれるお客さんを大事にするべきです。
そうしたお客さんのうちの何人かは、必ず次のお客さんを連れてきれくれるものです。要は銀座のクラブと同じですね(*^_^*)。銀座の接客業の間では、お客さんを「幹」と「枝」に分けているなんて話も聞いたことがあります。「幹」とは、次のお客さんをどんどん連れてきてくれる大事なお客さんという意味だそうです。
それはともかく、あなたのお店でも、月間何人のお客さんが必要かをきちんと目標管理し、ついつい知り合いに紹介したくなる「楽しい仕掛け」を考えるなど、お金をかけずにできることがまだまだあるはずです。経営は“発想”で決まります。自らの仕事を「技術職」と捉え、いい仕事さえしていれば客が集まると考えるか、それとも改めて「接客業」と捉え直し、サービスの向上に努めるか…そのあたりに今回の答えがあるように思います。ぜひ頑張ってください(@^^)/~~~。
【おしらせ】
今後も、たまには今回のようなかたちで、みなさんからの質問に答える回を設けたいと思います。私に聞いてみたいことなどあれば、どうぞ気軽に質問をお寄せください!