カラオケチェーンの「鉄人化計画」は、カラオケ仲間のマッチングのためのスマホサイトを立ち上げ、新たな集客戦略をスタートするようです。検索機能を駆使して歌の好みが似ている人たちに呼びかけ、一緒に来店してもらおうという作戦です。“待ち”のビジネスだったカラオケ店がスマホの活用でどう変わるのか…しばし注目していきましょう。
- 目次 -
■スマホはカラオケ業界を救えるか!?
カラオケ業界を取り巻く経営環境は相変わらず厳しいようですが、カラオケチェーンを展開する鉄人化計画は、今春(2013年3月)より、新たな集客戦略に乗り出すようです。東京渋谷のITベンチャーのザワット株式会社と組み、カラオケ仲間のマッチングを目的 としたスマホサイト「ohaco(オハコ)」を立ち上げる計画なのです。
18歳以上限定で利用できるこのサイトは、まず好きな歌のジャンルや歌手、名前と年齢、住所等の会員登録をすると使えるようになります。登録は無料で、会員になるとその「検索機能」を利用して同じ好みの仲間に、スマホを通じてメッセージが送れるのが最大の特徴です。たとえば、「これから●●店でアニソン(アニメソング)大会やるよ」とか、「◎◎日に70年代懐メロ特集やります」といったメッセージを送り、自由に参加を呼び掛けられるわけですが、これまで“待ち”のビジネスだったカラオケ店経営が、一転して攻めに転じられる可能性を秘めた戦略ではないでしょうか。うまくすれば、スマホが苦戦するカラオケ業界を救える可能性すら感じます(*^_^*)
■「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」で店舗の活性化を狙う
この戦略を今風に言うなら「O2O=ネットからリアルへの集客」ということになりますが、このサイトを通じて会員が来店した場合、店側もそれを把握できるようなしくみになっており、効果のほどを検証しながら戦略をブラッシュアップしていけるわけですから、それなりの効果を期待できるような気がします。
もちろん、同サイトによる売上げの一部は、サイトの運営管理を任されているザワット側に支払うことになるわけですが、店頭でスタッフが声を張り上げながら呼び込みを続けるよりも、よっぽど効率的なんじゃないかと思います(笑)。なにしろ、もともと「カラオケに興味がある」人が会員登録をするわけですからね(*^^)v
いくら「一人カラオケ」が流行っているといっても、やっぱり趣味の合う仲間と歌うカラオケには格別の楽しさがあるものです。そんな仲間を紹介してくれて、店の予約が手軽にできるなら 今後の運営いかんによっては、カラオケ好きにとってかなり使い勝手のいいサイトに育つのではないでしょうか(^^♪
■スマホが本当の実力を発揮する時代
それにしても、こうした事例を見るにつけ、いよいよスマホが私たちの生活に根差し、本当の実力を発揮する時代になってきたことを実感させられます。これは何もカラオケ業界だけに限ったことではありません。飲食店などはもっとも活用しやすい業界ではなでしょうか。趣味の合う者同士がSNSで繋がりを深め、仲良くなってリアル店舗に来店する…これからは、そうしたネットとリアルを結ぶサービスが続々誕生することになるでしょう。
飲食店であれば「美味しい季節の食材が入荷してます」とか、「急にパーティールームが空きました」などなど…スマホを通じてリアルタイムの情報を発信できますよね。しかし、裏を返せば、経営者が集客の概念を大きく変えられない限り、生き残っていくのが難しい時代になったとも言えます。この事例を参考に、自社にも使える手はないか…楽しみながら発想を拡げてみてはいかがでしょうか(@^^)/~~~